逆柱は嫌われている   作:星天さん

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作品紹介

★五条先生になりました
(ハイスクールD×D × 呪術廻戦[五条悟系・転生オリ主])

★無個性だからって諦められるかよ!!
(僕のヒーローアカデミア × ワンピース[覇気、剃、月歩を使うオリ主])

★幽霊に呼吸を習いました
(鬼滅の刃二次創作×継国縁壱系オリ主)


捻くれ者の刀

さっきまで聞こえていた村田の声が突然途絶えた…。

村田に何が起きたのかと、多少心配しながら後ろを振り返った。振り返った先には村田の姿は無く、デッカイ真っ白な球体と、その横には髪、肌、服装が全部真っ白な美少女と言っても過言では無い女鬼が居た。

 

「なあ、美人な()(ねえ)さん。その白い塊の中に、さっきまでそこに居た奴入ってる?」

 

「ええ、此処に居た鬼殺隊士ならこの中に入ってるわよ?」

 

耳を澄ませば、デッカイ白い球体から村田の声が聞こえる。まあ、霊圧感知を使えば一発で分かるけどな。村田が閉じ込められている球体からは村田の声以外にも、ちゃぽちゃぽと水の様な音が聞こえていた。念の為、目の前に居る鬼に尋ねたら、球体の中には人をゆっくり溶かしていく液体が入っていると答えた。

 

「村田ァ!!」

 

『何ですか御影さん!!』

 

「直ぐに助けるから待っとけ!」

 

俺は逆撫を顕現させ、逆撫を鞘から抜いて構えた。この鬼からも血の採取をしようと、愈史郎から新たに貰った採血刀を袖に忍ばせた。相手の出方を見ようとしていたら、鬼がスンスンと匂いを嗅ぎ、俺の方を舌なめずりして見てきた。

 

「貴方…稀血ね?それも極上の稀血…ねえ、この糸玉に入っている隊士を出してあげましょうか?」

 

「本当か?それは助かるな〜鬼とは言え、女を斬るのは抵抗があるからな!」

 

「ふふ。でも、その代わりに貴方が私のモノになるのよ?」

 

美人に言われて嬉しい台詞なんだけど…鬼なんだよな。何か滅茶苦茶俺を喰う気満々だし、俺が喰われた後、絶対村田が糸玉に閉じ込められている未来しか見えない。

 

「とても魅力的な相談だが、断る」

 

「そう…残念ね。貴方を殺して稀血を啜らせてもらうわ!」

 

鬼が俺に向けて手を翳すと、大量の糸が俺に襲いかかって来る。糸を躱す為に左に移動すると、糸も俺の動きに合わせて左に方向を変え追尾してきた。斬ってもキリが無さそうだと判断し、五十番代の鬼道・廃炎で追尾してくる糸を焼き尽くした。

 

「今の何なのかしら?その刀の色を見る限り、貴方には炎の呼吸は無い筈…」

 

「俺はちょっとした特殊人間だから出来るんだよ。他の連中には出来ないけどな」

 

「特別な事が出来るみたいだけど、貴方を貪る考えは変わらないわ!」

 

「それは──俺に勝てたらの話だろ?」

 

俺は霊圧を高め、逆撫を鬼に向け始解の解号を唱えた…。

 

 

──────倒れろ…逆撫

 

 

 

 

 

 

──────倒れろ…逆撫

 

御影が逆撫の始解解号を唱えると、逆撫の形状に変化が現れた。柄の先には大きな円状の持ち手が現れ、刀身には複数の穴が空いていた。御影が円状の持ち手に触れると、逆撫はひとりでに回り始めた。

 

「刀の形が変わった?」

 

「それだけじゃないぜ?──ほら、何かいい匂いがしてこないか?」

 

鬼は周囲の匂いを嗅いだ瞬間、言葉に出来ぬ恐怖を感じ、その場に蹲った。多くの隊士を殺し、血と腐敗臭しかしない山にも関わらず、御影の言う通り、いい匂いがしている事に鬼は状況が飲み込めなかった。

 

「そんな所で蹲って無いで周りを見てみろよ?」

 

「な、なに…これ…」

 

鬼が周りを見ると、視界に映るもの全てが逆さまになっていた。鬼が踏んでいた大地は頭上にあり、空が鬼の真下に変わっていた。御影も鬼と同じ目線で立っていた筈なのに、今では逆さまになって立っていた。

 

「ようこそ──逆さまの世界へ…」

 

「何なの…何なのよ貴方!!」

 

「俺は…鬼殺隊逆柱・御影透也。短い間だけど宜しくな」

 

鬼は目の前に居る人物が鬼殺隊の最高戦力である柱と知った瞬間、全身から血の気が引いた…。御影がニヤリと笑うと、鬼は後ずさった。そして、鬼の脳内には一刻も早くこの場から逃げる事だけしか頭になかった。鬼は逃げ出そうと走り出したが…同じ所に戻ってきていた。鬼は何度も何度も御影から逃れようとするが、逃げられず同じ所に戻ってきていた。

 

「ど、どうして!」

 

「不思議だろ?俺の能力は、ただ逆さまにする訳では無い。相手が認識する上下左右前後、それと嗅覚、見えている方向・斬られた方向の感覚を全て“逆さま”にする。お前が逃げようと、俺がこの能力を発動している限り、逃げられないという訳だ」

 

御影から逃げられないと言われ、退路を絶たれた鬼はその場で膝を着き、御影に首を差し出した。

 

「楽に殺して…」

 

「分かった…。水の呼吸伍ノ型・干天の慈雨」

 

一応、呼吸の技が使える御影は鬼の要望通りに、痛み無く死ねるように干天の慈雨で首を斬った。首を斬られた鬼は、鬼になる前の過去を思い出し涙を流した。体が灰に変わる前に、御影への遺言で十二鬼月がこの山に居ると言い残して消えていった。

 

 

 

 

鬼からの遺言を聞き終えると、鬼は満足そうに灰に変わって消えた。鬼を倒し終わり、糸玉に閉じこられている村田を出す為に、糸玉を斬った。糸玉を斬ると、中から全裸の村田が泣きながら出てきた。

 

「糸から全裸で生まれた村田郎?」

 

「最初っから全裸じゃ無いですよ!!糸の中に閉じこめられている間に隊服を溶かされたんです!」

 

俺のボケに村田が鋭いツッコミを入れてくれ、満足していた所に誰かがこっちに向かってきているのを感じた。10秒もしない内に俺達の所にやって来た人物は、俺があまり会いたくない…というか顔を見たくない人物だった。

 

「お久しぶりですね御影さん」

 

「悪い村田、俺はそろそろ他の所に行くわ…」

 

「え、あ、は、はい…」

 

話しかけてきた奴を無視して、村田に別れを告げてからその場を立ち去ろうとして1歩踏み出すとシャツを掴まれた。仕方なく、シャツを掴んで居る人物の方に振り返り、何がしたいのか目で訴えた。

 

「少し…少しだけでも話を──「断る」ッ…」

 

「俺はお前と話をする程、親しくないし、話に割く時間は無い。自分の役割を果たしたらどうだ蟲柱?」

 

「・・・・・・」

 

俯く蟲柱を気にもとめずに、俺はその場から去った。

遠くから落雷の音が聞こえたりと、完全に那田蜘蛛山は戦場と化していた。霊圧感知を那田蜘蛛山全体に張り巡らせたら、炭治郎と禰豆子が、多分十二鬼月と戦っているのを感じた。

 

「行くか…」

 

俺は炭治郎と禰豆子が戦っている場所へと向かった。




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