スターダストクルセイダース~俺のスタンドがイカれてる件について~ 作:四五茶
ディオ側だったスタンド使い、マライアを仲間に引き抜いた俺達。ただマライヤの情報では、ディオは転々とアジトを変えているため、現在は別のアジトを使用しているのではないかと言っていた。これに関してはレレーナも嘘ではないと証明し、俺達は電車にてカイロへと到着した。にしても、ジョセフのクソジジイめ……。もし邪魔さえ入らなければ俺は無事天国へ到達できたというのに――。
「人数もいるんだし、ここは手分けして捜した方がいいじゃろう。そこでじゃ、大輔と花京院、それからレレーナにマライヤでワシらと反対方向を聞き込みしてくれ。残ったワシらはあの店で聞き込みをし、もし大輔側に収穫がなければワシらに合流してくれんかのぉ?」
俺は念写された写真をスマホに保存し、言われた店へと向かった。レレーナやマライアは店へ着くなり、テラス側の席に座り普段通り煙草を吸いながら、飲み物を注文する。俺と花京院はその間に、先に店の店主に写真を見せるが残念ながら収穫なしのようだ。にしても、だ。この馬鹿女二人は更々仕事する気ないというか、全く面倒な女だな。
「……やはりこの画像だけでは難しそうですね」
「念写された画像はこの数枚のみだが……。特徴的なのが、屋根の形だけか。全体像もあれば更に――」
「仕方ありませんよ、大輔さん。アヴドゥルさんも仰ってたじゃないですか、端から中心に捜すのがベターだと。あ、あの……。レ、レレーナさんが先程から大輔さんを手招きしてますけど……」
「見ちゃいけません! ささ、俺達は聞き込みを――」
「ウッフフフ、大輔さん? ちょっと私達とお話しない?」
「花京院君、君は学生だ! であれば、学生の本分としてディオのアジトを捜しなさい! ほら、スマホ貸してあげるから!」
「……」
※
ジョセフ達は面倒な出来事に巻き込まれていた。というのも、ある男が念写した写真の建物を知っているというのだが、ある男は情報を提供する代わりに一つギャンブルをして欲しいと言ってきたのだ。それをポルナレフが受け、そのギャンブルに挑んだのだが、ポルナレフは敗北し、そして――。
「さぁ、約束でしたね。払っていただきましょうか」
「えぇ!? は、払う……? 何を――」
「
この男の名は、ダニエル・J・ダービー。オシリス神という名のスタンドであり、能力は賭けで負けた相手の魂を奪い取るというもの。そう、ポルナレフは賭けに負け、なんと魂のコインとなったのだ。つまり、ダービーは既に人質を入手したことになる。因みにポルナレフの魂を救いたければ、ダービーに勝負で勝つしかないとのことだ。
「うぅ……・」
「あ、悪魔だ、こ、この男……」
「こいつ、一人一人俺達を……」
「アヴドゥル! 今すぐ向かいの喫茶店にいる大輔達をここに呼んできてくれ! ワシは――」
そう言うと、机の上に空いたグラスを置き、そこに酒を注いでいくジョセフ。一同ジョセフが何をしようとしてるか分からず、アヴドゥルは一体何をするつもりなのかとジョセフに問い詰めた。
「表面張力というのを知ってるかね?
ゆっくりとダービーの向かいの席に座り、今からの遊戯を説明しだすジョセフ。それは至ってシンプルなルールで、コインを交代でグラスに入れてゆき、先に酒がグラスから溢れた方が負けというもの。そっれを聞いた承太郎とアヴドゥルはすぐにジョセフがこのダービーに勝負を挑むことを察し、止めさせようとしたが――。
「賭けよう! ワシの魂を!」
「グッド!」
「何ですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! バ、バカな! や、やめてください! こ、コイツはイカサマ師ですよ!」
そう、先程ポルナレフはイカサマでダービーに敗れたのだ。そんな相手に正々堂々と勝負を挑むジョセフに対し、アヴドゥルの反応は当然のこと。だがジョセフは、イカサマ防止のために承太郎が審判をすることを宣言した。ダービーはそれを受けたが、グラスやコインを調べる権利を要求した。入念にダービーが調べる間に、アヴドゥルはジョセフに言われた通りその場から離れ、大輔達を呼び寄せるために店から出て行く。それをダービーは視線で追うが、別にダービーにとってはどうでもいいこと。
「……1つ、君が負けたらポルナレフを必ず返してくれるという保証は?」
「私はばくち打ちだ、誇りがある。負けたものは必ず払います、負けんがね」
「いいだろう、君からだ。コインを入れたまえ」
(このグラスとコインは、わし得意の賭けじゃ。コインはあと8枚か9枚入ると見た。精神が動揺して指が震えなければ、な)
そう、ジョセフは自分の得意のフィールドで戦うというアドバンテージでダービーに挑んでいる。だが、ジョセフと承太郎は気づいていなかった。既にダービーがイカサマをしているということを。