作者の妄想と願望がつまったこの小説にポイントすら入れてくださるとは・・・
作者、嬉しさと困惑を隠しきれません。
幼稚な文章、下手な展開、超亀更新をお許しください。
セミ取りは、わたしたちの間で流行っている遊びだった。今日も、三人の友達と一緒にセミ取りをしてて、どっちが多く取れるか勝負をしてたの。それで、皆バラバラになって探していた時、少し前に別の友達が町のはずれにある波止場の近くの林はセミがいっぱいいたって聞いたのを思い出した。
聞いていた場所は、わたしが思っていたよりもかなり遠くて、結構疲れちゃった。足も痛くなって、汗もたくさんかいた。持ってきた水筒の中身も半分以下になっちゃって、来たのは間違いだったかなーって思ったりもしたけど、聞いていた通りたくさんセミがいて虫かごがいっぱいになっちゃったから、いつのまにかそんな思いはなくなっていた。
でも、セミ取りの途中で遠くから大きな音が聞こえてきて、気になったから見に行ったの。そしたら、ウサギの耳が頭から生えてるおねえちゃんが、海の上に立ってた。「どうしてウサギの耳が頭から生えているのか」とか「どうやって海の上に立っているのか」とか聞いてみたくて、それ以上にもっと近くで見てみたくて、近づこうとしたの。わたしの足元に小枝が落ちてるのに気が付かなくて、パキって音を鳴らしちゃったの。でも、ここからおねえちゃんの所までかなり離れてるから大丈夫と思って、もう一歩踏み出そうとしたの。突然おねえちゃんがわたしの方を向いて大きな声で「誰だっ!」って言ってきた。かなり遠くにいるはずなのに、それでもお母さんの怒る声くらい大きな声にびっくりしちゃって、その時は怒ってるおねえちゃんから逃げないとッていう思いでいっぱいだった。
「悪いが、逃がさねえぞ」
その声が聞こえたかと思うと、突然わたしの目の前が爆発した。走って逃げてる最中、目の前でいきなり大きな音と衝撃がでるものだから、つい尻もちをついて倒れちゃった。
「ん?子どもか・・・」
上がっていた土煙が晴れると、さっきのおねえちゃんが立っていた。
「お前、なんでここにいた?答えな」
「ひっ、え、えと、あの、ひぐっ・・・・」
「ああ?」
「うぅぅ、あの、ひぐっ、セミを、グスッ、探していたの・・・・」
おねえちゃんが怖い顔してわたしに聞いてきて、さっきまで遠くまでいたはずなのにとか混乱しちゃって泣いちゃった。
「セミだあ?」
「うん。グスッ、ここならセミがいっぱいいるって、ひぐっ、友達が言ってたから・・・」
「ちっ。お前、ここで見たことを誰にも話すなよ。絶対にだ」
「おねえちゃんが、海の上でしてたこと・・・・?」
「そうだ。誰にも話すんじゃねえぞ。さもなきゃお前の頭は潰れたザクロみたいなるぜ(そんなことはしないが)」
「ザクロってなに?」
「え、知らないのか?赤い実のことだが・・・」
「えっと、知らない・・・・・です」
「マジか。お前、何歳だ?」
「今年で10歳・・・です」
「とにかく、ここで見たことは言うんじゃねえぞ。絶対に」
「・・・・はい」
その後は、おねえちゃんにもう帰れって言われて帰ろうとしたの。友達には携帯で、先に帰るねって伝えたから。だけど、空が暗くなり始めてから家に帰る途中で気づいた。お母さんから、いつも大事にも持っていなさいって渡されたお守りが無くなっていることに。たぶん、あの林の中に落としたんだと思う。探しに行こうとしたけど、お母さんがいつも言ってたことを思い出した。
「いい?必ず日が暮れる前には帰ってくるのよ。夜は、危ないから。そのお守りを付けていれば一応大丈夫だと思うけど、それでも早く帰ってきなさい。いいわね?」
出かける時は、いつもそう言われてたから早く帰るようにしてた。でも、大事なお守りを探しに行かなきゃって思って、戻ろうとしたの。そしたら、道の先にいつのまにか知らない人が立ってた。顔に白い紙を付けて、青いコートを着ていた人だった。その人は最初、わたしに背を向けていたんだけど、ゆっくり振り返るといきなりこっちに向かって走り出して来たの。
怖くなって、走って逃げた。でも、足が速いのかその人はどんどん距離を詰めてくるの。逃げること以外何も考えることが出来なくなって、全力で走った。曲がり角があればすぐに曲がって、誰かに助けてほしくて大きな声で叫んだりもして、何度も後ろを振り返った。全力で走りまわって、十字路に出た時にはいつのまにかいなくなっていた。
息も絶え絶えでしばらくその十字路で息を整えていたら、十字路の先の方からさっきの人が歩いてやって来た。しかも、さっきまでと違って頭から角が生えているし、ここからでもわかる程に爪が鋭く伸びている。ビュウッと突風が吹き、頭についてる紙がめくれて下の顔が見えた。めくれた紙のしたから見えた顔は、大きな牙が口から飛び出し、人の顔ではなくそれ以外の獣のような顔をしていた。
その顔を見てしまってから、足がすくんで動けなくなった。人ではない何かが近づいてきているのに、足が動かず逃げることが出来ない。さっきから冷や汗も止まらず、そのじわじわとした恐怖に悲鳴すら上げられない。
わたしの目の前までやってきた人ではない何かは、わたしの頭に腕を伸ばしてくる。
(誰か・・・助けて!!)
そう思った時、どこからともなく札が飛んできて一瞬ピカッと光り、目の前の人ではない何かを吹き飛ばした。
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危なかった・・・。もう少し札を投げるのが遅かったら、女の子の頭がグロ注意になる所だった。しかも、俺が口止めのために脅した昼間の女の子じゃん。
聴こえてきた悲鳴を俺のウサミミが捉えた後、店員さんに謝ってから悲鳴の発生地点まで急いで移動したんだ。人ん家の屋根をジャンプで渡って移動するのは気が引けたけど、大ジャンプしてその場所を破壊するよりは幾分かマシかなと思いながら屋根と屋根をジャンプし、ついに悲鳴の上がったであろう路次に到着した。ただ、悲鳴を上げたであろう場所には誰もいなくて、妖怪共に騙されたか?って思ったりもしたんだよ。でも、俺のウサミミが少し離れた所で誰かがチェイスしている足音を捉えたんだ。再び、人ん家の屋根に跳びあがり屋根を渡って足音を追っていって追いついたってわけだ。
札を妖気垂れ流しの奴にぶん投げ、ちょっと離れた所にある家の屋根から少女の少し前に、カイニスになって出来るようになったスーパーヒーロー着地を決める。
ドンっ!!とスーパーヒーロー着地のおかげで、アスファルト製の地面は砕けなかったが、それなりに大きい音と共に周囲の埃が巻き上がる。
「ギリギリ間に合ったみたいで良かった。怪我はしてないよな?」
マジで怪我してないよね?少し離れた所に降りたけど、スーパーヒーロー着地で発生する衝撃とか巻き上げられた埃とかで怪我してたら、本末転倒なんですけど。
「う、うん。大丈夫・・・です」
「そうか、良かった。そこから動かないでくれ。動かれたら守りにくいから」
「は、はい」
少女を狙った妖怪『青天邪鬼』を吹っ飛ばした札、『退魔札』ではせいぜいやつを吹っ飛ばすのが限界だ。俺が投げた退魔札には浄化の力が備わっているが、俺が新しく作った退魔札一枚だけでは青天邪鬼に対して効力が薄いのだ。なんせ、以前よりも霊力の扱いが衰えているのだから。
だからこそ、奴は自分を吹っ飛ばした俺を物凄い形相で睨んでいることができる。奴の前に立ち、この体になる以前にしていたように札を構える。昼間、修行してたおかげで多少だが以前の勘を取り戻し、ある程度の霊能力を使えるようになっている。ちなみに、妖怪と戦う術は俺や姉さん、弟、両親もみんな今はいない
え?修行のおかげで、そんなことできるようになったならコンビニでの事はなんだったのかって?
あれは、人の食事を横取りした不届きものを鉄拳制裁するべきと体が勝手に動いてたんだよね。マジで。
「グオオオオオ!!」
「夜中から吠えてんじゃねよ。五乗退魔!!」
五枚の退魔札を飛ばし、ヒュッという風切り音と共に奴の四肢と胴に命中する。一枚では吹っ飛ばすのがせいぜいな退魔札でも、五枚重ねて狙うべき場所に狙えば、敵を五枚の札の力で縛り付けることが出来る。
「ウガアアアアアアアアアアアア!」
「青のテメェじゃ五枚は破れねぇよ。そらっ!」
退魔札の一枚を取り出し、目前に浮かせ、構えをとる。そして、術を発動させるための詠唱を始める。
「五乗、浄光、拳砕投擲、退魔式三節『光矢』!!」
唱え終えると同時に、正面の札を青天邪鬼に向けて霊力を込めた正拳突きを放つ。正拳突きを受けた札はその身を一条の光に変え、青天邪鬼を縛り付けている五枚の札のうち、胴に張られている札に命中する。すると、命中した札から光が溢れ出し、残りの四枚と連動して青天邪鬼の身体を光で染め消滅させる。
威力が前よりも落ちてるが、なんとか使うことが出来た・・・。海上で修行してなかったら、ここまで使えるようにならなかっただろうし、物理で青天邪鬼を倒す必要があった。そうすると、血とかを小さな女の子に見せることになるから、修行しててよかったと思うぜ。
「ふぅ、・・・・・終わったな」
「あ、あの・・・」
「うん?なんだ?」
「おねえちゃんは・・・・・・・・・魔法少女なの?」
「アハハ、お姉ちゃんは魔法少女じゃなくて退魔師なんだ。(本業は学生で、退魔師は第二の副業だけど)」
「たいまし?」
「おう。さっきみたいな怖ーい奴をやっつける職業が退魔師だ。君の言う魔法少女とは違って、魔法は使わないんだ」
「そうなんだ」
「ああ。それよりも、なんでこの時間に家にいないんだ?親から夜は危ないって聞いてないのか?」
「ううん。お母さんから貰った大事なお守りを落としちゃって。セミ取りしてた林の中に落としたと思って取りに行こうとしたの。そしたら、さっきの怖いのに追いかけられて・・・」
や、やべぇーーー!お守り落としたのって絶対俺のせいじゃん!俺も退魔札を落としたぐらいなんだから、あんな至近距離で地面が砕けるほどの勢いで着地すりゃ、衝撃でお守りを落とすこともあり得る。もう、夜だし、今日探しに行くのは無理だ。
「そっか。お守りを落としちゃったのは、お姉ちゃんのせいだな」
「そうなの?」
「ああ。今日はもう遅いし明日一緒に探そうか。その間、お姉ちゃんのお守りを君に貸しておくよ」
「おねえちゃんの?いいの?」
「おう。最悪、それが無くてもお姉ちゃんは戦えるからな」
そう言って、少女に俺が持ってるお守りを渡す。このお守りは祖父ちゃんから貰ったもので、持ち主からある一定以上の妖怪を寄せ付けなくするお守りだ。ただ、このお守りは持ち主の力量を自動で測り、余裕で相手できるような相手には効果が出なくなるのが難点ともいえるかもしれない。ま、戦えない一般人にとっては妖怪を寄せ付けないお守りに変わりはない。
え?思いっきり霊能力を使う場面を見られたがいいのかって?
いや、まぁ、不可抗力だし?仕方ないじゃん?この町でなら、霊能力くらいなら退魔師がいるし別にって感じの認識があるから。ただ、他の町だと退魔師は少ないし、この町程妖怪も出てこないから、動画とかネットに晒されるとヤバイって話なんだよね。退魔師とかそれに関係する人たちが本当に存在するってきちんと認識されてるこの町が異例なんだ。
「君、名前は?」
「如月茉奈」
「茉奈ちゃんか。おうちはどこかわかる?」
「わかんない。適当に走ったから」
「そっか・・・・。じゃあ、お姉ちゃんが一緒に探そう」
「本当?」
ああ、と返事をして茉奈ちゃんをおんぶする。沢山走ったせいで、足が限界を迎えていたようで歩くの難しそうだったからだ。下を噛まないように注意してから、屋根の上に跳びあがる。そして、屋根を飛び移りながら、茉奈ちゃんの家を探すことにした。
改訂してみて気づいたこと。
誤字・脱字がある。ここいらなくね?って思った所がいくつか。
自分では全く気づきませんでしたので、アドバイスをしてくれた方には感謝しかないですね。
ただ、前より良くなっているかと言われたら、わからないとしか答えられないですね。