スターダストクルセイダース~俺のスタンドがイカれてる件について~   作:四五茶

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黄の節制―①

 しかし、今日は厄日というべきか。

 ホテルにチェックインして、部屋に入った瞬間に敵スタンド使いに出くわすとはな。

 部屋に戻るとポルナレフの姿はないが、鍵がかかっていなかった。ったく、外国なんだし鍵くらいかけてから遊びに行けばいいのではないだろうか? まぁおかげで今一人ゆっくりとシャワーを浴びれているわけなのだが。

 

 それにしても、先(・)程(・)の(・)あ(・)の(・)男(・)の(・)最(・)期(・)は(・)実(・)に(・)清(・)々(・)し(・)い(・)と(・)す(・)ら(・)思(・)え(・)る(・)よ(・)う(・)に(・)な(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)の(・)は(・)何(・)故(・)だ(・)ろ(・)う(・)か(・)? 気分はアクセルを思いっきり踏み込み、直線道路をフルスロットルで突き進むかのような感じというべきか。常人なら失神するか、その場で嘔吐してしまうあの死体に対しt、俺(・)は(・)恥(・)ず(・)か(・)し(・)な(・)が(・)ら(・)興(・)奮(・)を(・)覚(・)え(・)て(・)し(・)ま(・)っ(・)た(・)。思春期の中学生が、スクール水着の女の子に興奮するような心境と同じというべきか、ふむ……。

 

 

「ウケケケ! 大輔ェ? オ前ハ今、『成長』シテイルヨナァ~?」

「――は?」

「普通ヨォ~? 落下シナガラ拷問ナンテ発想スルカァ~? シネェヨナァ~? ドウシテ鋼鉄ノ処女(アイアン・メイデン)ヲ執行シタンダァ~? ソレハ、オ(・)前(・)ノ(・)漆(・)黒(・)ノ(・)意(・)思(・)ガ(・)強(・)ク(・)ナ(・)ッ(・)テ(・)イ(・)ル(・)証(・)拠(・)! 実ハアノ死体ヲ見テ思ワズ勃起シタダロォ~?」

「……泣けるぜ、どうして俺が死体で勃起しなけりゃならんのだ。異常犯罪者じゃあるいまいし……」

 

 ゆっくりと湯舟に浸かりながら、クレバスレイヤーが語ったことについて考える。漆黒の意思、か。まるで完全に悪役じゃないか、俺は正義側じゃないのか? ホリィさんを救うという大義名分があるんだ、邪魔するならば徹底的に痛めつけ、この世に生まれてきたことすら後悔する絶望と絶叫を上げ――。

 

「ダァ~カァ~ラァ~! ソノ考エニ至ルトイウノガ『成長』ダッテ言ッテルンダロウガ、ボンクラガ!」

「クレバースレイヤー、少し黙れ。ついでにキンキンに冷えたビールを持ってきてくれ」

「アイアイサー。旅ニハ金ガ必要ダヨナァ~? 少(・)シ(・)借(・)リ(・)テ(・)ク(・)ル(・)ゼ(・)」

「……盗まれた相手は泣ける事態になるだろうが、知ったことじゃねぇな」

 

 

※

 

 

 ケーブルカー乗り場の前にて、承太郎は花京院の悪ふざけによって手すりから落下しかけるが、間一髪承太郎は何とか手すりを掴み事なきを得た、が――。

 

「ハハハハハ! 冗談、冗談ですよ、承(・)太(・)郎(・)君(・)! レロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロレロ……」

 

 なんと花京院は承太郎に謝りもせずに、承太郎を挑発するかのようにチェリーを舌で堪能し始めた。普段の花京院であれば、決して承太郎に対しそういう悪戯をするはずがない。承太郎は何かに取り憑かれている可能性が高いと感じつつ、花京院を黙って睨み続ける。アンも花京院が、まるで人が違ったみたいだと感じ取り、既に恐怖の色が表情に現れている。

 

「また何をバカ面して俺を睨んでいるんだよ、承(・)太(・)郎(・)先(・)輩(・)?」

「……乗れや、花京院。ケーブルカーが来たぜ……。乗れと言ってるんだ、こ(・)の(・)俺(・)の(・)チ(・)ケ(・)ッ(・)ト(・)で(・)な(・)。何かに取り憑かれているてめぇは……、この拳でぶっ飛んで乗りなということだ」

 

 

 ――バギャ!

 

 

 承太郎が花京院の頬めがけて殴ると、な(・)ん(・)と(・)花(・)京(・)院(・)の(・)頬(・)が(・)ス(・)ポ(・)ン(・)ジ(・)ケ(・)ー(・)キ(・)の(・)よ(・)う(・)に(・)裂(・)け(・)た(・)の(・)だ(・)。そのまま花京院は思いっきり吹っ飛びケーブルカーの中に吹っ飛ばされながら、承太郎に対し不敵な笑いを見せながらも、チェリーを舌で転がすことをやめなかった。

 

「フッヘヘヘヘ……。違うなぁ、取(・)り(・)憑(・)か(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)の(・)と(・)は(・)ち(・)ょ(・)っ(・)と(・)違(・)う(・)な(・)ぁ(・)。レロレロレロレロレロレロレロレロ……レロレロ……」

「こ、これは花京院じゃねぇ……」

「俺の体格がだんだん大きくなっていることに、まだ気が付かなかったのかい?」

「……何者だ?」

(……スタンドか? し(・)か(・)し(・)今(・)俺(・)は(・)こ(・)い(・)つ(・)に(・)触(・)れ(・)た(・)。実際に俺が殴れるスタンドがあるのか?)

 

 承太郎は逃げ出すことはせず、謎のスタンド使いと一緒にケーブルカーの中へと消えて行く。「ジョジョ!」と叫びながらアンはケーブルカーを追いかけるが、既に時遅し。承太郎と謎のスタンド使いとの戦いの幕が切って落とされようとしていた。

 

 

 

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