こんな2000字もない物を書くに3ヶ月掛かりました……面目ないです。
イフリートによって強制的に追い出された私が最初に感じたのは強烈な痛みだった。
「ッ!!!」
相変わらず勝手に動く我が身が咄嗟に張った魔法のお陰で受けたダメージをなんとか軽減出来たけれど。
「……『
その一撃の衝撃で私自身が天井まで打ち上げられた。
すぐ様にダメージを負った内臓や背中の回復を試みたが……。
———ズドォォンッ!!
未だと言わんばかりにアンタレスが熱線を放つ。
「……ッ!? 『
———『そんな事させると思ってるのか?』
ふっとそんな台詞が聞こえた様な気がした。
そして魔法の展開と同時に下方から“何か”が私の魔法、そしてそのまま私の左肩を貫いた。
「う゛あ゛ぁ゛っ!?」
急いでその”何か“が来た方向を見ると、そこには楽しそうに笑ったあの女の姿があった。
その目には私と言う人間は映ってなく……最早ちょっと頑丈な玩具として見ている様だ。
けどそんな事に気を取られる時間なんてなかった、アンタレスの攻撃が私にすぐ近くまで迫ったからだ。
攻撃を塞ぐ為に再び魔法を試みるが、何故か身体の反応がいつもと比べ物にならない程鈍かった。
「【——————星屑の光を宿し敵を討て】『ルミノス・ウィンド』ッ!!」
そんな詠唱と共に現れた無数の光が一つに収束し、そのままアンタレスの攻撃とぶつかり合った。
「どうやらギリギリ間に合った様ですね」
「ええ、ですがウィリディスさんはこれ以上の戦闘を避けるべきでしょう」
目の前にアスフィさんリューさんが現れた。
ですが二人共の装備は既にかなりボロボロの上に回復しきれない傷が身体のあちこちでちらほら見られる。
今は身体の自由は効かないし反応も鈍いけれど、どうかせめて彼女達の傷を癒してあげたい……。
———『
よかった……出来たんだ……。
「本当に貴女って言う人は……」
「……我々の事はいいから、まずは自分を優先しなさい」
「貴女のお陰で我々はなんとか持ち直せました、もう十分です」
「元々怪我人である貴女がこれ以上戦う必要はない。神ヘスティア達の元に戻って、撤退しなさい」
自分の身を包む淡い光を見て呆れた顔の二人はそう言った。
でも二人の言葉とは裏腹にまたもや手が勝手に動き出す。手はそのまま私の左肩に残っていた“何か”を無理矢理引っ張り出した。
———「なにこれ……」
ソレを取り出した瞬間、思わず顔を顰める程の“嫌な魔力”が徐々に広まる。
スキルで手に入れた“眼”のお陰なのか、私はソレ正体を即座に理解した。
これは……”穢れた精霊“が眠った宝玉に似た宝石だったんだ。
でも以前身体が乗っ取られる時とは違和感がある、それは……この”宝石“からは感情など一切感じる事は出来ない……魔力自体がこんなにも溢れ出ているのに。
私の疑問は”眼“よってすぐに答えられた。何故こうなったのはわかる……これを作った人々は穢れた精霊の自我をなんらかの方法で”殺し“そして自我を失った精霊の力の源である核を重ね合わせて出来たモノだ。
———「なんでこんな酷い事を出来たのだろうか?」
それを知って、心の奥底からじわじわと湧き上がる怒りや悲しみが再び溢れそうになる……。
☆
———『……“同胞”をこの様な扱いを受けては許せんが、今は優先すべくモノがある』
大らかな紅い魔力が私を包んで、私の身体に湧き上がる負の感情を押さえ付けた。
この声の主に言いたい事は山ほどあるが、彼の言う様に今は優先すべき事がある。
———『うんうん、それに君の弟を見てよ、あの子はまだ全然諦めていないよ?』
清んだ蒼い魔力が私に語りかけた。
その声に釣られてみんながいる方法に視線を移すとそこには立ち上がろうとするベルと彼を支えているリリちゃんやヘスティア様の姿があった。
そんな3人のすぐ隣には“槍”……ううん、“
彼らの瞳はまだ死んでいない。
———『諦めないあの子の為にも頑張らないと……ね?』
何処までも優しい翠魔力が私の身体に力を与えてくれた。
それだけではなく、傷の治りもものすごく速くなってる。
———『”舞台“は整った、心置きなく舞うと良い』
琥珀色の魔力がヒビ割れた杖を直してくれた。
へファイストス様がメンテナンスした時の様にはいかないけれど、いつ砕けるか分からない杖よりも遥かにマシだ。
《ゴォン……ゴォン……ゴォン……》
鐘の音が心に響く……。
鐘が鳴り響く度に心が躍る。
抑えられた怒りや悲しみを浄化し、かわりに勇気を与えてくれる。
こんな巫山戯た”悲劇“を終わらせろとせがむ様に。
反撃の時だ。
ここまで読んで頂きありがとうございます!!
続きは近い内に投稿出来る様に頑張ります!