スターダストクルセイダース~俺のスタンドがイカれてる件について~   作:四五茶

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悪魔

 あの後は何事もなく船で進み、ひたすら俺は釣りを堪能していた。

 子供は不思議そうにどういう原理で魚が釣れるのか聞いて来たので、俺は馬鹿スタンドに命じ、子供に釣りを楽しんでもらうサービスをしてあげた。その子供の名前はアンと言うらしく、実は可愛らしい女の子だということが発覚。俺の馬鹿スタンドは子供が聞こえないのをいいことに、また口説き始めるのだが、それを周りから白い目で見られるのは他でもない俺だ。

 

「やれやれだぜ……。これでも俺より先輩ってだけで正直情けなくなるんだが?」

「……ジョセフさん、お孫さんを少しは叱ってください!」

「いや……、流石にワシもこればかりは庇いきれんのぉ……」

 

 俺は肩を落としながらアヴドゥルが焼いた魚を食べつつ、夕陽をしんみりと感じながらアヴドゥルに愚痴を溢した。その愚痴の内容は主に自分のスタンドのことであるが、その話にポルナレフは興味を持ったのかアヴドゥルと一緒に俺の相談に乗ってくれた。尚、花京院の馬鹿はまた課金しやがったのでスマホは没収だ、この野郎!

 

「自律型のスタンドというのは私も初めてでな……。ポルナレフ、お前はどうだ?」

「いんや、俺も初めてだぜ。にしても、ニシシシ! あのスタンド面白いな!」

「……ならシルバー・チャリオッツと交換してくれよ」

「絶対嫌だね、俺のスタンドは誇り高いからな」

「……え? 遠回しで俺のスタンドディスってない?」

「まぁまぁ、落ち着きなさい。最初よりは制御できるようになってるのだから、自信を持ちなさい。私やポルナレフはスタンドを完全に使いこなすのに時間がかかったのだ、大輔は自分のペースで使いこなしていけばいい。それに、ディオ側からしたら()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 それはどういう意味だろうか? その質問を二人にぶつけると、二人は自分の考えを口に出し説明を始めた。

 

「仮に相手をするならば、まだスタープラチナの方が勝算はあるかもしれんな」

「同感だ、アヴドゥル。俺のチャリオッツも本気でやれば何とかなるかもしれんが、大輔のスタンドは最早意味不明だ」

「い、意味不明って……」

「攻撃のバリエーションがあまりにも多すぎるのだ、大輔。しかも射程距離は形状によって変化する上に、破壊力も一級品。神砂嵐なんかまともに食らったら、あのキャプテンのようになるのは必定。そもそも私の炎をかき消すほどのパワーなんか想像しただけでゾッとするさ」

 

 あ、そう言えば出会った当初アヴドゥルの炎掻き消してたよな。凄いことなのかよく分からんが――。

 

「応用が効きまくるってのが強い点ではあるな。まぁ、俺からのアドバイスだが、常にスタンドを制御できるように意識してみたらどうだ?」

 

 制御できるように意識……、出来るだろうか?

 まぁ最初よりは制御できてるはずなんだし、もっと『成長』するやもしれんな。

 

「では私はこの焼き魚をジョースターさん達に渡してくるとしよう」

「んじゃ俺は大輔のスマホで……、うししし!」

「……はぁ」

 

 

 

 

 シンガポールに無事に辿り着き、無事ホテルにチェックインすることになった。成り行きとはいえ、アンも一緒だ。どうやら持ち合わせがないとのことであり、5日後に父親と落ち合うことになってるらしい。ただシーズン真っ盛りらしく、部屋はバラバラになってしまうようだ。

 

「では部屋を……。まずワシとアヴドゥルで1部屋」

「僕と承太郎でもう1部屋を、学生は学生同士ということで」

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 俺は当然の如く権利を主張したのだが、恥ずかしがり屋なアンちゃんに振られてしまった。結果、俺とポルナレフの1部屋となり、912号室の部屋の鍵をポルナレフが受け取った。

 

「行こうぜ、大輔。とっとと酒でも飲もうや」

「そうだな。じゃあジョセフさん、お先に失礼します」

 

 俺はいつも通り礼儀正しく深々と頭を下げながらポルナレフの後に付いていく。「とっととシャワー浴びようぜ」というポルナレフの笑みが実に清々しく、そして俺もそれに対し同意せざるを得なかった。

 

 

 

 

 ――ガチャ……

 

 

 部屋を開けた瞬間、ある違和感を俺は感じたのだが、どうやらポルナレフもそうらしい。ポルナレフは浴室を、俺はベッドの下をとりあえず探索し、誰もいないことを確認した上で二人同時に大きな溜め息を吐きながら、窓際に立ち退路を塞いだ。

 

「しかしてめぇら……。俺達に休む暇も与えてくれないというわけか。……出て来い!」

 

 そいつは冷蔵庫の中からゆっくりと現れると、何故自分が隠れていたことに気がついたのかと俺達に話しかけてきた。

 

「……あの、冷蔵庫の中身を全部外に出して片付けて――。ん?」

「どうした、大輔? 何故そこで悩む必要があるんだ?」

「――もし俺が敵スタンド使いならば、こんな間抜けな真似しないよなって思ったんだがよぉ? なぁんか怪しいよなぁ~? あぁ……、こいつぁ怪しい、怪しすぎるぜぇ……。怪しすぎるってのはよぉ~、それだけ危険ってことだぜぇ? クレバースレイヤー! ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()! 何だか分からんがヤバい! だからよぉ~、一緒にダイブしようじゃねぇか! ダボスケガァァァァァァァァァァ! 行くぜ、おい!」

「なっ!? だ、大輔ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

 絶対コイツは何かある、その上で勝てる見込みがあると踏んだ上で俺達に挑んできた。ならば短期決戦で決着をつけるしかねぇ、少なくともポルナレフは生存できてりゃそれでいい。妹の仇敵を討ち果たすためならば、まだ死ぬわけにはいかんよなぁ~?

 

 俺は傷だらけの男と一緒に窓から落下しつつ、クレバースレイヤーを使い鋼鉄の処女(アイアン・メイデン)による拷問を強制し、そのまま落下していく。「ギャァァァァァァァァァァ!」という絶叫を上げつつ落下していく男に対し、俺はクレバースレイヤーの左腕をハーブンガンに変化させ、落下する直前に銛を放ち事なきをえた。頭上から落下した傷だらけの男は、全身無数が蜂の巣状の穴を形成し、そこから多量の血が吹き流れ、頭蓋骨は陥没し、既に事切れてることは誰が見ても明らかだ。

 

「……泣けるぜ、俺にしてみればクレバーな戦いすぎて泣けるぜ……」

 

 そう言いながら、再びポルナレフの部屋へと戻って行く。とっとと部屋に戻って、ゆっくりとシャワーを浴びるとするか。

 

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