本編は出来れば9月中には再開する予定です、お待たせして大変申し訳ないです。
———迷宮のとある場所に。
一匹の魔物が同じ姿をしている魔物の群れに襲われていた。だが襲われた魔物は反撃もせずに唯々攻撃を避け続けた。
(何故だ?
本能ではわかる、我は偉大なる母が産んだ存在だと。だが何故だ? 何故我が同胞は我を同胞と認識しない!?
この迷宮の奥深くに隠れた忌々しい神の仕業か!?
…………そもそも忌々しい神々とは……一体誰のことだ?
チッ……埒があかん、すまない同胞達よ。こうなった以上我は手加減など出来ぬ)
刹那に、襲われた魔物は反撃に出た。その次の瞬間数十匹もいた魔物達が次々と倒れた。反撃に出た魔物は死の炎を撒き散らし、その牙や爪で次々と同胞であるはずの魔物を蹂躙した。
(同胞達よ、お前達の命は無駄になどしない、我が誇りを持って全て受け入れよう)
落ちていた全ての魔石を捕食した魔物は歩み出した。そして魔物の行く道を阻む魔物達や冒険者達を倒し、彼はダンジョンに彷徨う。
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油断した……まさか我が眠っている間にこんな連中に捕まるとは……不覚だ……周りには同じ様に捕まった同胞がいる。
連中は一体何がしたいんだ?
だがそれも長くは続かなかった、この部屋の外が騒がしくなった。意味は知らないがどうやら『ガネーシャ』とやらが我々を『モンスターフィリア』なるモノの為に捕まえた様だ……。
やはり奴らを理解するのは難しい……。
まあ、良い。好機が訪れたら直ぐに逃げれば良い。その好機とは、奴らがこの檻から我を出した瞬間だ……。だから、いまは待つとしよう……。
ん? なんだ? 妙な違和感が生じた……、だが気がつけば、部屋のど真ん中に雌の神が居た。
本能で悟った、あの雌は危険だ。だが何故か目が離せない……ダメだ……意識が……
「————あぁ……でもアレに邪魔されたら嫌だわ。だから貴方はあの子が輝きを見せる前にアレを彼から引き離して頂戴ね」
承知した……我が女神が望むままに。
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見つけた、奴だ、我が女神が邪魔と言っていた存在だ。手加減など不要、我が女神が望む様に全力で奴を潰そう。
だが戦ってみてわかった、こいつは今まで我が戦った奴らとは違う、その闘志、その諦めない目。これぞ我が望んだ戦いだ!
我が女神には感謝を!
『集え、水の矢たちよ! 我が敵を貫け!』
『ウォーター・アロー!!』× 50
ほう? それを撃つのか? だが無意味だ! 我の炎に比べればそんな物など無意味だ!
「えぇ!? う、嘘……50本を撃っても無傷ってどんな耐久力持ってるのこいつ!?」
奴には我のとっておき送ってやろう。我が炎よ!!
大きな爆発と共に奴は炎に飲まれた。
だがそれでも戦いが続いた、奴は攻撃だけでは無く様々な防御方法を繰り出した。それに応える様に我も全力で戦ってやろう。
今度はなんだ? その体はもう限界の筈だ、つまり次の攻撃がお前の最期だ!
『我が敵を断ち切れ、業火の戦斧!』
クッ……クァアアアアアアア!!! 貴様ァアアアア!! まさかこの我がこの様な傷を負うとは……。
「……強いなぁ、私に出来る全てを受けてもまだまだ元気だなんて……この戦いはあなたの……勝ちだ……よ……」
そう言って奴は倒れた、だが奴の最後の攻撃のおかげで我は正気に戻ることが出来た、あの忌々しい雌神め! さて、どうするやら……。
「レフィ君!」
「僕の姉から離れろ!」
なんだこいつらは? 【ガネーシャ】とやらに捕まえられた
だが不思議と体が動かない、どうやらあの雌神は我がこの
「アイズたん!」
「……わかってる!」
「リヴェリアはドチビたちの治療頼むで」
「言わなくてもわかっている!」
むっ!? 今度はなんだ!?
直ぐさま「あいずたん」とやらは我に攻撃してきた。グッ、こいつは強い!? 一旦距離を取ろう。
「逃さない!」
なっ!? 速い!? クソ! 我が炎よ、我を守れ!
「!? むっ!」
《バキッ》
「あっ……」
奴の得物が壊れた今が好機! また会おう強き物達よ!
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我はまだ弱い、もし次に「あいずたん」や「れふぃ」と再び巡り合う場合間違いなく我が死ぬのだろう。だがそれでも良い、その時までに我が強くなって奴らに負けないようになれば良いだけの話だ!
その為には行き先はただ一つ、忌々しい神とやらの隠れる場所だ!
ぶっちゃけ時間がなくてほとんど書いてそのままなので、後々消して再投稿するかも知れません。
ここまで読んで頂きありがとうございます。