私が妖精になるのは絶対間違ってる   作:ZeroRain

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うーんステイタス作成に意外と時間がかかりますね。

6話をどうぞ。


ステイタス※

「これからレフィ君にも『神の恩恵(ファルナ)』を与えたいんだけど……」

 

「とりあえずベル君にはこの部屋から退室して貰わないとね」

 

「えっ?」

 

 そんな神ヘスティアの言葉を聞いて、今までずっと自分のステイタスに夢中になっていたベルは思わず声をあげた。

 

「いい? 私はこれからあなたと同じ様に神ヘスティアから『神の恩恵(ファルナ)』を与えて貰うの、つまり服を脱がないといけないと言うわけ」

 

「そういう事さ、それともまさかベル君、キミは自分の姉の恥ずかしい姿を見たいと思うのかい?」

 

「ッ!? し、失礼します!!」

 

 私と神ヘスティアの言葉を聞いたベルは早足で部屋から逃げ出した……半裸で。

 

「ベル君、服着るの忘れてるんだけど……大丈夫かな?」

 

「大丈夫ですよ……多分」

 

「多分って……あの子が風邪引いたらどうするんだい?」

 

「だって、ステイタスに夢中になったせいで服を着るの忘れたのはベルなんだから。自業自得ですよ?」

 

「容赦ないね、キミ」

 

「そんな事より、そろそろ私にも『神の恩恵(ファルナ)』を与えて欲しいんですが……」

 

「そんな事!? ……はぁ、わかったよ。さあ、服を脱いでベッドに横になるんだ」

 

 そんなこんなで私にも『神の恩恵(ファルナ)』が与えられた。ベルに比べたらそんなに時間が掛からなかった。

 

「これでキミもボクの眷族だ! ボクらは今日からかぞ……く……」

 

「……なにこれ?」

 

 私のステイタスを見た神ヘスティアはそんな言葉を漏らした。

 

「あの……神ヘスティア?」

 

「こんなの聞いた事がないよ……」

 

「え、えっと……もしかして私のステイタスに何か問題があるんですか?」

 

「ちょ、ちょっと待ってね! ステイタスを紙に写すから!」

 

「ほら、これがキミのステイタスだよ……」と一枚の紙を私に渡す。……が私が紙を受け取る前に神ヘスティアは言葉を続けた。

 

「もう一度言う、ボクはこんなの聞いた事がない。ボクの神友(しんゆう)のへファイストスからもこんな情報聞いてない。覚悟を決めてから見るといい」

 

 そんな神ヘスティアの言葉を聞いた私ははっきり言ってとっても不安になりました。けれどベルと一緒に冒険をするという約束とベルを守ると言うお爺ちゃんとの約束もあるため。私は覚悟を決め渡された紙を見た。

 

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 レフィーヤ・ウィリディス

 レベル1

 力 I 0

 耐久 I 0

 器用 I 0

 敏捷 I 0

 魔力 I 0

 

 魔法

「四大元素魔法(エレメンタルマジック)

 ・可能性の魔法

 ・効果は発動時のイメージ依存」

 

 スキル

「四大精霊の寵愛

 ・魔法効果にプラス補正

 ・魔力消費軽減

 ・状態異常無効」

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 ナニコレ……。

 

 -少女混乱中-

 

『神の恩恵(ファルナ)』を貰う前から4つの属性を使えるとわかった時に少しは予想出来たと思った。けどこれは完全に予想外だった。

 確かに今まで私が使った魔法は私が前世? で知った魔法を真似したものばっかりだったし威力はイマイチだったのも知ってる。

 

「その様子だと心当たりはあるのかい?」突然黙り込んだ私に神ヘスティアは声を掛けた。そんな神ヘスティアの言葉に私は無言で首を縦に振った。

 

「あくまでボクの予想だけど、キミには元々魔法の才能があった。そんなキミの才能が『神の恩恵(ファルナ)』に刺激され、こういう形で表に出たとボクは思う」

 

「な、なら。スキルの方はどうでしょうか? どうしてこんなスキルを手に入れたのでしょうか?」

 

「うーん、こればっかりはキミにこんなスキルを与えたモノたちに聞くしかないね」

 

「そ、そうですか……」不安しかなかった、こんなスキルがバレたら暇を持て余した神々の玩具にされるに間違いない……。主に女神フレイヤとか神ヘルメスとか女神フレイヤとか。

 

 そんな私の不安を感じた神ヘスティアは私に微笑んだ。

 

「ボクは確かに強い権限を持っていないが。けどこれだけはわかって欲しい、ボクはボクが出来る事の全部を使ってでもキミとベル君を守ってみせるよ。ボクの名前に誓って」

 

「……ありがとうございます。不束者ですがよろしくお願いします、神ヘスティア」

 

「ああ! 任せたまえ! ……所でその“神ヘスティア”なんだけど……辞めてくれないか?」

 

「何故ですか?」

 

「だって他人行儀みたいじゃないか! ボクとキミはもう家族だよ?」

 

「あっ! ……すみません。気が回らなくて……」指摘されるまで全く気づかなかった。

 

「いいよ! では改めてよろしくね、レフィ君!」彼女はそうやって笑った。幼さと同時に母の様な温かい笑顔がそこにあった。

 

「はい! よろしくお願いします、ヘスティア様!」今、私に出来るのはただこの愛しい女神に全力の笑顔を送ることだ。

 

 

 ➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

 

「か、神様、レフィ姉……まだかなぁ……寒いよぉ……」

 

 哀れな一匹の兎を忘れて。






ここまで読んで頂いてありがとうございます。

改めて思うと、こいつはレフィーヤの皮を被った別人だこれ(今更)

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