「心音、行くぞ」
妹紅さんが突然そう言った。
日はもう傾き、空は綺麗なオレンジ色に染まっている。
「え?こんな時間からどこにですか?」
私が聞き返すと妹紅さんはは知らないのか?とでもいいたげに首を傾げる。
「宴会だ。春の宴会。心音も招待されてるんだぞ」
「宴会、ですか……というか私にも招待来たんですね」
最近来たばかり(?)な私にも招待ってくるものなんだね。
それにしても春の宴会とは。
記憶が無いのでどうだかわからないが、宴会という言葉に馴染みはない。
「今日は心音が心配だから行く。輝夜も行くらしいし」
つまり普段は行かないってことなのね。
それよりお姫様と妹紅さんってどんな関係があるんだろう?
慧音さんとは友達って感じだけど話を聞くからに2人は友達とはちょっと違う……?
……宴会か。
少し楽しみである。
ちょっとした好奇心を胸に博麗神社へ向かった。
▽
で、博麗神社。
神社にはもう人がたくさんいた。
耳がある人から周りに人形?的なのがいっぱいいる人から
変な物(目?みたいな……)付けてる人から羽が生えてる人からメイドさんから……
あれ?普通の人は?
まあ確かに妹紅さんやお姫様や、明らかに髪の色がおかしい私が招待されるんだから
普通ではないと思ってたんだけど……私の髪色でも目立たないや。
「変な奴ばっかりだが霊夢がいるから誰もお前を襲わないと思う。自由に行動して大丈夫だろ」
妹紅さんが言った。
私はどんな人がいるのか見て回ろうと思う。
記憶を戻せそうな人もいるといいな。
▽
始めに声を掛けてきたのは鈴仙さんだった。
「心音じゃないの。あなたも来たのね」
「はい。宴会なんて初めてで、楽しそうだと思ったので。」
お酒を勧められたけど断っていろいろ鈴仙さんと話をしていた。
鈴仙さんは明らかに酔っているようで愚痴をべらべらと話し出す。
お師匠様は怖いとか姫様はむちゃくちゃだとかてゐは迷惑だとか……苦労してるなぁ……
「心音ー来てたの?」
という声に振り向くとお姫様がいた。
「はい。お姫様が来るってことは妹紅さんから聞いてました」
「あら、お姫様なんて言わなくていいのよ。輝夜でいいわ。妹紅も来てるのね……ふふ、いいわ」
お姫様――――輝夜さんはなんかぶつぶつと何か呟きながら去って行った。
お酒がどうとか。決闘がどうとか。妹紅さんがどうとか。
「あ、待って下さいよー!姫様が何か起こしても叱られるのは私なんですから……」
それを鈴仙さんがあわてて追いかけて行った。
▽
宴会ももう終盤である。
酔っぱらった妖怪?の人たちが騒いでいる。
ぽつぽつと、人も帰り始めていた。
鈴仙さんと別れて一人になってしまい、少し孤独を感じた私だったが、その必要はなかった。
というか逆に一人が恋しくなるくらいには疲れた。
ここには人がいっぱいいるんだから情報を集めよう!とか考えたのがいけなかったのかもしれない。
記憶喪失とか外の人とか何回話したかな……
で、集まった情報をまとめるとこんな感じ
・私の奇跡があれば出来ます!(早苗)
・無理だよ。出来たとしても何日呪文詠唱し続ければいいのか……
人間の早苗にはとても無理だね。(諏訪子)
・紫ならできると思うけどねえ(神奈子)
・私の運命操作ならいとも容易いわ。(レミリア)
・お姉様には無理よ。無理。(フラン)
・私の魔法でもちょっと難しいわね。(パチュリー)
紫なら出来ると思うわ。
・紫ならなんとかしてくれるんじゃないかしらー?(幽々子)
・この前もいったけどゆか……(霊夢)
・そういうのはゆ……(魔理沙)
とりあえず紫さんに頼めばいいらしい。
じゃあ紫さんに断られた私は……?
というか紫さんがどこにいるかもあんまりわかってないんだよね……
▽
「どうすればいいですかね。」
「さあ?」
私は再び鈴仙さんの隣で座っていた。
今度は妹紅さんと輝夜さんも一緒に。
そして今私たちは外にいる。
それはなぜなら―――追い出されたからである。
個性的な人々に疲れてしまった私は妹紅さんと輝夜さんと鈴仙さんと4人で楽しく過ごす予定でみんなを集めることに成功した。
ただ、2人が突然なぜか敵対心むき出しで飲み比べを始めて、酔ってケンカを始めるのは想定外だったけどね……
散々暴れた挙句、霊夢さんに追い出された。
で、今はなんかめちゃくちゃケンカしてる。
ケンカと言うか殺し合いに見えてきた……大丈夫かな。
「本気みたいでちょっと怖いですね」
冗談まじりに私は言う。
「いや、本気よ?本気で殺しあってる。」
「え?……ええぇ!?」
「この二人不老不死なのよ。師匠もだけど。」
そういや『老いることも死ぬこともない程度の能力』って言ってたな……
その時はあまり深く考えなかったのだけれど。
妹紅さんに失礼なこと言ってなかっただろうか。
というか不老不死ってこんなにいるものなのだろうか。
人間……だよね?そう言ってたよね?なんか炎だしてるけど……空飛んでるし……
服は大丈夫だろうか、と心配になる。
「とりあえずこれを止めないと……」
「確かに……姫様に何かあったら師匠に叱られる……」
仕方なく止めようと思ったら人影が見えた。
どこかでみたことのあるシルエット……
「外にいたのか。探したぞ。」
そう言ってやってきたのは慧音さんだった。
「探した?」
「ああ。来る予定はなかったんだが……
永淋にどうせケンカでもしてるから帰るように言ってくれないかと言われたからな。まさか本当にしてるとは……」
慧音さんはそう言うと2人に向けて言った。
「2人ともやめないか。永淋に叱られるぞ。妹紅ももちろん私が叱る。今なら何とかなるぞー」
そういうと2人はすぐにやめて下に降りて来る。
親の力ってすごい。
「そうね妹紅。今回は私の勝ちということにしてあげるからおとなしく引きなさい」
「意味がわからないな。もっとわかりやすく説明してくれないか?」
ケンカはやめても今度は口論を始めようとしていたので私はあわてて言った。
「も、妹紅さん!帰りましょう?」
「そうですよ姫様。師匠が待っていますよ」
そう言うと2人は仕方ないという風に
「そうだな」「そうね」と言った。
「2人とも大変だな。……おっと、そろそろ時間だ。心音も早く記憶がもどるといいな。じゃあな。」
そう言って慧音さんが帰ったあと、私達4人はは家に帰った。
博麗神社はまだにぎやかだった。いつまでやってるんだろう……
▽
今日の宴会は出会いがとても多かった。
というわけでさっきは情報関連しかまとめなかったけれどもちろん他の事も話した。
紅魔館に招待されたり(妹からだったが)、店の宣伝されたり(普段は店にいないんだとか)、
最強と名乗る妖精にケンカを売られたり(蹴散らされてるのを前に見たが)、
動物(人間?妖怪?)になつかれたり、信仰がどうとか言われたり(よくわかんない)
新聞とか言ってインタビューされたり(断ったけど)、他にもいろいろあった。
なんていうか……変な人というか、個性的な人が多いなあ……
いろんな情報を聞く中で紫さんの家がわからなかったのは残念だけどね。
まあこんなにいろんな人(?)がいるんだから、
紫さん以外でも記憶を戻してくれて外に帰してくれる人がいる……はずだよね!
作者「10日以内!セーフ!」
心音「アウトじゃないの?」
作者「いやー最近忙しいですからね」
心音「嘘だー本ばっかり読んでるの見ましたよ」
作者「ごめんなさい」
心音「それにしても妹紅の口調違うじゃないですかー」
作者「そうでしたっけ?」
心音「そうですよ。原作では違うらしいですよ。」
作者「でももう遅いし全部直すのめんどくさいしこれでいきます。」
心音「いいのかな…」