私が妖精になるのは絶対間違ってる   作:ZeroRain

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うーん、あんまり納得できない描写…いつもの事だけど…


彼女の心

【ヘスティア・ファミリア】側の秘密(の一部)が判明して、【ロキ・ファミリア】側の幹部達が固まりそして約一名気絶しており。

 そんな中アイズは口を開いた。

 

「……本当にそれだけ?」

「あ、アイズさん!?」「アイズたん?」

「…………どう言う事だい、ヴァレン某?」

「ずっと違和感があった……その魔法が普通じゃないのはよくわかる……でも何か、何か私に近いモノを感じた。まるで———」

「アイズたん、ストップや!」

「ッ!? ……ロキ?」

「これ以上の話を聞くと多分うちの胃に穴が空くねん、だからそれはまた今度な?」

「…………うん、わかった」

「ありがとうな、アイズたん。と言うわけや、レフィーヤたんはもう休み。まぁもう夕方やけど、今日一日は安静やで」

「……あ、はい。気を遣わせてしまってすみません」

 

 そう言って【ロキ・ファミリア】の幹部たちはロキとリヴェリアそしてフィンを残してその部屋から出ていた。

 

「まあ、間を入れないと胃がマッハなのはボクもよーくわかるよ」

「…………自分、これはうちらだけでは無理な話なのは理解してる?」

「…………味方をもっと作らないといけないのは理解している、けど下手な神を入れてはいけないって考えるとどうしても気が引ける」

「なんならファイたんはどうや? 神格的に問題ない筈や」

「キミに言われなくても、それはボクが一番よく分かってる……けどへファイストスにはこの間……あっ!!」

「今度はなんや?」

「杖をレフィ君にあげるの忘れてた!」

「わ、私にですか?」

「そう! ボクがキミとベル君のために用意した武器さ!」

 

 そんなヘスティアの台詞を聞いて嫌な予感をするレフィーヤ。

 

(え? このタイミングで武器って言えば“あのナイフ”だよね?)

「ねえ、ベル、あなたはもう貰ったの?」

「うん、貰ったよ! これ!」

 

 ベルは嬉しそうに漆黒のナイフを姉に見せた。一方、レフィーヤはそのナイフに刻まれたエンブレムを見ると急に頭痛に襲われた。そう、彼女が予想した通りの物がそこにあったから。

 

「…………【へファイストス・ファミリア】の武器……ですか……」

「そうだよ! キミたちのために用意して貰ったんだ!」

 

 すごいだろ! と胸を張った小さき女神の姿で更に頭を痛める。

 

「……これいくらしたんですか?」

「気にしないでおくれ!」

「いくらですか?」

「き、気にしないでおくれ……」

「い・く・ら?」

「…………だよ」

「うん?」

「そのナイフだけで2億ヴァリスだよ!」

「…………きゅ〜」

「レフィ姉!?」「レフィーヤたん!?」

「……彼女は苦労してるね」

「……だからと言って私は彼女の育成を緩める予定はない」

「……あはは、お手柔らかにね」

 

 そんなフィンとリヴェリアの話の裏にはヘスティアに怒っているロキやレフィーヤを支えてるベルの姿があるのだった。

 

「…………ねえ、ベル、お姉ちゃん、2億ヴァリスの借金が出来た夢をみたよ」

「…………あのね、レフィ姉。非常に言い難いけどそれ夢じゃないんだ……」

「…………うぐぐ、返却しよ! そう! 今すぐその武器を返却しよ!」

「そ、そう言うわけにもいかないんだ! この武器はキミたちにしか使えないからね! だから返却しても意味がないんだ!」

「もう! ヘスティア様のバカ! どうしてくれるんですか!? 借金ですよ!? もうリフォームを後回しにして借金の返金を優先する方針で計画しないといけないんですよ!?」

「こ、これはボクがなんとかする! キミたちには迷惑をかけれない!」

「そう言うわけにもいきません! ヘスティア様と神へファイストスは個人の借金として扱うかもしれないけど、世間はそう思わないんです! 下手するとうちに入りたい人がいなくなっちゃいます!」

「うっ……で、ではどうするんだい? ボクとしては出来ればガネーシャから貰ったお金をリフォームに回したいんだ。ベル君にずっとソファーに寝かせる訳にもいかないし……どうかな?」

「そ、そこでベルを引っ張りだすのはどうかと思います! なんにも言えないじゃないですか!」

「……僕は全然構わないのに」

「ダメダメ! ベルもそろそろお年頃だから1人部屋を用意しないと!」

「レフィ姉、僕はもう14歳だよ!?」

「じゃあ、もう大人と思ってるなら黙って部屋を貰いなさい!」

「話が脱線してる! 脱線してるよ!」

 

 ぎゃーぎゃーと騒ぐヘスティアたちにロキは思わず声をかけた。

 

「そんで杖は?」

「「「あっ」」」

「自分ら、変なテンションになってないか?」

「「「否定出来ない!」」」

「僕らも退室したほうがいいんじゃないか?」

「確かにそうだな、では、女神ヘスティア。我々はここで」

「あ、待つんだ。ハイエルフ君」

「ん?」

「この杖はキミから貰った宝石を使用した杖だからキミにも見せたくて」

「……あの宝石をもう使ったのですか? てっきり売るつもりかと?」

「そんなわけないです!」

「本人も言っていたが、アレはキミがレフィ君に贈った物だ。だからボクはそれを彼女のために使った、キミが願う様にね」

「…………」

「それじゃあ待ってね、取ってくるから」

 

 ヘスティアはテーブルの上に置いてある黒い箱を取り、そしてそのレフィーヤの前に持ってきてくれた。

 

「思ったより大きいですね……」

「シルバーバックに追いかけれた時もずっと抱えてたから大変だったよ」

「ご、ご苦労様……」

「さあ、レフィ君開けてくれ」

「……あ、はい」

 

 レフィーヤがその黒い箱を開け。形は少し歪だが、炉の女神であるヘスティアをイメージしたかの様に炎の様なデザインになっており、そしてベルの漆黒のナイフと正反対の長さ160Cの白金色の杖。杖の頭の部分は炎が透明な宝石を守るかの様なデザインになっていてそしてヘスティアと同じ青いリボンが結んである。

 

「綺麗……」

「ほぅ、これは……」

「中々いい物だね」

「レフィ姉に似合ってるね」

「……こんな杖いくらしたんや?」

「……これは値段が付けられないって言ってた」

「あ、あの。持ってみても?」

「ああ、もちろんいいさ! だってキミのだからね!」

 

 若き妖精が白金の杖に触れると透明だった宝石が赤、青、緑、そして茶色に輝き。最終的には宝石の中に4つの色が混ざり合う形になった。

 

「綺麗……、あ、あのヘスティア様。この杖の名前は?」

「作った人は炉の女神の心(スタッフ・オブ・ヘスティア)と呼んでたよ」

「ヘスティア様の心……ですか?」

「恥ずかしいけど、まあ、うん、そうだよ」

「……ありがとうございます。大事に使います」

「ああ、もちろんさ!」

「でも借金の事は帰った後ちゃんとお話しましょ」

「あ、うん……」

 

 そんなレフィーヤとヘスティアのやり取りの裏にはリヴェリア、ロキそしてフィンは感心していた。

 

「……こんな杖を作れる人がオラリオにいるなんて思わなかった」

「ほんまにな、リヴェリアも頼むか?」

「……彼女の杖はもう十分高級品で高性能じゃないか?」

「ああ、当分変えるつもりはないがもし変える時になれば頼むこととしょう、是非とも作者を知りたい。箱のエンブレムを見る限り【へファイストス・ファミリア】のモノのようだがな」

 

 リヴェリア達の会話を聞いたヘスティアは思わず答えた。

 

「あぁ、今回頼んだの全部へファイストスの自作だよ」

 

 その言葉は更にその場を凍らせた。





ここまで読んで頂きありがとうございます。

杖はグラブルのガンバンティンをイメージして書きました。まあ、相変わらず描写ヘタクソですが。
杖の描写に悩む時にちょうど目に入ったのが主な理由です。

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