スターダストクルセイダース~俺のスタンドがイカれてる件について~   作:四五茶

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ディオの世界―④

 このカーズの目の前で食事をするとはな、吸血鬼よ。ちぃ……、このカーズにも弱点があるとすれば、大輔との距離に他ならなかったが、まさかこうも最悪な場面になろうとはな。これを大輔が見た時、多分大輔はプッツンするのは間違いない。んぅ~、そう考えると実に楽しみ、楽しみじゃないかぁ~?

 

「フハハハハハ! 予想通り、ジョセフの血は馴染む馴染むぞぉ~?」

「……吸血鬼よ、一つ忠告してやろう」

「ほぉ? 負け犬の遠吠えか? 大輔のスタンドよ、んぅ~? 聞いてやるぞぉ~?」

「貴様がやった行為は、私から見ても正しいものであるが、愚かでもある。このカーズの主の大輔がその光景を見たならば――」

「見たならば何だぁ~? この肉体に実にしっくり馴染んで、パワーが今まで以上に溢れてきたぞ! 馴染む、馴染む、馴染む、馴染むぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ! 実に馴染むぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! フフフフフッ……」

 

 自分の頭を掻きむしりながら自傷行為をする吸血鬼とは、中々面白い存在だ。このカーズの餌にしてやりたいが、残念ながらこのカーズ、()()()()()()()()()()()()()。暗い宇宙を彷徨い続け、ある時眩い光がこのカーズを包み込んだ。そしてこのカーズは朝倉大輔という男の肉体の一部となり、太陽を克服し現在に至るわけだが、ジョジョをこのような吸血鬼に負かされるのは納得できん! 老いたとはいえ、このカーズを追いやった波紋戦士、それを――。

 

「ハハハハハッ!  フフフフフッ! この肉体は100年前のジョナサン・ジョースター! 今吸い取ったのはその孫、ジョセフの血! そしてわざわざここまで俺を吹き飛ばしてくれたのは、大輔のスタンド! お前自身だ!」

「ちぃ……」

「ジョースターの血統というのは、我が運命という路上に転がる犬のクソのように邪魔なもんだったが、最後の最後はこのディオに利用されるのがジョースターの宿命だったようだ。ハハハハハッ……」

「……吸血鬼よ、その路上に転がる犬のクソのような存在、その存在にこのカーズは敗北したのだ。そしてお前も敗北する、間違いなくな」

「フハハハハハ! 面白い冗談を言うが、ッチィ! そして時は動き出す……」

 

 

 

 

 たった一瞬、たった一瞬の出来事。俺は現場に駆けつけた時には、ジョセフはミイラのように干からびていた。俺が甘かった、甘かったのだ。黄金の精神に憧れた俺が甘かった! あの館で決着をつけていれば、こんなことにならなかったはずだ! クレーバースレイヤーであればきっとディオを滅すことが出来た、あの時に!

 

「ジョセフさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん! クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 何か俺の中で何かがプッツンした。

 俺を父親だと思ってもいいと言ったジョセフが、俺の目の前で殺された。

 全ては俺が悪い、俺が、俺が、俺が、俺が、俺が!!!!!!

 

 

 ――グニニニ……

 

 

 俺の額に何か違和感があろうが知ったことじゃねぇ! あのクソ野郎、絶対許さん、許してたまるかぁぁぁぁぁぁぁぁ! 漆黒の意思で敵に絶望を与える――それが俺の中でたった一つのシンプルな答えだぜ、ディオ!

 

 

 

 

 承太郎は目の前で祖父でありジョセフを殺害され、大輔と同様にプッツンしていた。が、そんな中、承太郎は奇妙な光景を目にする。なんとジョセフの体からジョセフの魂がゆっくりと天に昇り、承太郎に対してあるアドバイスを話し始めた。

 

「これ……から……、これからディオが下にあるワシの体に何をしようと、決して逆上して冷静さを失ってはいけないぞ、承太郎。ワシのことはもう気にするな、なるべくしてなったことなんじゃ……」

「ジジイの魂……か? これは……」

「……大輔がディオのスタンドの謎を解いた。結果、お前は時間を停止させるスタンドがいることを『理解』した。もしみんなが一緒にディオと戦っていたなら、一気に我々は全滅していた。お前は時の中で少しは動けるようになっている。2秒か……、3秒か……。その時間を大切に使え。これからディオが何をしようと決して怒ってはならん。怒ってお前の方から攻撃すれば、自分をマズイことに追い込むぞ。……承太郎、この旅行は実に楽しかったなぁ。いろんなことがあった。まったく……、フフッ……。本当に楽しかった50日間じゃったよ」

 

 ジョセフの魂は眩い光を浴びながら次第に薄れ、そして消えた。それが真か否かはどうでもいい、今はディオを――。

 

「おい! どこを見ている! 承太郎! ふん!」

 

 

 ――グサッ!

 

 

 なんと既に全身の血を抜かれたジョセフに向かって、ディオは心臓めがけ指を突き刺し、更に血を吸い取ったのだ! みるみるうちにミイラ化していくジョセフ、それを承太郎が許すはずがない!

 

「や、野郎!」

「絞りカスだ、フフフハハハッ、ハハハハッ! フハハハハハ!」

(ジジイは決して逆上するなと言った、しかし! それが無理ってもんだ!)

 

「こんなことを見せられて、頭に来ねぇ奴はいねぇ!」

「最終ラウンドだ……」

 

 

「――その最終ラウンド、この俺も加えろや! ディオォォォォォォォォォォ!」

 

 承太郎とディオが今まさに打ち合いを始めようとする中、なんと大輔が猛然とディオに向かって突撃していた。その速度たるや、まるでドラッグレースのモンスターカーの如く! 圧倒的スピードでディオに差し迫る!

 

「ちぃ! ザ・ワールド! 時よ止まれ!」

「てめぇはこの空条承太郎が直々にぶちのめす!」

「承太郎には悪いが、絶望という名の恐怖をプレゼントするぜ! ディオ!」

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