私が妖精になるのは絶対間違ってる   作:ZeroRain

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短いのですがリハビリ第二弾……。

誤字脱字の報告いつもありがとうございます!


アンタレス君、大はしゃぎ

 翌日になり、私達は再び飛竜に跨りながら遺跡の方面に向かった。

 けど目的地に近くなる程に連れて我々は森に違和感を感じ始めた。

 

「なんだよコレは……」

「生き物の気配が全くない……」

 

 ヴェルフさんとベルが森の状態を見てそう呟いた。

 

「コレがアンタレスの影響か……全く恐ろしいもんだよ」

「いや、これはまだ序の口だ」

「……恐ろしいもんだ、これは早めにアスフィ達と合流しないと」

 

 ヘスティア様、アルテミス様、そしてヘルメス様の言葉も有って我々は更に加速した。

 

 遺跡からかなり離れているこの場所にも関わらず、此処ら辺の森が完全に死んだのだ。

 それだけでは無く森全体からも禍々しい雰囲気を感じ取る事が出来た。

 そして何より——————。

 

「狂気に少しずつ近付いていると嫌でもわかる……」

 

 そのせいもあってか下級精霊達は物凄く騒がしい。

 あそこは嫌だとか、怖いとか、逃げましょうとか、そんな彼らの想いがヒシヒシ伝わって来る。

 

《ゴゴゴゴゴゴ》

 

 突然と前方からそんな音が聞こえた気がした。

 

「?」

 

 すると前方から無数の炎の矢が凄まじい速度で我々を襲い掛かった。

 

『なっ!?』

 

 突然の襲撃に我々は驚きを隠せなかった。

 

「レフィ君!! みんなを!!」

 

 ヘスティア様の叫び声と共に私は即座に魔法を構築した。

 

「くっ! 間に合って!!」

 

 ———『風霊の城壁(シルフィ・カスティル)』×10

 

《ズドンズドンズドンズドンズドン》

 

 かなりギリギリなところだったが構築された魔法は無事にみんなを守る事が出来た。

 だがまた別の問題が発生している。

 

「……かなり手加減されてますね」

 

 そう……先程の攻撃は威力がかなり控えめに抑えられている事がわかった。

 だがその控えめな威力でも十分過ぎる殺傷能力を持っていた。

 

「……挨拶のつもりだったのだろうな」

 

 アルテミス様は攻撃が来た方向を睨みながらそう呟いた。

 

 それから15分に一度のペースでアンタレスからの攻撃を耐えつつ、私たちはなんとか合流地点の近くまでやって来た。

 

 合流地点が近いと言うこともあり、目標である遺跡もまた視認出来る距離にあるのだ。

 

「アンタレスって奴はあの中に居るんだな」

 

 遺跡を見たヴェルフさんは険しい表情を浮かべながらそう呟く。

 

「もしレフィ様が居なければここまで辿り着くことは出来ないでしょうね……」

「まあ、レフィーヤちゃんが居ないと詰むって流石にどうかと思うぞ」

 

 リリちゃんとヘルメスは若干呆れた顔で遺跡を見ていた。

 

「だが同時にレフィーヤの負担が凄い事になっている。遺跡突入までに休ませるべきだろう」

「ああ、流石にこれは無理し過ぎたね……」

 

 私の心配をしていたアルテミス様とヘスティア様。

 

「ううん、ある程度ベルが対処してくれたからそこまで消耗してません」

 

 魔法が間に合わない時にベルが私のフォローに回った。

 雷を纏いながら次々と魔法の矢を切り落とすとか、この子はどこに向かってるのかな? 

 

 リリちゃんとヴェルフさんは変わらずスクロールを応用しながら私たちの援護をしていた。

 

 スクロールの使用自体は別に良いんだけど、けどね……使う度にヘルメス様が叫ぶのマジで勘弁して欲しい。

 

「よし、アスフィさん達との合流地点はもう直ぐだよ!」

 

 ベルがそう叫ぶと突然に遺跡から一つの輝きが放たれた。

 

「え?」

 

 それは誰の声だったのだろうか。

 リリちゃんかヘスティア様かそれとも私自身の声なのかも知れない。

 けどわかっていたのは遺跡から放たれた魔法は今我々に向かってゆっくりと落ちている事だけだった。

 

「おいおいおい、マジかよ!?」

「こりゃ……ゆっくりと休息なんて出来ないだろうね……」

 

 慌てるヴェルフさんに苦笑いしているヘルメス様。

 

「レフィ姉、しっかりして!」

 

 ベルの声で現実に引き戻された私は戸惑いながらも魔法を構築し始める。

 

「……洒落にならない」

 

 威力が今までとは2倍どころか最早10倍と言って良いほどの高威力の魔法。

 もしも、直撃なんてすればこの辺りは間違いなく吹き飛ぶのだろうね。

 

 アンタレスは私達で遊んでいる、そう思うしか無かった。




ここまで読んで頂きありがとうございます。
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