上杉幸太郎と六等分の思い出   作:Aikk

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第十四話 不良少年と彼女達の関係

「起源は中国でヨーロッパをへて種子島に鉄砲と共に伝わり…。」

「つまんない 何が悲しくてアンタ達兄弟と花火見てんのよ」

「そう言うなら 全員に伝えておけ二乃 はしゃぐのは良いけどよ」

「うるさい 説教はいらないから!」

 

花火は開始された

それを堪能しながら雑学まで聞けると待遇だが

何が楽しいだこの状況は…。

暫く待機したが、二乃以外知らないここに誰も来るはずもない

時間は進み一時間は切っている

焦りの色を出す二乃だが、自分のスマホが鳴った事に気づき耳元に寄せる

 

「四葉?もうどこにいるの!

   …え、時計台?…うん、わかった!迎えに行くからそこで…あっ!?」

「誰からだ?」

「四葉から妹ちゃんはあの子といるから安心しなさい! ってアンタ達も連絡しなさいよ!」

 

四葉とらいはの安全は確保されたどうやら二人ここから少し先の時計台にいるらしい

切れたスマホ片手の二乃は俺達にも他と連絡するよう言ってくる

 

 

「ダメだ この携帯使えねぇ!」

「ダメだ 俺文明の利器もってねぇ!」

 

「使えないのはアンタ達 兄弟よ!!」

 

その場でシンクロする二人

二乃の言いたい事はもっともだこの人が離れ離れと言う最悪の中で

風太郎はらいはと勇也さんの連絡先しか知らず

俺に至ってはそんな物半年前に捨てている

戦力外も良い所だ…。

五月達から聞かされている

花火を見る条件として宿題をやってきたと

彼女等はやるべき事をやってここまで来たのだ

それを混雑したから 他と連絡を取れないからという理由で終わらせていい訳がねぇよ

 

「おい あれ 一花か!」

「あっ ほんとだ でも何で電話でないのよ」

「二乃 俺と風太郎で姉妹達を連れてくる ここを知っている人間が全員移動する訳には行かねぇ」

「でも 見つけてきたら勉強しろとか言ってくるでしょ信用ならない!」

「幸太郎が、そんな事言う訳ないだろ 行くぞ」

「おい 待ってろ お前ら全員一緒に花火を見せてやるからな!」

「…なら絶対よ! みんなを任せたわよ」

「了解だ任せろ二乃!」

 

 

母親との思い出それをこんな形で終わらせる訳には行かない

信用するとは言ってこないが、でもこいつは任せたと言ったのだ

ならば俺達がやる事は変わらない

どんな形であれ彼女達には見せてやるんだ…。

 

 

「風太郎はらいはと四葉を俺は一花達を探す もし俺より先にここに戻ってきたら

 入口で他の姉妹を中に案内してくれ」

「分かった 幸太郎 お前も無理するなよ」

「弟に心配されるほどやわじゃねぇって言ったろ」

 

互いに軽く手の甲を当て それを皮切りにそれぞれ目的の場所へと向かう

 

らしくねぇな

 

 

ーーーーーー

 

 

ーーーー

 

 

ーー

 

 

 

「一花!何してやがる 早く二乃の元に戻るぞ」

 

声を上げ人の波をかき分ける 

数歩先に一花が見えた 声をかければこちらを見る

でも何処か様子がおかしい

少し強引だろうと良い 彼女の手を取ろうとしたが、横から遮るように誰か俺の手を弾いてきた

 

「君 誰? ナンパかい」

「はぁ? アンタこそ誰だ急に出てきておい 一花戻るぞ」

「…………」

顔も名前も知らない謎のおっさんが現れた

こっちを見てナンパと言うがそんな気はもうとうない

俺はただ一花を連れ戻しに来ただけだ

 

「君一花ちゃんとどう言う関係?」

「はっ関係…………」

 

おっさんの言った言葉で俺はつい止まってしまう

関係とはどう言う意味だ そして何故このおっさんは俺にそんな事を聞いてくるのだ

俺はあいつの何だ………。

家庭教師で良いのかいやそれは風太郎だ 俺は補佐にしか過ぎない

友人とでも言えば良いのか それとも知人か、それも違う

頭が痛くなってる何で悩んでるんだ。

あいつは妹分だそれで良いだろう

例え忘れられていてもそれで良い

 

「俺はそいつらの! おい 待てよ おい一花!」

 

「…………」

 

少しの遅れが全てをダメにした

俺が動こうとした時には既に向こうは移動を開始していた

それを追いかけようとするが、人混みの中二人は消えて行ってしまう

関係とかどうでもいい またあの顔だ 一花は何時もなんであんな顔してんだ。

 

 

 

…………!

まるで何かに押しつぶされるよう感覚が俺の胸を締め付けた

 

 

「うっ…………ぐ くそ こんな時に」

 

胸を締め付けるような痛みが襲って来た

これが来るのは久しぶりだ、最近は安心しきっていた

もうしばらくは無いと勝手に思っていた。

その場に膝を着き胸を押さえる

息をするのも辛いが、今は少しでも動かなければ行けない

一花が行ってしまう

 

 

「はぁはぁ …………はぁ っ」

 

「コータロー!!」

「誰だ………」

青い浴衣が見える

俺の名前を呼ぶ声がする

視界もぼやけてきているが、この声は知っている

 

「コータロー!コータロー!」

 

両の目が開く

目の前には俺の名前を何度も叫ぶ三玖の姿があった

今にも泣きそうな面で見てくる

 

「三玖か…だ 大丈夫だ…」

「ダメ!こっちに来て向こうで休もう どいて!」

「俺は、俺は平気だ…………」

「今は言う事聞いて!今だけで良いから!」

 

その場から立たせると俺の手を自分の首に回すようにし

周りの人に退けるよう声を出し一歩一歩と歩いていく

こんな三玖の姿は初めてだ

普段は、ちいせぇ声なのにな…。

 

 

ーーーーーー

 

 

ーーーー

 

 

ーー

 

 

 

人の行き交いが少ない階段を見つけ

そこに俺を座らせ持っていた飲み物を俺の口に入れた

 

「はぁはぁ…………」

「コータロー 大丈夫?ねぇ」

「あぁ……何とかな 抹茶ソーダに感謝しないとな」

「ふざけないで!」

「なんだ 今日は珍しいな お前が、そこまで声を出すとかよ」

「コータロー……今は動かないで無理はしないで、お願い…」

「…………悪い」

 

三玖の怒った顔を俺は初めて見た

少しでも気を紛らわせよとしたがそれがかえって彼女を怒らせたようだ

普段は物静かでクールな彼女だが、、ここまで感情を露わにするとは、意外だった…。

三玖は隣に座ると。胸を押さえる手の上に彼女も自分の手を重ね

『ごめんコータロー…ごめん』と何度も三玖は謝っている

 

「何でお前が謝るんだ…」

「ごめんね…………」

「俺の方こそ悪かったよ…………心配かけたな」

 

 

目を閉じ 息を整えよう

ゆっくりで良い

今ここにいるのは、俺と三玖だけだ周りの事は考えるな

耳を傾けよう 鼓動を聞こう どくんどくん

大丈夫だ、動いてる

それに三玖が重ねてくれる手が温かく安心出来る

俺に寄りそうに座る彼女の鼓動も聞こえる きっとさっきまで俺以上に鼓動が早まっていただろう

あそこまで必死な表情で動こうとする俺を止めたのだ

 

 

 

 

「三玖ありがとうな だいぶ楽になったわ」

「もう大丈夫なの?」

「あぁ さっきより全然平気だ」

「…………あるのこういう事?」

「いや初めてだ だから俺も驚いたよ」

「…………」

 

嘘だ

 

「でも三玖がいたから落ち着いた あのままだったら危なかった」

「良いよ コータローが大丈夫って言うなら」

「…………三玖 俺はそろそろ行くわ 一花達を探さないと行けないから」

「ダメだよまだ」

「信じてくれ もう大丈夫だ絶対に……嘘だったら今度三玖の言う事聞くさ」

「そんな事はいいから…………無理はしないで、約束だから」

 

こくりと頷くと三玖は少し距離を開ける

顔を下にし俯いてしまう耳もちょっとばかり赤くなっていたり

どうやら三玖も普段と同じく戻ってくれたようだ

 

「三玖 ここから道なりに進んで右に少し距離はあるけど そこで二乃達が待ってる

 みんなと合流してくれ」

「コータローはどうするの?」

「さっきも言ったが一花と五月を探す」

「…………」

「三玖 さっきの事はみんなには黙っててくれねぇか 特に五月にはな」

「分かった みんなには秘密にしておく( でも五月は…」

 

彼女が頷いた事を確認すれば

足に力を入れ残る一花と五月を探すため散策を再開する

くっそ スマホでもあれば楽なんだがな

捨てた事を後悔はしないが無いと不便だという事を実感させられた

 

 

「コータロー…………私は見てられないよ」

 

 

ーーーーーー

 

 

ーーーー

 

 

ーー

 

 

 

一花だけではない五月も見つけないといけない

あいつは方向音痴な所がある昔何度かいなくなったあいつを探した事があった事を思い出した

きっとあの人混み中五月もみんなを探しているだろう

風太郎達が先に見つけていてくれれば御の字だ

それに不思議とあの痛みも引いて来ていた

暫く大丈夫だ、懲りもせずそんな事を考えていた

 

「三玖にはきちんとお礼をしないとな………っどいてくれ!」

痛みは引いても疲れが出て来た

一度止まり肩で息をし何とか態勢を整える

 

「何とかあいつ等を見つける方法を探さねぇと体力ばっか持ってかれるぞ…」

 

その場で辺りを見渡す

くそ学園だったら人混みもモーゼ見たいに避けてくれんだけどな

外ではそうもいかない。

 

 

 

 

チリン………。

 

 

 

「ん…………今確かに聞こえた 小さいけど」

 

何かが揺れる音だ

鐘か違う ここにはない…………!

『万が一逸れても音で分かると思ってな手首にでもつけとけ』

自分の言葉がフラッシュバックする 

 

「鈴だ 五月と一花に渡した 何処からだ…………そっちか!」

 

 

自分の耳と頼りに音の発信源を探した

こんな人混みの中良く聞こえたものだと自分の耳の良さに驚く

 

少し歩いた先に見えた

目を丸くし キョロキョロとあっちこっち心細い表情で赤い髪の少女がいた

 

 

 

「五月 見つけたぞ…………はぁはぁ」

「幸太郎君!どうしてここが分かったんですか!?」

「お前がかえさねーって言った鈴のお陰とでも言えば良いのか、聞こえたんだ」

 

手首には律儀に鈴がかけてあり

これのお陰だと言うと五月は鈴をそっと別の手で握っている。

 

「良かったです あの人混みでみんなとバラバラになってしまってスマホも繋がりにくくてどうしようかと…………」

「大丈夫だ、何があっても見つけっから はぁ」

「ありがとうございます。 そう言ってもらえると安心出来ます えっと幸太郎君息が荒いようですが大丈夫ですか?」

「ん?大丈夫だ、後は一花だけだな、 っ大事な物忘れてた

 これ五月に渡して置くここ周辺の見取り図だ

 ここでバイトしてたから渡されてたんだ 今はここだだから真っ直ぐ進んでくれ

 そこを行けば一旦壁に着くが、地図を見れば大丈夫 壁沿いを進めば二乃か風太郎と会えるはずだ」

「ありがとうございます これでみんなと合流出来ます!」

 

今回ここでバイトしてて良かった思う

ここら一帯を表示した地図を店長から事前に渡されていたのだ

ここまで大事になるとは思わず使わないままポケットにしまったままだった。 

現在地を示す場所を指でなぞり 二乃達がいる辺りまで動かし

五月に説明する 少し混乱気味だが、五月なら大丈夫だ。

 

 

 

「なぁ 五月よ聞きてんだが 一つ良いか」

「何ですか幸太郎君突然に」

「俺ってさ 何なんだろうな…………さっき色々あってな 考えてんだよ 三玖にも聞こうか迷ったけど 

こういう事なら五月の方がばさっり言ってくれる気がしてさ」

「関係…………私達と幸太郎君のですか? そうですねざっくりとした事しか言えませんでも

 幸太郎君 この答えはきっと幸太郎君自身分かっていると思うんです。」

「俺が、答えを分かってる………?」

 

五月なら簡単に答えてくれるのではと思ったが、そうもいかないようだ

彼女は少し考えた後に俺に『あなたはすでに分かっている』と言って来た

どういう事なのか頭を傾げるが、答えは一行に出ない

けどヒントは貰った

 

「幸太郎君に頼って貰って私も嬉しい限りです」

「ほんと何でお前は、そこまで俺に接するんだ………なぁ五月」

「次は何ですか幸太郎君?」

 

頼られた事が嬉しいと話 何処か清々しいと言った顔だ

それを見て俺は、自分の中にある疑問を今聞こうと思った

ここにいるのは俺と五月だ チャンスだろう

 

「お前は………中野り! !」

(良かった五月ちゃんと合流出来たんだね)

鈴の音そして今確かに小声だが聞こえた

あの声は一花の声だ

そして五月に全てを言いきる前に俺本人はその一花に引っ張られるように連れていかれた

 

 

「あれ 幸太郎君? 幸太郎君…………何処ですか!」

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