ダンジョンから戻ってきた私は新しく手に入れた情報をフィンさんに報告するべく早速【ロキ・ファミリア】のホームに向かっていた、迎え入れたティオネさんは凄い顔をしているけど、私とフィンさんの間に何もないと説明すると渋々納得していた。
「……なるほどね、彼らは明日には仕掛けるつもりか」
「はい、ですので準備をよろしくお願いします」
「……ああ、わかった。僕としては、本当は君はどうやってこれらの情報を手に入れたのかが気になっているが……」
「え、えっと、魔法でちょちょいのちょいです」
「君の“魔法で”と言う言葉を聞くだけで頭が痛くなるよ」
「えっと、ごめんなさい?」
「……後個人的な疑問だが何故君が団長じゃないんだ?」
「あっ、それですか? 理由は単純です、私は自分がトップに居るより団長を支えるこの立場の方が好きだからです」
「はぁ……君がそれでいいと言うなら僕は何も言わないさ」
「あははは」
「ところでリヴェリアが、君が来たら一度私の所に来てとお願いしてるんだけど、どうする?」
「…………色々絞られそうですね」
「まあ、その分君は強くなれると思うからいいじゃないか」
「否定出来ませんね…………」
リヴェリア様の教えは間違いなく私を強くするのでしょう、けどアイズさんが怯える様子を見ると相当スパルタ教育なんじゃないかと薄々感じていた。
そう話してるとずっと黙って聞いていたロキ様が私に喋りかけた。
「そんでレフィたん、他に何か無いんか? あるやろ?」
「…………知ったらまた胃薬を飲む羽目になりますよ?」
「おぉぅ……じぶん、さらっと特大爆弾を持ち込むんかいな……まあどんとこいや!」
「…………ベルが魔法を覚えました。詳しくはまだ言えないですけど……」
「へぇ、ベルがね……彼のこれからが本当に楽しみだ」
「ベルたんの魔法かぁ〜まさかレフィたんとそっくりな魔法とか?」
「…………それはどうでしょう」
「……冗談で言ってるんやけどな。マジかぁ……」
「……ミアハ印の胃薬を買いに行かないとね」
「フィン、うちの分も頼むで」
「あぁ、ちゃんと二人分買ってあげるから安心して……」
「で、では、私はこれで……」
「いや、お前は私との授業があるからまだ帰れないぞ?」
逃げようとした私の後ろに立ったのはリヴェリア様だった。その後、遅くまで私はリヴェリア様の魔法の授業兼実験に付き合わされた。
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「—————と言うのが今まで名を轟かせた魔導師達の魔法だ」
「ふぁい……」
「なんだ? もう根をあげたのか?」
「そ……その……、ダンジョンから帰ってそのまま来たのでお腹空いたんですぅ……」
「やれやれ、情けない奴……」
「す、すいません……」
「なら、今日はここまでにしよう。夕飯はそうだな……私と一緒に外食でも行くか」
「えっ? ……だ、大丈夫でしょうか? (主に他のエルフからの嫉妬が)」
「遠慮するな、お前を長時間拘束をしたお詫びだ……」
「いや、その、わ、私はもう十分教えて貰ったし、今日はこれで!!」
「……私の誘いを断るのか?」
「うぐっ!? い、行きます! 行きますから!!」
そう言ってリヴェリア様は悲しそうな顔を見せた。結局、行っても行かなくても他のエルフに殺されそうなのは一緒なので私は行く事を選んだ。女王様はそれを聞いて物凄いいい笑顔を見せた。……嵌められた気分。
レストランに着いた私たちは直ぐに個室の部屋に案内された。他の人の視線を気にせずに食べられるから正直助かる。そこで私はふっと思った疑問をリヴェリア様に聞く事にした。
「リヴェリア様、あの……魔法を無限に使う事って出来るのでしょうか?」
「……急にそんな事を聞いてどうしたんだ?」
「いえ、出来るかなぁって思ってるだけです……」
「ふむっ、……そんな話は聞いた事がないが、だが自然は魔力に溢れていると言う話もあったな、もし自然の魔力を使えるのならば……もしかしたら……」
「そう……ですよね……(自然の魔力……精霊?)」
「まあ、その話はまた今度の授業にでも続けるとして、今はご飯を楽しむとしよう。ほら、メニューだ、「豊穣の女主人」は確かに旨いがこの店も負けずに絶品だ」
「わ、わかりました」
王族の御用達の店だけあって、とっても美味しかった。
リヴェリア様との夕飯を食べ、宿に帰った私は。遠くからエイナさんと話しているヘスティア様とベルを見つけた。
「———神ヘスティアからも言ってやって欲しいんです! 【ソーマ・ファミリア】の関係者の冒険者やサポーター達は問題ばっかり起こしているんですよ!? ベル君には私が責任を持って新しいサポーターを紹介しますから!」
「アドバイザー君……」
「エイナさん、先程も言いました、僕は……リリを助けたいんです。ですから今更、今更リリを見捨てるなんて絶対にできません! 僕はそう決めましたから、だからごめんなさい!」
そう言ってベルはエイナさんとヘスティア様を残して宿の中に入っていった。
「べ、ベル君……」
「はぁ……聞いた通りだよ? あの子はああ見えて意外と頑固だからね、決めたからには達成するまで止まらないんだ」
「ですが……」
「キミの心配も理解しているよ? けどね、キミは忘れちゃいけないんだ、そう彼女の事をね……」
「……彼女ですか?」
「ベル君の事になると彼女が気付いていないわけないだろう? ボクらよりベル君を大事にしている彼女が」
「……確かにそれはそうですが」
「…………そうでしたね、すみません、余計な事をして……」
「気にしないでおくれ、それにベル君のためにこんな時間にまでやってきてくれたキミの情熱は伝わったよ」
「……ありがとうございます。では、失礼しました」
エイナさんが離れたのを見て、私はヘスティア様に声をかけた。
「……やっぱり心配してるんですね」
「ん? おかえり、どうだったんだい?」
「……明日襲撃はくるでしょう、そしてリリルカも恐らく明日動くと思います」
「……成功するといいね」
「……そうですね、エイナさんには悪いけど【ギルド】所属の彼女にはまだこの件を教えるわけにはいかないから心苦しいです」
「……終わった後にボクも謝りに行こうか?」
「いいえ、一人で大丈夫です」
「はいはい、わかったよ」
「さて、明日は
「ああ、頼むね」
明日、この件以外に様々な事が起き、そして私もそれに巻き込まれる羽目になるのだが、今の私には知る由もなかった。
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