スターダストクルセイダース~俺のスタンドがイカれてる件について~ 作:四五茶
「ふぅ……。角兎ちゃん、起きなさい。角兎ちゃん、起きなさい」
ゆさゆさと体を揺り動かすレレーナに起こされ、むくりと起き上がるのだが何か変だ。普段の寝相も悪いが、180°も回転しているではないか。南を向いて寝たはずなのに、北枕になっているだなんて……。
「角兎ちゃん、私と顔を合わせて寝たくないって意味なの?」
「や、やだなぁ、レ、レレーナちゃんは……。ちょ、朝食の時間かなぁ?」
「えぇ、そうよ。さっさと着替えてくれない?」
俺は何も考えずにゆっくりと立ち上がるが、別のモノも絶賛勃ち上がっているではないか。「……せ、生理的現象だよぉ~ん!」とレレーナに言うが、レレーナは近くにあったハサミを俺に向けようとした、その時――。
「っ!? な、何ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!? そんなものまで投げるんじゃねぇぞ! このアバズレが!」
そう、レレーナはあろうことか俺の息子に向けハサミでチョッキンする感じで投げてきたのだ。それをワムウが溜め息交りで払いのけてくれたのはいいが、これはいくら何でもやり過ぎだ!
「わ、私はな、何もしてないわよ!」
「う、嘘つけ! う、浮気なんてしてないのにさ! ハ、ハサミは駄目だろ!?」
「……ねぇ、大輔? 私が嘘を言ってるように思える?」
……た、確かにちょっと変だ。な、何だ? そう言えば昨日の出来事もそうだが、何かおかしい気が――。
『OH MY GOD!』
突如廊下から、ジョセフの絶叫が響いて来た。「ウィズイン・テンプテーション!」とレレーナはスタンド名を口に出すと、白ウサギがピョンピョンと廊下の外に向かった。レレーナが言うには何でも年増の老婆のスカートを捲り、大胆なアプローチをジョセフがしてるらしい。が、問題はその後からだ。何とジョセフに向けられてナイフやフォークが襲いかかったというではないか。
「……ふぅ。完全に敵スタンドの術中じゃない、アンタ達」
「い、いや! お、俺は何も変じゃないぞ? 変じゃ――」
「あっそ。とにかく敵スタンド使いが近くにい――キゃ!?」
レレーナは左手を抑えて痺れたかのようにその場で
「ワムウ! あのコンセントがスタン――」
言い終える前にスタンドは消え去り、恐らくではあるがレレーナも術中にハマってしまったようである。と、とにかく! こ、この部屋から出るのは非常に危険であるに違いない! ならば――。
「ワムウ! ジョセフさんを助けに行ってこい! お、俺達はこの部屋から一歩も出れない! というか、この部屋が最も安全かもしれん!
「つ、角兎ちゃん! ちょ、ちょっと! ど、どうしてこっちに寄るのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! この馬鹿! 離れなさいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」
※
落ち着け、俺。レレーナとこうやって抱き合っているのは、決して俺のせいではない。しかも絶賛下半身が大噴火一歩手前の状態でこうやって密着してるのは――。
「お・ね・が・い・だ・か・ら! 下半身だけ何とかしなさい!」
「こ、こ、こ、これもスタンド攻撃! じ、じ、じ、磁石って怖いなぁ~! ワハハハハハ!」
――ムギュ!
「ひぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ! もっと優しく! 優しく握って!」
「……ウフフ♡ 可愛い声、ちょっと意地悪しちゃお♡」
レレーナはこの状況を利用して、俺の首を甘嚙みし、そこから下へ、下へと俺を弄ぶ。オヒョォォォォォォォォォォ! こ、これは! 実に天国というべきか、こんな敵スタンドなら大歓迎だよぉ~ん!
「……やはり磁石ね。どちらがS極かN極かは分からないけど、頭と頭同士がくっつくってことは、その逆をいけば反発しあうはず。で・も♡ こんなに面白い状況は中々ないわよね♡ パンツ脱がせてあ・げ・る♡」
「ありがとうございます! ありがとうございま――」
――ガチャ……
「ちぃーす……、掃除に来まし――。あ、あの、え、えっと……、
「「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」
こ、このホテルの清掃員はユーモアがありすぎだろ! 畜生がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! い、今の状況を簡単に説明するとだな! お、俺のジョニーが「Let's rock crazy!」と言わんばかりにレレーナの顔にペチペチ当たっている状態! な、なんだこれはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ちょっぴり興奮する状況ではあるが、だ、誰か閉めて! 閉めて!
「レ、レレーナ! お、お前のスタンドで何とかしろ! じゃ、じゃないと――」
「こんなんじゃお嫁にいけないじゃない! ウイズイン・テンプテーション! ド、ドアを頑張って閉めなさい!」
白兎のスタンドが懸命にドアに体を押しつけ閉めようとするが、このスタンド、ニンジンを持てるかどうかの力しかないスタンド! 少しずつではあるが、確実にドアは閉まっている! が、頑張れ! うさちゃん! ついでにレレーナ! 俺のをしゃぶってくれ!
「こんな時に何考えてるのよ!
「な、ならさっさと下へ顔を動かせよ! このスタンド使い、強すぎる! 性的な意味で!」
「馬鹿言わないで! さっさと本体を倒せばいいのよ! も、もう少しで離れ――」
――バタン!
白兎のスタンドは完全にへばったように息絶え絶えになりながら、ドアを閉めてくれたことに敬意を示す! それとレレーナ! 互いの体を引き離せたことに礼を言おう! あ、後はワムウが何とかジョセフを救援しつつ、敵スタンド本体を倒せば一件落着! ……一件、落着? ……ウケ、ウケケケ、ウココココ!
「ちょ、ちょっと角兎ちゃん! ど、どうして部屋の鍵をかけるの!?」
「……」
「な、なんで目が怖いの!? ね、ねぇ!? い、今近づくのは不味いでしょ! は、離れて――」
「だって! さっきしてくれるって言ったじゃん! してくれよ! スッキリさせてくださいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! 不二子ちゃ~ん!」
「もうやだ! この変態!」