やはり、ロリ巨乳は至高の存在
ホームへ帰る前に、ベルと私はミノタウロス遭遇時に消耗した防具を買うことにした。痛い出費だが、必要な出費でもある。ちなみに剣を買わないのはベルが助けた冒険者たちから短剣を譲って貰ったからだ。もちろん防具が消耗したのはベルだけじゃなく、無理に魔法を纏ったせいなのか私のブーツも新調する羽目になった。買ってから一週間も経ってないのに、解せぬ……。お金に余裕がないから今回の様な突然な出費は正直厳しい、ホームのリフォームの計画が実現するまでまだまだ遠い。
「レフィ姉、本当にごめんね」
「ん? 急にどうしたの?」
「ホームの修理のためにお金を貯めるつもりなのに、僕のせいで使う羽目になっちゃって……」
「その事は気にしてなくていいのよ」
「で、でも……」
「ここでケチって死んだら元も子もないでしょ? だからいいのよ? それにベルは反省してるでしょ? だから私はもう気にしないの」
「……ありがとう」
「はいはい、さあ、防具とブーツは買ったし、そろそろ帰りましょ! 今日の晩御飯は何かなぁ〜♪」
「うーん、神様のバイト先から貰ったじゃが丸くんとか?」
「うへぇーサラダでも買って帰ろうかな……」
「じゃが丸くん食べないの? 美味しいのに……」
「今はちょっと油っこいもの食べたくないのよ」
「もしかして最近太って……グハッ!? 「殴るよ?」殴ってます! もう殴ってますよ!? お姉さま!」
「デリカシーのない馬鹿には拳が一番効くんだよ?」
「ひぃ!? ……お許しを!? どうかこの僕にお許しを!!」
そんな馬鹿なやりとりをしながら、私たちはホームへ帰るのであった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
「ただいま戻りました」「神様、ただいま」
「二人ともおかえり!! ってベル君!? どうしたんだい!? たんこぶ出来ているよ!?
「あんまりにもデリカシーがないので、ちょっとわからせました」
「まさかのDV!?」
「そんな事より。ヘスティア様、サラダとスープを買いましたので、夕飯にしましょう」
「相変わらずだねぇ……」「あ、あははは……」
「まあ、そんな腹ペコなキミたちに今日はボクから最高のご馳走を用意したぜ! 見よ! この大量のじゃが丸くんを!」
「凄いです! 流石神様!」「す、スゴイデスネ……」
「どうしたんだい、レフィ君? もしかして、食べないのかい?」
「きょ、今日はそんなにお腹すいてないので、さ、サラダだけにします!」
「なら仕方ないね! ボクとベル君で全部食べようではないか!」
「本当ですか!? やった!!」
無邪気に喜んだベルに私は苦笑をするしか出来なかった。……あんなに食べたら嫌でも胸焼けをすると思うんだ。
夕飯後に私たちは今日起こった事をヘスティア様に打ち明けた。彼女はもちろん怒っていたがそれ以上に私とベルの事を心配したのはおそらく当たり前のことだと思う。涙目になりながらもベルと私に怒っている彼女は言った「ボクを一人にしないでおくれ」と。そんな彼女にベルと私はたくさん謝って後日、一緒に出かけると約束をして、ようやく許してくれた。
なんやかんやあって、ステイタス更新の時だ……。
ベルのステイタスを更新し終えたヘスティア様はまたすぐ様に機嫌が悪くなった。やはりあのスキルは現れたみたい。
ステイタスの伸びにびっくりしたベルを無視して、今度は私の番……。もちろんベルは部屋から出て貰った。
「キミもかい!?」
突然悲鳴を上げたヘスティア様に私は戸惑った。彼女がこうやって取り乱したのは私に『神の恩恵(ファルナ)』を与えた時以外、なかったから。
「これがキミのステイタスだよ……。もうボクは驚かないつもりだったけど、まさか二人同時にレアスキルを取得するなんて……」
➖➖➖➖➖➖➖➖➖
レフィーヤ・ウィリディス
レベル1
力 I 90 → H 101
耐久 I 56 → I 64
器用 I 98 → H 107
敏捷 I 93 → H 101
魔力 H 127 → F301
魔法
「四大元素魔法(エレメンタルマジック)
・可能性の魔法
・効果は発動時のイメージ依存」
スキル
「四大精霊の寵愛
・魔法効果にプラス補正
・魔力消費軽減
・状態異常無効」
「妖精の親愛(シンパティア)
・魔力に成長補正極
・
➖➖➖➖➖➖➖➖➖
絶句した。何このスキル!? 聞いたことないよ!?
「えっと……このスキルはどういう事ですか?」
「うん、まあ、あれだよ、成長スピードをあげるスキル……」
「そんなスキルあるんですね……ん? 二人同時? ベルも似たようなスキルを取得したって事ですか?」
「ギクッ!?」
「ギクッて口で言う人初めて見ましたよ……って事は出たんですね、同じような成長補正スキル……(本当は知ってるけどね)」
「うっ……そうだよ! 出たんだよ! 『憧憬一途(リアリス・フレーゼ)』っていうスキルが! 効果はキミの予想通りだ……」
「『憧憬一途(リアリス・フレーゼ)』って……アイズさんの事を示してるのかな?」
「おそらくね……でもレフィ君、どうかこのスキルをベル君に教えるのをやめてくれないか?」
「ベルだと隠しきれないと思っているからですか? 「……そうだ」はぁ……わかりました……」
「……ありがとう、レフィ君」
「お互い様ですよ、だって家族でしょ?」
「…うん、そうだね」
そうやって、この怒涛の1日は幕を閉じるのであった。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
スキル名に凄い悩んだ…。