スターダストクルセイダース~俺のスタンドがイカれてる件について~ 作:四五茶
痛っ……。
あの学生が去ったのはいいのだが、ここは何処だ? というよりも、
「オイ! アノ男ヲ追イカケヨウゼ! 排除シヨウゼ!」
「なんでお前そんなにブチのめしたいんだよ!」
「オ前ヲ蹴ッタカラダロウガ!」
「……た、確かに痛かったけどさ……」
「排除! 排除ォ! 排除ォォォォォォォォォォ!」
「るせぇ! そんなに当たり散らしたいならそこのベッドにしとけ!」
そう言うと、ソイツから無数の鎖がベッドに向かって直進し、ベッドを串刺しにした。「ウケケケ!」と喜ぶソイツの異常性に思わずゾッとすると同時に、この場をすぐに去らなければ非常に不味いと察する。何せ俺の今の見た目は20代であり、ここは学問を勉強するための場所だ。そんな場所に俺なんかがいていいわけがない!
「ちょ! 窓から逃げるぞ!」
「ブッ壊ス!」
――ドギャン!
窓であった場所が爆破されたかの如く派手な音と共に崩れ落ち、あまりの衝撃ぶりにその場で一瞬固まってしまった。「ウケケケ!」と壁を次から次へと破壊するソイツを制御できないと判断した俺は、逃げるようにしてその場から立ち去った。
※
どうやらここはF県ではないらしい。というのも、こんな場所見覚えがないし、
「……スマホが使えないとかあり得るか?」
「ウケケケ! 周リヲヨク見ロ、ダボガ! 今時ノ女子高生ガアンナファッションスルカァ?」
た、確かに……。俺がまだ保育園児の時、あんなファッションが流行ってた気がするが、とにかくダサいな。なんであんなに長いスカート履いてるんだ? それに何十年前の不良みたいな恰好をしてるんだ? 時代錯誤も甚だしいではないか、馬鹿ばかしい。ということは、これは――。
「あ、夢か!」
「ナワケネェダロウガ! ミソカスガ! 夢ノ中デ痛ミガアルカァ~?」
「いや、エロい夢見たら感触あるじゃねぇか」
「誰モテメェノ下半身ノ話ナンカシテネェゼ? ナァ、アノクソガキドモヲ始末シヨウゼェ~?」
またこれだ。散々学校を破壊したくせに、まだ根に持っていやがる。そういえばコイツの名前は何だろうか? 聞いてみるとするか。
「お前さ、名前は?」
「アァン? 名前ナンテネェヨ! ス、好キニ呼ベバイイジャネェカ!」
……何でちょっと嬉しそうな声になってるんだ、気色悪い。例えば可愛いヤンキーの子であれば、嬉しい反応だが、コイツはどう見てもクトゥルフ神話の神話生物だ。正気度喪失しそうな見た目のくせに、顔を若干赤く染めてるのがマジでキモい。まぁ……、好きに呼べばいいなら――。
「んじゃロビン」
「テメェノビッチト同ジ名前ニスルンジャネェゾ! タコスケガ!」
「お前が好きな名前で呼べばいいと言ったんじゃないか! 可愛いだろうが、ロビンは!」
「ルセェ! ト、トリアエズ、ロビンハ駄目! 何カムカツク! ザケンジャネェゾ、ビチグソガ!」
近くにあった自動販売機が目の前で破壊され、それを木端微塵で粉砕する俺のスタンドと呼ばれるコイツ。周りにいた人々は逃げ出し、俺もコイツを放置して逃げ出す。が、まだ機嫌が直らないのだろうか、コイツは自動販売機に怒りをぶつけまくっていた。