上杉幸太郎と六等分の思い出   作:Aikk

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四葉 五月 風太郎 らいはの買い物風景は基本は変わらずです
四葉と風太郎の会話 零奈(五月)との会話はカットします内容は同じなので
ただ五月が零奈のフリをするの理由は違います


第八十八話 不良少年とシスターズウォー②

5月19日 土曜日

 

「お兄ちゃん達…今日は出かけよー。来週には修学旅行だよ!」

「あぁーそうだな…旅の品は買わねーとな」

「お前は海外行ってて荷物は十分だろうけどな」

「保護者として同伴しよう」

「そう言うのいらん」

「じゃー三人でお出かけだー」

 

修学旅行の準備もあり

今日行われる筈だった家庭教師はお休みとなった

そんな訳で俺は珍しく暇を持て余し『ぐでーん』と寝転がっていた

風太郎は『勉強がしたい』と相変わらずのお勉強大好きな男の子だ

俺がいない間に少しは変わったかと思ったが、多分気のせいだったのかもしれない

 

ぼーっと座ってる兄二人に声をかける妹は

何もしないんだったら、来週の修学旅行の準備をしなさいと少々呆れている

勉強とは言いつつもその風太郎君の机の上にはしおりが置かれ、気になった場所はチェックがされているなどこういったイベント事は気合が入っている

 

俺みたいにいまだに『行きたくねー』と言ってる女々しい男とは大違いだな

 

 

「俺も用事があるしな…充電器いい加減買わねーと」

「黒焦げだね」

「海外怖いな」

 

 

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ーーーー 

 

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家を出て暫く歩けば何時か三玖達と来たシッピングモールへと着く事に

学校行事とは言え、旅行と銘打って 三日間も家を留守にする訳で、持っていくものも新しい方がいいと考え妹は俺達に言い聞かせた

一方『わざわざ新調しなくてもいいだろう』そんな風太郎を無視しらいはさくさくと手を進めていく

 

三人でこうして出かけるのは何時ぶりだろうな?

偶には悪く無いなと楽しい時間を過ごす中でらいはが、ぽつりと呟いた一言で風太郎は顔色を変え

焦る様に持論を唱えだすも『五月さん達の誕生日をケチってたら嫌われちゃうよ』

全うな意見が弟に突き刺さった…。

 

話を聞くと…。面白い事実だ 風太郎は半年以上過ごすあいつ等の誕生日を把握していなかった

まぁ家庭教師で精一杯さ、そんな話をする余裕はあの頃の俺達にはなかった。

呆れるらいはに焦りの入りを滲ませる風太郎君は俺にも詰め寄る

 

「残念だが、俺は送ったぞ?誕生日だしな」

「そう言えばお兄ちゃんと同じ日だったね。お兄ちゃんは何か貰った?」

「特にはないが」

「ほら見ろ…。やっぱり必要ないだろ」

「それは俺が日本にいなかっからだ」

「お兄ちゃん『頂いたらお返し』小学生でも知ってる常識だよ!」

 

 

全く持ってその通りでございますよ。俺を引き合いに出しては面子を保とうとするが、俺のは全く参考にならんし。上げる上げないは人の自由とは言うが、半年以上過ごして向こうから頂き物をしたのならやはり返すのが礼儀だ。それに散々世話になってるしな

 

風太郎は如何すべきか悩み悩み考え込む中で、ふと…視線は、前に向いていた

俺も釣られるように前方を向くと『うーん』と小さく声を出す

 

 

「何処かで見た事のあるアホ毛だなー…。」

 

 

 

「やっぱ あげたほうががいいかな?」

「ひゃあっ!」

 

 

少しはアドバイスをと思ったが、俺が何かを言う前に風太郎は前に歩き出す

その先には二人の少女だ、一人は風太郎に声をかけられびくっと肩を揺らし後ろに下がる

 

もう片方少々苦笑いしつつもこちらに手を振ってくれている

 

「よー、お前ら」

「どうもです!お兄さん、上杉さん、らいはちゃん!」

「あっ誰かと思えば、幸太郎君たちでしたか…。びっくりしました」

 

「五月さんと昨日メールしてたんだ。一緒に買い物しようって」

「ふーん…それより誕生日の…。むぐ」

「あーー。シーシー」

「お前は馬鹿か?少しは自分で考えろー」

 

「「?」」

 

朝から妹が元気な理由が分かってきた

お出かけの相手は俺たちの他にも二人いた妹が大好きな五月と四葉だ

こいつもなつかれてるな…。見てて微笑ましいけどさ

一方何を血迷ってるのか誕生日プレゼントが欲しいのか本人に聞き出そうとし出す風太郎を二人で止める頭は良い癖に何でこうも気がきかないのか…。

 

「やっぱり あなたも一緒でしたか… そういうことなら一緒に買い物できません」

「何かすいません」

「あぁー 違うんです!?幸太郎君のことは言ってません。どうか拗ねないでください!」

「おい!何だその変わり身は!流石に理不尽だろ」

「あっはは、あの三人は相変わらずで安心したな」

「と 言いますか…。幸太郎君の眼鏡変わりましたか?」

「目ざといな…。以前使ってたやつが壊れてな、まぁ何だ知り合いから頂いたんだ、プレゼントらしい」

誕生日プレゼント… 私はまだ渡していないのに

「ん?五月さん?」

「いっいえ…。な、何にもありません」

「5日の事気にしてんのか…。別にいいよ。いなかった俺が悪い ほれさっさと買い物するぞ」

 

俺が時折使っていた眼鏡だが、イギリスに行っていた時だ

あの野郎が、ぶっ壊しやがった、『あれまー 残念 よし君に贈り物受け取ってくれ』

元から壊すつもりだったようだ…。性根が腐ってやがる。

どこで調べたか知らないが、渡された眼鏡の度はピッタリで違和感なく使えている

最近ではコンタクト代も馬鹿にならないと感じ始め 

暫くは以前のように眼鏡を着用してすごそうと考えている。

 

「ま、待ってください 幸太郎君!」

「なんだー 俺たちがいると難しい買い物か」

「はっはい…。できれば待っていただければと思いまして」

「ふぅー了解 んじゃ俺はその間に自分の用事でも済ませるか…。風太郎は四葉と待っててくれ」

「わかった 何かあれば連絡…。」

「俺のスマホ死んでるんだ、悪いな」

 

頬赤らめる少女を見れば、俺も配慮が足りてないなと自己嫌悪だ

女性の買い物とはそういうものだというのを俺は忘れていた

謝りを入れ、風太郎と四葉をお店の前で待機させ

俺は自分の用事を済ませるべく、四人とは別行動をする事にした…。

 

 

ーーーーーー

 

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ーー

 

 

 

今いる衣服売り場は二階だ

俺が向かうのは三階にある携帯ショップ

火を上げ黒焦げとなった充電器を買い替えにやってきた…。

ここまで来ると保障も効かない 新しいものを買った方が幾分かましだろう

 

早速見つけたストアには、何種類もの充電器やスマホカバーが置かれ

どれが良いのか、じーっと中を見渡す

困っていると思ったのか定員さんが俺の方へやってきて

どれが自分の機種に合うのか、丁寧に教えてくる

 

値段は安い物なら3桁高い物なら三千円少しまで…。

充電するだけなのに何でここまでお高いのか、あまり金はかけたくないし手頃な値段で妥協しよう

そーでもしないとせっかくのスマホも鉄屑だ…。

 

適当に品を選び会計を済ませストアを出る

俺はみんなが待つ二階へと戻るべく足を進める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて……?あれ…あの後ろ姿…どっかで?」

 

 

 

歩いて行く途中で俺は、一人の人物に目がいった

白い服に白い帽子と清楚という言葉がお似合いな少女が、人混みに紛れ何処かへと向かって行く

 

ぱっと見た時に 俺はその少女の後ろ姿に見覚えがあった

その服装の事も聞いている

 

風太郎は以前…。あの写真の少女と再会したと教えてくれた

 

        名前は 零奈 と名乗っていた 

 

本当に姉妹の誰かが変装しているんだなと分かるほど露骨な名前を使っている

 

俺が知る本人の可能性もあるが、憶測にしか過ぎんし会ってない俺には分からない

もしかしたら風太郎があった 『その子は誰かまた別の子』 それこそ姉妹が成り代わっていた

なーんてオチもついて来そうでもある。

 

 

「ん?」

 

 

追いかける訳じゃないが、人混みの中を歩く訳で少し足元がお留守なのだろう

態勢を崩しそうになっている…。

ささっと彼女の元まで足を動かし倒れない様支える事にした。

 

 

「おっと…。大丈夫か、五月?」

「えっ あれ 幸太郎君 な、なんでここに」

「今は零奈って言った方がいいか?」

「あ、あのこれは色々と事情がありまして…。その」

「別に俺から風太郎には言わねーよ 安心しろ」

 

 

 

支えた 零奈 そう風太郎に名乗った人物の顔は帽子を被り名前を言われれば、一瞬顔を伏せるが間違いない。

 

 

              中野五月だ

 

 

変装していようが、こいつの事だけは何か分からんが、他の姉妹よりも区別がしやすい

 

倒れないよう支え 俺だと分かれば、何故か慌てだす、軽く傷つくんだけど

周りの目もある落ち着くよう言い聞かせ、一旦深呼吸をさせる

 

「助かります…。私から明かすつもりなので」

「意外だな…。」

「えっ」

「俺は風太郎のあった子は、『四葉』だと思ってたんだけどな?」

「!!」

「どうした?」

「何で知っているんですか」

「だってよ…。 今のお前らは区別が難しいけど 昔の写真は区別がつくぞ あれは四葉だ」

 

 

俺は前々から写真の少女が『四葉』と知っていた

実際にあの現場に居合わせて風太郎をクラスまで連れ帰っている

先生は四葉を連れてさっさと行ってしまうしな

それに昔の俺は、姉妹の区別なんて簡単にやってのけていた、羨ましい限りだよ。

 

どうして五月が零奈さんの名を名乗り 写真の少女(四葉)のフリをするのか

興味がないと言えば嘘だが、ここで聞くのは神経が図太すぎる

 

 

一旦着替えに戻ると言うので俺は近くで待つことに適当に時間を潰すこと数分、五月は今朝会った時の服装に戻り照れくさいのか顔を伏せている

 

「最初に言わせてください…。 私はフリをしていただけです 幸太郎君も知っている通り

 本当は四葉が上杉君と会った少女です」

「と、いう事は、風太郎を池に突き飛ばしたのもお前かアグレッシブ過ぎんだろう」

「上杉君は、何で言ってしまうんでしょうか…。色々と諸事情がありまして」

「無理して言う必要ねーよ…。 お前も言ってたろ 正体は明かすつもりだったってさ」

「少し 彼を試そうと私が誰かと問いました しかし彼は『わからん 早く教えろ』ともうあの子には興味がないんでしょうか…。」

「それは違うな…。純粋に分からんだけで、お前の問題に答えるのが面倒なだけだったんだろう

 それに風太郎はあの写真の少女を忘れたことは一度もないさ」

 

今の風太郎は、純粋に修学旅行を楽しみにしている

邪険に扱うが、本当に嫌なら無視を決め込むか一旦その場を離れるしやりようは幾らでもあった

だが風太郎は零奈(五月)の話を最後まで聞いて『おしえろ』と言っている

本当に真面目で馬鹿で不器用な奴だ…。

 

「大切と思える存在ってのは…。ずっと心に残るもんさ 俺だって同じだ」

(初恋の子…。それとも中野六花の事…。どちらなんですか 声に出してあなたに聞きたい

 でもそんな勇気は私にはありません…。聞く資格すらないのですから)

「お節介になるけどさ…。 お前が正体を明かす手伝いは出来る、四葉が正体とは言う必要はない。先ずは自分が五月だと明かす。そしてあの子が誰なのか風太郎に問えばいいさ」

「でも、また教えろと言われて終わってしまいます…。ただ彼を混乱させるだけです」

「それでもいいだろう?」

「えっ」

 

 

まの抜けた声を耳にした…。

 

 

「お前もこの事実を抱えたままで過ごすのは辛い筈だ…

 風太郎と話すたびに、今の姿が過ぎるんだ

 別にあいつは迷惑だとは思わないさ ただ あの中の5人から4人に絞られたと分かるだけだし

 まぁ…。四葉からすれば困った問題だけどな…。」

「幸太郎君らしいですね、少し安心しました」

「何が?」

「ここ暫くいなかったので、もしかしたらなんて、でもあなたは変わりませんね。ちゃんとみんなの事を考えていてくれてます。」

 

二週間近く日本を離れた程度じゃそうそう人は変わらん

多少なりと自分を見つめ直すにはいい機会だったのは確かだ…。

イギリスに俺を知る人間は幹雄さんくらいだ、何を気負う必要もなく俺が俺として振る舞えた

色々と発見もあったし…。無駄じゃなかったな

 

「俺もさ 何時でもお前らの傍にいれるわけじゃないしな…。 出来るお節介はさせてくれ」

「それは どういう意味ですか?」

「特に意味はねーよ ほら行くぞ」

「もーまたはぐらかすんですから」

 

頬を膨らます ハムスターのような五月さん

最近は何処か姉妹の様子がおかしくて俺もどうにか出来ないかと思っていけど

五月に関して言えば、問題は無さそうだな

こいつが抱える問題は、零奈さんの名を名乗り 四葉のフリをし続ける事だ

四葉にどんな意図があって自ら正体を隠すのか、俺が考えたところで答えは出ない

ただ一つ分かる事がある 修学旅行が終わって以降に四葉がリボンをつけだした

五月が星型の髪飾りをつけだした…。  思い出せる記憶ではこんなところか…。

 

 

本人がいずれ風太郎にその事実を告げる筈さ

 

俺がすべきことは、近くに入れる間はこいつらを見守ってやろうと変わらぬ思いさ

幹雄さんこれに関しては、俺は引く気はないですよ

 

「そう言えば幸太郎君の用事とやらは終わったのですか?」

「あぁ…ほれ」

「携帯ショップの袋ですか? 何かお買い物ですか」

「一応は今一番欲しいもんを買って来た…。ないと面倒だし…ってどうした五月」

「幸太郎君…。何故…私に相談してくれないんですか! お誕生日のプレゼントとして私が贈って差し上げたのに、これでは何も渡せません」

「別に俺は、人にお返しをして貰う為に誕生日をあげてない 人が喜ぶ顔が好きなだけだ」

「/// その、私たちが喜ぶところも好きなんですか?」

「当たり前だろ…。俺はお前ら姉妹が大好きだ 全員が全員いい奴だ」

「あの…。 その…。」

 

プレゼントにはお返しをか…。

風太郎にああまで言ったのにこっちも忘れていた

あいつにも返さないとな、この新しい眼鏡を買い与えた…いや壊した元凶は、脳内でもにんまりと不敵な笑みを浮かべてやがる…。

あいつの好きなもんか、あれだけ一緒にいたのに点で思いつかねーな

 

「五月は俺からの贈り物はどうだった?」

「えっと…。とても可愛らしいカップで使うのがもったいないですね」

「使ってくれ それが存在意義だ…。 まぁ嬉しそうにしてるって事は評価は上々か」

「日々割らない様にするのが大変です」

「おっおう…。 そうか」

 

無駄に気に入られたなあのマグカップたちは

露店でちょうど五つ出してて目に留まったんだ…。どうにも五つには縁がある

向こうでの通貨はなくて幹雄さんが代わりに払ってくれたというのは秘密にしておこう

色々と台無しになっちまう…。

 

 

 

 

 

 

「向こうで風太郎が待ってる お前は先に行っててくれ」

「幸太郎君はどうするんですか まさかこのまま帰るとは言いだしませんよね」

「言わねーよ 用事をもう一つ思い出した 終わったら合流する 多分何処かのフードコートだろ?」

「スマホは充電がないんでしたね やはり私も同行します 幸太郎君一人では迷子に」

「ならねーよ あそこで一人たたずむ弟を任せたぞー」

「こ、幸太郎君!」

 

出かける機会なんてめったにない

どうせならあいつに返すお返しも今のうちに買っておこうと考えた

来週には修学旅行でその次は、体育祭だ…。

 

会う暇もないし俺が自発的に会う気も起きない

それにだ…。 あいつの誕生日も迫っている 少し早めだが渡すのありかもな

どれが良いかは分からんが、ぱっと浮かんだもんで別に良いかもしれんな

 

どれをあげてもきっと答えは同じ『君にしては珍しいね』と皮肉ったように言ってくる

そのまま俺は二階のあるコーナーまで走り 彼女へのお返しを考えていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「五月どうしたのー 何かむくれてるけど?」

「幸太郎君…。なんてしりません、あむあむ」

「上杉さん 何かあったんですか?」

「俺が知るか…。戻ってきたと思えばずっとこうだ」

「幸太郎お兄ちゃん 何をやったの…。」

 

 

(上杉君の事もですが、幸太郎君にどう伝えれば良いのでしょうか、何もかも上手く行きません。)

 

 

 

その日にフードコートでひたすらにカレーを食べ続ける一人の女子生徒が現れたと噂が立っていた

 

 

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