私が妖精になるのは絶対間違ってる   作:ZeroRain

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複数人は難しい、台本方式にしちゃってもいいんじゃないかなと思う今日この頃


俺がガネーシャだ!え?出番ない?

 ようやく目を覚ました眷属のステイタスの更新を終えて、ヘスティアは更に頭を痛めた。これから待ち受けるロキとの会談のおかげで眷属を連れて逃げ出したい気持ちが更に強くなった。

 

「はぁ……」

「ヘ、ヘスティア様? あ、あのーそのー終わったならベルたちを呼びましょうか?」

「……まだいい、ボクはキミと少し話したいからね。キミのステイタスについて」

「は、はぁ……」

「ボクの頭はもうパンク寸前だからはっきり言う。キミはもうランクアップ出来る」

「え? い、いまなんて言いました?」

「キミはもうランクアップ出来る」

「嘘ですよね!? だ、だって冒険者になってまだ二週間ですよ!?」

「キミはもうランクアップ出来る」

「さっきから同じ台詞しか言ってないですよ!?」

「もうヤケだよ! これからロキとの話し合いがあるって言うのに、どうすればいいって言うんだ!」

「と、とりあえず保留でいいんじゃないですか? ほら、せめてベルがランクアップ出来るまで」

「……キミがそれで構わないって言うのなら」

「そ、それに多分なんですけど、魔力以外そこまで高いアビリティじゃないですよね?」

「まあ、確かに魔力だけが異常なんだからね。その次は耐久」

「何故魔力の次に耐久が高いかを理解したくないです」

「主に格上相手に無茶してるせいかな?」

「で、ですよねー」

「じゃあ、ランクアップは保留。次はロキとの話し合いなんだけど、これには最悪キミの魔法の事を教えないといけないとボクは思う」

「……教えたら、ベルとヘスティア様と離れ離れになったりしますか?」

 

 レフィーヤの口から出た弱音を聞いてヘスティアは思わず微笑んだ。

 

「……いいや、それはないよ。何故ならロキの言質を取ったからね、契約もさせたよ」

「で、でも無理矢理は?」

「それもない。彼女はキミを気に入ってるからね、キミの幸せに反する事はしないさ」

「わかるのですか?」

「ああ、それだけはわかる。だから安心して欲しい」

 

 ヘスティアのレフィーヤに対しての方針が決まり、部屋の外で待っていたベルとリヴェリアの他に【ロキ・ファミリア】の幹部たちが部屋にやってきた。

 

 部屋にやって来たのは、リヴェリアとロキはもちろん、フィン、ガレス、アイズ、ティオナ、ティオネ、そしてベート。ベートはベルとレフィーヤの顔を見て急に機嫌が悪くなった。

 

「あ゛ぁ゛!? おい、フィン。話し合いってまさかこいつらの事じゃねえよなぁ!?」

「君には非常に残念なお知らせなんだけど。彼らの事だよ」

「あー! あの時、ベートをぶん殴ったエルフちゃんだ!」

「そうね、まさかこんな形で再会するなんてね」

「お主らもっと静かにせんか!」

「チッ」「はーい」「悪かったわ」

「ねーねー、アイズはびっくりしてないって事は知ってたの?」

「うん、私が連れてきた」

「へーそうなんだ。あ、だからもう落ち込んでないんだね」

「そういうことね、アイズはずっとあの件を気にしてたから。落ち込んでないのを見た時ちょっと違和感があったのよね」

「おい!? どういうことだアイズ! なんでこんな雑魚を連れてきた!」

「……ベートさん、ベルもレフィーヤも雑魚じゃない。この子たちは強い」

「雑魚だろ! 雑魚が強いなんてありえねえよ!」

「まあまあ、ベートはそうかっかすんなや、この子ら凄いんやで! なんせガネーシャのとこが逃したシルバーバックを一人で倒したり、ヘルハウンドの強化種と渡り合えたんやぞ?」

「「「!?」」」

「事前に聞いた僕も未だ信じられないけど、彼……ベル・クラネルは間違いなくシルバーバックを一人で倒したよ。『神の恩恵(ファルナ)』を貰ってからまだ二週間しか経っていない彼がね」

「……ッ」「す、凄いんだね! アルミラージ君!」

「あ、アルミラージ!?」

「あんたね、確かに似てるけど、やめなさい」

 

 アルミラージに例えられたベルはショックを受け、彼はすぐにレフィーヤに視線を送った。そんなの嘘だよね!? と彼の気持ちがレフィーヤに伝わった。

 

「白い毛に赤い目の兎だからあながち間違いじゃない……よ?」

「ガーン!?」

 

 その言葉はベルのトドメとなって、ベルは更に落ち込んだ。

 

「さて、おふざけはここまでや、ここからはことの顛末を話すで」

 

 そこからはヘスティアとレフィーヤが簡潔に自分たちに起きた事件を説明した。祭を楽しんでいた自分たちがいきなり襲われて、彼女とベルがシルバーバックを倒した事も。その間レフィーヤがヘルハウンドとずっと戦っていたため大怪我をしたり。

 

「———とそんな感じだ。そこからはロキとそこにいるヴァレン某とハイエルフ君が知っている通り」

「レフィーヤたんをボコボコにしたヘルハウンドやけど。アイズたんが倒しそびれて逃げたわ」

「アイズが!? なんで? アイズなら問題なく倒せるでしょ?」

「……剣が折れたから」

「なるほどね、デスペレートじゃないからあんたの力に耐えきれなかったのね」

「ねえアイズ、それ代用の剣だよね? 折っちゃって大丈夫?」

「……弁償しないといけない」

「そ、そうなんだ……弁償のお金を集めるのあたしも手伝うよ」

「ありがとう……」

「その話は後にしてくれ。次はロキたちがホームに戻った後の事だね」

「そっからはドチビたちの治療を頼んで、フィンとベルたんがガネーシャのとこに行って、被害報告をしたんやな」

「ああ、被害を受けた【ヘスティア・ファミリア】は【ガネーシャ・ファミリア】から1000万ヴァリスを受け取る形になった」

「それだけなのかいパルゥム君?」

「いいえ女神ヘスティア、本来はもっと安かったです。1人に付き100万ヴァリスと彼らが最初に提示しまして」

「それがよう1000万まで持っていったな、流石やでフィン!」

「違うよロキ、僕は何もしてないよ。お金の交渉は全てベル・クラネルなんだ」

「「「ベル(ベル君)(ベルたん)!?」」」

 

 レフィーヤ、ヘスティア、そしてロキは思わずそこに居る兎を見つめた。

 

「どういう経緯であれ、下手すると神ヘスティアと姉であるレフィーヤ・ウィリディスが死ぬかも知れないんですよ! それなのにお金をケチるなんてどういう事ですか! って彼が言って。それをたまたま聞いた神ガネーシャが自分のお金で1000万ヴァリスで許して欲しいと頭を下げたんだ」

「ヘスティア様、なにかガネーシャ様に悪い事をした気分です」

「いや、まあ、ボクもそう思うけど。受け取らないとこの話は終わらないんだ」

「だ、だから不問に———」

「それだけは僕が許さない」

「ベル!?」

「ボクもベル君と同じ気持ちさ、だから素直に受け取るんだ。それにキミはボクらのホームをリフォームしたいんだろ?」

「ヘスティア様……わかりました、受け取ります」

「納得してくれて僕は嬉しい。急に要らないて言われて、神ガネーシャに返金する光景なんて想像したくない。だってあの神は絶対にそれすらも断るからね……おっとすまない、脱線してしまったようだ」

「次からが本番やで、……ドチビのファミリアについてや」





ここまで読んで頂きありがとうございます。

もしかして: シスコン
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