逆柱は嫌われている   作:星天さん

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編集して再投稿させていただきました


緊急会議

俺が目を覚ましてから1時間もしない内に、俺の病室に大勢の人間が押し掛けてきた。病室に押し掛けてきた全員が、俺が目を覚ましてくれて良かったと口を揃えて言ってくれた。特に蜜璃、真菰、蔦子さんが無茶な事はしないで欲しいと涙目で懇願された。

柱である俺は任務に危険が付き物だが、出来る限り五体満足で帰ってくるようにすると約束をした。

 

「さて皆さん、透也さんはこれから診察を行ったりしますので今日はここまででお願いします」

 

しのぶの一言で見舞いに来てくれた行冥達は、明日も見舞いに来ると言って病室から出て行った。行冥達が出て行き、病室には俺、しのぶ、カナエ、獪岳の四人だけになった。

 

「しのぶ、カナエ、治療をしてくれてありがとう」

 

「いえ、当然の事をしたまでです。それに、少しでも透也さんに恩返しが出来て良かったです」

 

「目覚めてから二日間は入院してもらいますから、安静にしててくださいね?」

 

「医者の言いつけにはちゃんと従うよ」

 

カナエにあと二日は絶対安静にするように言われ、1度屋敷に帰ろうと思ったが無理そうだ。耀哉に手紙を書きたいと言ったら、獪岳が代わりに書くと申し出た。獪岳に俺が目覚めた事、絶対安静が解除される二日後に産屋敷家に顔を出しに行くと言う内容の手紙を書いてもらい、日向の足に括り付けて耀哉の元へ届けるように頼んだ。

 

「そう言えば…愛崎姫乃も入院してるのか?」

 

「その…姫乃さんは───」

 

愛崎姫乃は上弦ノ参との戦闘で骨を折られたと言っていたから、あいつも入院しているのかと聞いたら、1日前に退院したらしい。俺が蝶屋敷で1週間と二日程眠っていたらしいんだが、あいつは4日位で異常な速度で回復し、昨日でほぼ完治レベルにまで回復して自分の屋敷に帰った様だ。機能回復訓練をしてから鬼殺隊に復帰するみたいだ。

 

 

 

二日後…。

透也が目覚めてから二日が経ち、カナエから絶対安静解除が言い渡された。この二日間で透也は絶対安静をしながらも、透也が目覚めた時に任務で居なかったカナヲが透也の布団へ潜りこんでカナエとしのぶ、アオイに怒られたり、禰豆子が深夜に透也の部屋に忍び込んで布団に潜り込んだりと退屈しない二日間を過ごした。

 

『カァー!透也サマ!御館様ノ命ニヨリ緊急柱合会議ヲ開キマス!!』

 

「十中八九、無限列車の事だな…」

 

日向から緊急柱合会議の知らせを受けてから少しして、透也の病室に新しい隊服を持った隠の後藤がやって来た。後藤は柱合会議に参加する透也の迎え次いでに、先の戦闘でボロボロになった隊服を捨て、新しい隊服を持ってきたのだ。

透也は後藤に渡された新しい隊服に着替えていると、今度は獪岳が病室にやって来た。丁度、獪岳を呼ぼうとしていた透也は呼ぶ手間が省けて助かったと思い、獪岳にも一緒に柱合会議に参加してもらう事を伝えた。目の前のやり取りを見ていた後藤は直ぐにもう一人の隠を呼び、透也と獪岳を産屋敷邸へと連れて行った。

 

 

後藤の背中に乗って運ばれてから数分で産屋敷邸に到着した。

産屋敷邸の庭には俺以外の柱達が既に居て、行冥、義勇、蜜璃、しのぶ、時透兄弟が俺が来たことに気づくと俺の所に集まって来た。

 

「透也さんはもう動いても大丈夫なの?」

 

「まだ少し体が重く感じるが大丈夫だ。心配してくれてありがとうな無一郎」

 

「南無…。あまり無理をするなよ透也?」

 

「わかってるよ」

 

少し過保護過ぎないかと内心思っていたが、それだけ皆が俺を気にかけてくれている事が嬉しかった。心配してくれる仲間達と話していたら、屋敷の方から三つの足音が聞こえてきた。俺以外にも聞こえてるらしく、耀哉が姿を表す前に柱全員、横並びになって膝を着いて耀哉が姿を表すのを待っていた。

 

「「御館様の御成です…」」

 

 

 

ひなきとにちかの耀哉が出て来る事を知らせる一言が聞こえ、俺は行冥達との会話を辞め、獪岳と共に片膝を地面に着き頭を垂れた。産屋敷邸の奥から二つの足音が聞こえ、少し頭を上げて奥からやって来る耀哉の様子を見た。少し体調を崩しているようで顔色が悪く、あまねさんに支えてもらいながらゆっくりと来ていた。

 

「ゲホッ、ゲホッ…。みんな…忙しいのに呼び出してすまないね。今日緊急で集まってもらったのは先の無限列車での任務にて、上弦の鬼から無事に帰ってきた透也達の話を聞こうと思って呼んだんだ…」

 

耀哉は咳き込みながらも、緊急の柱合会議を開いたのは俺達の報告を聞く為にと言った。耀哉の今の体調を考慮して、早めに柱合会議を終わらせて休ませる為に俺が今回の無限列車で起こった事を報告した。やっぱりと言うか、愛崎教の信者達は懐疑的な視線を俺に向けてきた。

 

「上弦の鬼二体を相手によく帰ってきたね。無事とは言えないけど大事な子が帰ってきてくれて嬉しいよ」

 

俺に言っているかのように耀哉は見えてないはずなのに、俺の方に視線を向けてそう言った。耀哉が俺達の帰還を喜んでいると、さっきから雰囲気が暗かった炎柱が口を開いた。

 

「御館様…。御館様から頂きました炎柱を返上させていただきたい」

 

「理由は片目が見えなくなってしまったからかい?」

 

「それもありますが…先の任務で俺は自分が愚か者だと言う事を自覚させられました」

 

炎柱は代々と受け継がれてきた『炎柱』の名にこれ以上泥を塗りたくないと言って締めた。風柱や音柱達が炎柱の引退に驚く中、耀哉は炎柱が引退する事を許可した。

炎柱の今後は質の悪い隊士達を指導する指南役に徹して、鬼殺隊に貢献していくらしい。

 

「杏寿郎が柱を降りてしまうけど、杏寿郎の分も皆には頑張っ「その事なのですが、少しよろしいでしょうか?」どうしたいんだい透也?」

 

俺は自分の言葉を被せて耀哉の話を遮った。

耀哉の話を遮ったお陰で風柱達からは睨まれ、隣に居る獪岳は「何やってるんだ」って表情で俺を見ていた。

 

「炎柱が降りた今、柱に空席が生まれました。空いてしまった空席を埋めるのに適している奴が居るので、そいつを柱に推薦したい」

 

「透也が柱に推薦したい剣士(こども)は誰かな?」

 

「俺は───桑島獪岳を鳴柱に推薦したい」




読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
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