アズールレーン~LOST OF EDEN~ 作:刹那SENTO
≪アズールレーン≫
セイレーン殲滅の為に重桜、ロイヤル、鉄血、ユニオンによって結成された組織。重桜と鉄血脱退後は、アイリスが加入した。
なお、統括は伊藤が務めている。
伊藤
「どうして……目を開けてくれないんだ……」
僕は絶望した。出張から帰ったら、土地が抉れていて建物なんか崩れていてまともに建ってなんかいない。瓦礫を掻き分けて家の方へ向かう。火の手が回りかける中に、両親はいた。ただし、変わり果てた姿で。
「親父?お袋……?」
熱で溶かされたようにグシャグシャに顔や足を壊された両親の骸、妹は鉄パイプが突き刺さり首のない身体で発見された。
――――――志津加も、死んだのか。
帰って皆と結婚前のお祝いをする予定だった。けれども、戦火と与えられた絶望でそれはかき消された。
「君!大丈夫か!」
振り返ると、そこには憲兵さんがいた。
「……憲兵さん」
「我々の基地へ往こう。ここに居ては、危ない!」
刹那、爆発が起きた。肉に何かが刺さる音がした。
「このまま、西に向かって走って7いけ……そこで、我々のなかま、が……」
息絶えたのか、声の通る様子がなくなった。彼の身体を揺らしても刺さった木片がきしきしと音を立てるだけだった。
(生きてやる……必ず、セイレーンを殺す。絶対にだ!)
高笑いするセイレーンを一瞥し、西へと走りだした。復讐を誓って、歩みを進めた。
小野寺
「被害状況は?」
「『カントウ』が殆んど水没したと報告にあります。それと、そこの生存者はたったの8名です」
「ほう。結局、あちらに救われたか……何をやってんだ、貴様ら!重桜の民攫われて、死人を出して、セイレーンの抑止すらできないのか!」
バン、と机を叩いて立ち上がる。憤慨を露わにし失態を責め立てる。
「ですが、面白い提案を鉄血から持ち掛けられまして……」
「……なんだ?」
「『レッドアクシズへの参加』について、ですが……」
私は、思わず笑みをこぼした。叛逆を以って蒼を制するのが実に良いかを考えたもだ。
「かっかっか……面白い、引き受けると伝えよ。アズールレーンとやらのやり口では埒すら開かぬ。我々は、『レッドアクシズ』に加担しよう。敵を利用してこそ、戦争よ」
野望を隔て、私たちは協定を結ぶための支度をしたのだ。
10年後
伊藤
「え!?復讐を阻害された!?」
本音が出てしまったが、実際にはそうだ。
「指揮官、そのセイレーンを殺そうと思っていたんですか?」
「実質ね。でも、一体誰が……」
僕はユニオン代表の指揮官になった。あの憲兵さんの意思を継ぐ意味もあって志願したら、快く迎えてくれた。
「ジャベリンはどう思う?」
「正直分からないです。でも、他に憎んでいる人がいるんじゃないかなっておもいます」
そう、と聞き流して新聞の見出しを睨んだ。『惨劇の元凶、何者に殺害された』と記されたところを。