・五条先生になりました
(ハイスクールD×D × 呪術廻戦[五条悟系オリ主])
・無個性だからって諦められるかよ!!
(僕のヒーローアカデミア × ワンピース[覇気・月歩・剃])
・幽霊に呼吸を習いました
(鬼滅の刃二次創作×継国縁壱系オリ主)
機能回復訓練を受けてから、俺と伊之助の心は折れた…。機能回復訓練ではやる事が三つあって、固まっている筋肉を解す柔軟訓練、薬湯の入った湯飲みを相手にかけ合う反射訓練、アオイさんとカナヲを鬼ごっこの様に追いかける全身訓練だ。
柔軟訓練は、なほちゃん、きよちゃん、すみちゃんが協力してくれて行っているのだが、三人に全身をあらゆる方向に伸ばされ、俺と伊之助は声にならない悲鳴を上げた。
反射訓練ではカナヲに1回も薬湯をかける事が出来ず、俺はカナヲに一方的に薬湯をかけ続けられた。機能回復訓練でヘトヘトになり、自分達の病室へ帰り、無言のままベッドに横になると善逸が俺達二人に何があったのかと不安そうな声で聞いてきた。
翌日から善逸も機能回復訓練に参加したんだけど、アオイさんから訓練内容の説明を聞き終わると、何故か善逸に説教を受けた。説教の内容は訓練という建前で女の子に触ったり、触られたり出来るのに、訓練から生気無く帰ってくる理由が分からないと説教をくらった。
善逸の訳の分からない説教が終わってから、三人で機能回復訓練に挑んだ。善逸は俺と伊之助が苦しんだ柔軟を少し気色の悪い笑顔で乗り越えたり、アオイさん相手の反射訓練や全身訓練を軽々と乗り越えた。
だが…アオイさんからカナヲに変わった反射訓練、全身訓練では一度も勝つ事が出来なかった。毎日毎日、俺達三人は負け続けて、アオイさんからカナヲに変わってから五日が経ち、伊之助と善逸は機能回復訓練に参加しなくなってしまった…。
「あ?機能回復訓練を受けてんの竈門炭治郎だけか?」
「獪岳さん!」
善逸と伊之助は機能回復訓練に来なくなってしまったが、俺は諦めずに機能回復訓練を受けていた。カナヲにどうやったら勝てるのか、薬湯でずぶ濡れになりながら考えていると、大きな風呂敷を持った獪岳さんが現れた。
来てくれた獪岳さんに近づこうとしたら、薬湯臭いから臭いを落としてこいと言われてしまった。アオイさんから一度休憩をとった方がいいと提案され、少し休憩を取る事にして薬湯の臭いを落としに風呂場に向かった。
「やっと来たか」
「お待たせしてすみません!」
風呂場で薬湯の臭いを落として戻ったら、獪岳さんが縁側でお茶を飲みながら俺を待っていてくれた。獪岳さんの左隣にはカナヲが腰掛けていた為、俺は獪岳さんの右隣に腰を下ろした。俺が縁側に腰を下ろして直ぐ、獪岳さんからお萩が乗っているお皿を渡された。
「師範がわざわざ作った差し入れだ」
「このお萩を御影さんが?」
「ああ、味は店より美味いぞ」
御影さんが作ってくれたお萩を一口食べた。
お萩の餡子が甘すぎず程よい甘さ、もち米は完全に潰さずにつかれていて、獪岳さんの言う通り、今まで食べてきたお萩の中で一番美味かった。
御影さんが作ってくれたお萩に舌鼓を打っていると、アオイさんがお茶を持ってきてくれた。持ってきてくれたお茶を受け取ると、アオイさんはカナヲの隣に座り、御影さんが作ってくれたお萩で一息ついていた。
「機能回復訓練…上手くいってないのか?」
「え、あ、はい…。反射訓練、全身訓練、カナヲには一度も勝つ事が出来てないです…」
カナヲに一度も勝てていない事を獪岳さんに言ったら「そうだろうな」と言われた。俺はカナヲと同時期に鬼殺隊に入った筈なのに、カナヲと俺では何が違うのかと獪岳さんに尋ねた。
「お前と蟲柱の継子との違いは…全集中・常中が出来ているかいないかだ」
「全集中・常中ですか?」
初めて聞く言葉に首を傾げながら、全集中・常中とは何なのかと獪岳さんに教えてもらった。全集中・常中とは睡眠中を含む二十四時間常に全集中の呼吸を維持し続ける身体活性化の高等技術みたいで、柱は全員出来ると獪岳さんは言った。
「これが出来る様になれば、お前は更に強くなる。妹を守りたいなら全集中・常中を覚えろ」
「全集中・常中を会得するにはどうすれば良いですか!」
全集中・常中は地道で過酷な鍛錬の積み重ねが必要不可欠らしいのだが、獪岳さんは御影さんから教えてもらった方法を教えてくれた。獪岳さんが教えてくれた方法とは、普段やっている走り込み、素振りをしている時に全集中の呼吸を意識しながらする事だった。
「師範はそうやって全集中・常中を使える様になったと言っていた。勿論、俺も師範に教わったこの方法で全集中・常中を1週間で会得した」
「全集中の呼吸を意識する…」
「この方法がお前に合うのかは分からないが、やってみる価値はあると俺は思うぞ」
「俺…やってみます!! 教えてくれてありがとうございます、獪岳さん!」
獪岳さんは湯飲みに入っているお茶を一気に飲み干すと、空になった湯飲みをアオイさんに渡して立ち上がった。立ち上がってから、「帰る」と一言言って獪岳さんは玄関に向かおうと歩き出した。
「獪岳さん!善逸には会って行かないんですか!」
「機能回復訓練から逃げたカスに話す事なんて何もねぇ。もし、カスと話すとしたら…カスが復帰してからだ」
獪岳さんに善逸には会って行かないのかと尋ねたら、会いに行かないと言った。獪岳さんは御影さんの継子として、色々とやる事があるらしく、そのまま帰ってしまった。俺は獪岳さんの背中が見えなくなるまで見送ってから、再び機能回復訓練を始めた。
〇
獪岳から全集中・常中を会得する方法を聞いてから15日が経ち、炭治郎は御影や獪岳の様にはいかなかったが、全集中・常中が徐々に出来る様になっていた。
その日、炭治郎は鱗滝から学んでいた肺を休めながら行う座善を蝶屋敷の屋根で行っていた。
────もしも〜し
────集中しているみたいだし、邪魔しちゃダメよしのぶ?
座禅をしていた炭治郎の耳に、蝶屋敷の主である元花柱・胡蝶カナエ、蟲柱・胡蝶しのぶの声が聞こえてきた。炭治郎は二人に挨拶をしようと目を開けると、二人は何時の間にか炭治郎の両隣に座って炭治郎を見ていた。炭治郎は何時の間にか隣に座っていた事に驚いていたが、美女二人に挟まれて顔を赤くしていた。
「全集中・常中の修行をしているの?」
「はい、獪岳さんから教わった事を実践している所です!」
カナエの問に、炭治郎は獪岳から教わった事を実践していると答えた。全集中・常中を会得しようと頑張っている炭治郎に、カナエとしのぶは頑張るようにと応援をした。二人に応援されている炭治郎だったが、しのぶとカナエと話せる機会が出来たと思い、炭治郎は柱合会議での柱達が御影に向けていた感情について二人に尋ねた。
「炭治郎君は鼻が良いんでしたね」
「はい…。あの時、あの場に居た半数の柱が御影さんに向けて憎悪の匂いを発していました。俺は何故御影さんに憎悪が向けられているのかが分かりません…」
「これから話す事は他言無用でお願いします…」
しのぶとカナエは四年前に流れた、御影が憎悪を向けられる原因となった噂を炭治郎に話した。その噂を一時的に信じてしまい、御影に対して暴言を吐いた事もしのぶは炭治郎に話した。数日間一緒に居て、御影はそんな人間に見えないと炭治郎は二人に言った。炭治郎の言った事に二人はすぐに肯定して、噂は根も葉もない噂だと炭治郎に言った。
「なら、何で噂を直ぐに消さないんですか?その噂を消せば、御影さんが憎悪を向けられずに済む筈です!」
「それが出来ないんです…他の柱や隊士達は噂を流した愛柱である愛崎さんの言った事は絶対という方達なんです…」
「それに、私としのぶで噂を消そうと行動を起こそうとした時に御影さんから止められたの…」
しのぶとカナエは御影と和解し、御影の為に噂を消そうと行動しようとして御影に止められていた。今の鬼殺隊の均衡は、御影を柱から引きずり下ろして愛崎姫乃からの寵愛を受けたいという隊士達が、鬼を狩り続けて居るお陰で形を保たれている。御影は愛崎姫乃を断罪すれば、確実に鬼殺隊は崩壊するだろうと予想していた。
愛崎姫乃を断罪して鬼殺隊が崩壊すれば、現・産屋敷家当主である産屋敷耀哉の代の鬼殺隊は史上最悪という肩書きが付く、そんな肩書きを付けさせる訳にはいかないと御影は噂を消すことを止めた。
「御影さんは鬼殺隊が崩壊すれば鬼舞辻無惨にまで辿り着けなくなるから、言わせたい奴には言わせとけと言っていたの…」
「私も炭治郎君と同じで納得は出来ません…。でも、御影さんがそう望むなら御影さんに従いましょう。噂は一人歩きして色々と変わりますが、私達は御影さんをただただ信じましょう」
「そうですね…御影さんがそう望むならそうします」
御影の事を聞いた炭治郎は例え御影の噂を耳にしようが、噂に惑わされずに御影の事を信じると心に誓った。その後、鬼と仲良くしたいと常日頃から思っているカナエは、炭治郎に禰豆子と会わせて欲しいと頼み込んだ。カナエの頼みを聞いて、カナエを禰豆子に会わそうと、禰豆子の部屋に行くと元気無く、部屋の隅に座っている禰豆子が居た。炭治郎、しのぶ、カナエは、元気の無い禰豆子を心配するが、可愛い物が大好きなカナエは禰豆子に抱きついたり、頭を撫でたりと元気付けようと色々としていた。
そして──獪岳から全集中・常中の鍛錬法を教わってから20日で炭治郎は全集中・常中を会得した。
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