ヒーローとして活躍したい滅却師   作:娯楽のチェスター

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息抜きに書いてみました



第零話 降り立つ新たなヒーロー

第1話 降り立ったもう1人のヒーロー

 

「ん…」

鉛のように重たい瞼を開き周りを見渡すと身に覚えのない所にいた。天井は見たこともないよう作り、薄暗くてよく分からないがあちらこちらに本が散らばっていた

 

確か仕事終わってから家に帰って寝てたと思ったんだが……なんだこの本は?

 

ゆっくり身体を起こして立ち上がろうとした瞬間、自分が今着ているモノは、いつもの寝間着ではないことに気が付く

 

自分は助かったのか?

 

カタッと手に何か当たった。その先にあった物は手鏡だ。丁度いい、顔に変化はないだろうな

手鏡を手に取り自身の姿を映した。そこには見慣れた自身の顔が映り込む筈だったのだが

 

「何がどうなっている?」

鏡には何も写りこまなかった。

すると脳内に女性の声が響く

 

『聞こえますか、私は女神。謝って貴方の寿命を消してしまった者です』

 

「……いきなりメルヘンなことを言われても困るんだが?」

 

『申し訳ございません。あまり時間がなく詳しく説明してる暇がないので簡単に説明させていただきます』

『まず、貴方の大好きな世界、ヒーローアカデミアへと転生させます。だから好きな容姿と能力を言って下さい。そうすればそれに姿や能力を授けますので』

 

「……あー、はいはい。そう言う展開ね…よく小説や漫画で見た事ある展開だわ……」

 

『そんな事より早くして下さい。時間がないのですから』

「なんで人の寿命消した奴がそんなに偉そうなんだ…?まぁ、いい。んー、そうだなぁ」

 

(容姿か、見た目が好きに変えれるなら自分の好きなキャラクターとかがいいなぁ……あー、でも誰がいいかな)

 

3分程悩んで決めることが出来た

 

「俺の容姿をBLEACHの【BG9】で頼むわ。」

 

『分かりました。それでは良き新たな人生を謳歌してください。世界を壊すのも救うのも貴方次第ですから』

 

それだけを言い残すと声が聞こえなくなった

 

「……はぁ……不幸か、それとも幸運か…」

鉛のように重くなってきた瞼を閉じる。

 

再び目を開けると、そこはまたしても病院だった

転生は失敗したのか?

そう思ったのもつかの間。突然頭の中に大量の映像が断面的に流れ込んで来た

 

これはヒロアカの世界の俺の記憶。

幼い時に親に捨てられ、白衣を着た男に拾われる

そこからは地獄のような映像ばかりだった

俺の個性は【サイボーグ】ガトリングガン、ミサイル、伸縮自在の触手などを武器に闘う。

身体もおそらく鉄のようなもので出来ていると思われ、生半可な攻撃は一切通用しないという能力を持っている。それ故に白衣を着た男、敵(ヴィラン)は俺の個性を使って何か企んでいたようだった

だが、個性の限界を調べる為に孤児を使った実験が行われた

簡単に言えば人殺しの実験だ。しかし、それを拒んだ俺は目の前で惨い死を迎える孤児達を見せつけられ、お前のせいでこんな風に死んだんだ。っと言われ……それからは…いや、言葉に出来るものじゃない

 

とりあえずそんな実験の毎日だったが、ヒーローが俺を助けに来た

そして意識を失った俺は病院へと運ばれ現在に至るのか

 

頭の中にある記憶を見て、気持ち悪くなりつつもなんとか耐えた。

 

「まったく…」

思わず溜息が出る。なんと言う過去だ。地獄そのものだな……おのれ女神、許さん

 

すると病室の扉が開く

そこに居たのは現在No.1 『ヒーロー』オールマイトだ

「やぁ、目が覚めたようだね。少年」

「あぁ。貴方のお陰で助かった、オールマイト」

 

ほんとにヒロアカの世界に来てしまったんだなと改めて実感しているとオールマイトは深々と頭下げてきた

「済まなかった。私達ヒーローが助けに来るのが遅かったせいで君には辛い思いをさせてしまった……ほんとに済まない」

「既に終わった事だ、貴方が謝る事ではないですよ」

 

それを聞いたオールマイトだが、何とも言えない表情をしていた

まぁ、今の俺は年齢で言うと7歳だからなぁ……しかもあんな地獄みたいな研究所にいたのに子供が冷静で大人っぽい喋り方してたら驚くわな

 

「それで……傷が癒えたら、僕を捕まえるかね?多くの子供の命を奪った僕を」

 

一応強制的にやらされていたとは言え人殺しは人殺し。立派な犯罪だ

これから自分はどうなるのか知りたいし

 

「確かに……君は多くの命を奪ってしまった。だからこそ。君はヒーローになるべきだ」

「……は?俺がヒーロー?慣れる筈などない。この汚れた手で誰かを救えると?」

「そうだ。それに君は人殺しがしたくてしたのではないのだろう?それにね、全てを奪われ何もできなかった経験があるからこそ、弱者の気持ちがわかる。奪われる者たちを守ることができるのさ」

 

平和の象徴、オールマイトは無邪気な少年のような笑みを浮かべて見せた

「…自ら殺めた人の為に正義の味方になれと?俺のような者をこれ以上生み出さない為にヒーローになれと、貴方はそう言うのか?」

俺は耐えきれず下を向いていた。瞼の裏がジーンっと熱くなる

 

「もちろんだ。ーーー大丈夫、君は」

優しく俺の頭を撫でるNo,1ヒーロー。

 

「ーーーーヒーローになれる」

 

あぁ、なるほど。貴方がヒーローNo.1になる意味がよく分かるよ

この人ならなぜだが全てを許してしまいそうになる

 

「さて、君の両親についてだが……」

「あぁ…俺の両親ならもう居ない…そうだろう?」

俺の言葉を聞いて言葉が詰まるオールマイト。

静かに頷き、申し訳なさそうな顔をする

やめてくれ、貴方にはそんな顔は似合わない

漫画のようにアニメのように豪快に愉快に笑っていてくれなければこちらの調子も狂う

 

「やはり俺は警察の監視付き施設なんかに預けられるのか?」

「いや、君を預かりたいと言う人がいる。入って来てくれ」

 

オールマイトが振り返る。その先にいたのは一人の女性。

漫画で見た事があるが実物を見ると可愛いし随分と若く見える

 

「初めまして、私はワイルド・ワイルド・プッシーキャッツ所属の送崎信乃(そうざき しの)って言うの。私が貴方の引き取り人よ」

 

彼女はヒーローのマンダレイ、本名送崎信乃さん

優しく微笑む彼女。ふむ、可愛い…俺がもう少し歳をとっていたらデートの誘いをしてるところだろう

って、俺の姿はBG9さんやないかい。絵面がとてもシュールだな

にしても俺の口調は普通だな。大人になるとエス・ノトさんみたいになるのか?

 

「どうかした?」

静かになった俺に対して心配してくれたのか

何か反応しなければ失礼だな

 

「初めまして、俺はーーー」

そういえば名前…俺の名前ってどうすればいいんだ?

普通に前世の名前を使うか?いや、BG9って名乗ればいいのか?

 

「あ、そっか。貴方の名前だけど戸籍上は存在しない人物になってたから名前がないのか…んー、なら送崎景(そうざき けい)って言うのはどうかしら?」

 

ナイスネイミングセンスです、マンダレイ

 

「認識完了、俺の名前は…送崎景、改めて宜しくお願いします」

「はい、よろしくね!」

 

ニコッと微笑む彼女。眩しい、彼女笑みがとても眩しい…

 

こうして俺は彼女の元に引き取られた

年齢も年齢だったから小学生からやり直しているが、問題は全問正解、しかし『道徳』の授業だけは最下位であった

何故だ?俺は間違っていないはずだ。昔から道徳の授業だけは点数が悪い

 

まぁ、そんなことはいい。

転生してから早数年。俺は中学3年生となり高校受験の年である。

 

そして、今日は第一志望校の受験日であった。

受験会場に近づくにつれ、学生の数は増していき、会場である学校に着く頃には、1万人を超える学生が集まっていた。

 

「いやはや、倍率300倍は伊達ではないか」

 

 定員数は42名。その倍率300倍といえばこれぐらい集まるだろう。

周りの受験生達は俺の姿を見て驚く

「えっ?何あれ?やば……」

「おいおい、あんな怪しいやつも試験受けるのかよ」

 

なぜ周りの受験生がそんな風に言っているのかって?

そりゃそうだろ。俺の姿は人間とはかけ離れてるし、身長だってデカい。

怪しまれて当然だ

 

周りのことなど気にせず試験会場へと向かい

会場内に入り自分の受験番号を見つけ席に着く

 

最初は筆記試験だったが、これは簡単にクリア。

全問埋め終わり

残り時間は15分。なにをしようと考えていると隣の席の女の子が何やらソワソワしている

 

「やば……ウチの消しゴムどこにいった……あー、もう…最悪」

どうやら消しゴムを無くしたようだ。

ポイっと周りにバレないように自分の消しゴムを彼女に投げ渡す

 

「えっ……?あ、ありがーーーってうわっ!?」

「礼はいいから早く試験に集中した方がいいんじゃないか?」

 

それだけ伝えると俺は目を閉じ軽い仮眠をとる事にした。

 

「今日はオレのライヴにようこそー‼︎!エヴィバディセイヘイ!‼︎」

 

声の方に目をやると、モヒカン頭にサングラスをかけた男が講堂の壇上で話している。

 

「受験生のリスナー!実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ‼︎アーユーレディ⁉︎」

 

 どうやら、実技試験についての説明がこれから始まるところらしい。

 

「入試要項通り!リスナーはこの後!10分間の模擬市街地演習を行ってもらうぜ‼︎」

 

市街地を模した演習場で仮装敵を相手に試験を行うらしく、採点方法はポイント加点式。3種類の仮装敵にはそれぞれポイントが割り振られており、強さが三段階に分けられている。仮装敵を各々の個性で行動不能にしたら、そのポイントが加点されるというものだ。制限時間内にいかにしてたくさんポイントを稼ぐかが問われる試験である。ただし、同じ受験生への妨害等ヒーローに相応しくない行為はご法度とのこと。まあ、当然だろうな

 

「質問よろしいでしょうか!?」

 

おぉ、あのメガネキャラは確か……飯田だったかな?

「プリントには4種の敵が記載されております!誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態‼︎我々受験者は基盤となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです‼︎」

 

 

 

「オーケーオーケー受験番号7111くんナイスなお便りサンキューな!4種目の敵は0P!そいつは言わばお邪魔虫!会場に各1体!所狭しと大暴れしているギミックだよ!OK?」

なるほど、確かに前世の記憶でもそういうことは記憶にあるが……成長につれ前世の記憶が消えつつあるから怖い怖い。

 

「有難うございます失礼致しました!」

 

「俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校"校訓"をプレゼントしよう。かの英雄ナポレオン=レオパルドは言った!"真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者"と!"Puls Ultra"!それでは皆良い受難を!」

 

説明も終わって受験生達は各々の試験会場に移動し始めたか……

さぁて、俺も移動するか

と席を立つとある少女に呼び止められた

 

「さっきはありがと、おかげで助かったよ」

「ん?あぁ…困った人は助けてやれっとある人に言われてな」

「ふーん。あ、そう言えば名前は?ウチは耳郎響香」

「これは失敬。俺は送崎景だ」

「ん、よろしく。景って呼ばせて貰うわ」

 

耳郎と話をしながら移動し試験会場の入り口まで辿り着く。会場は市街地を模したどころか市街地そのものであった。1キロ四方を、高さ3メートルほどの塀で囲った空間の中に、本物の街と同じようにビルやアスファルト、街路樹があった。

しかも、この規模の演習場が十数箇所あると言うのだから日本最高峰の名は伊達ではない。

他の受験生の顔を見る。耳郎以外、自分の周囲には知ってる顔は無さそうだ。

他の受験生達はストレッチをする者や目を閉じ精神統一をする者、それぞれのやり方で、集中力を高める。皆、今か今かと試験開始の合図を待っていた。

 

「ハ〜イ、スタート!」

 

 ボソっと呟くようにそう聞こえた。周囲がざわつき始める。

おっと、そうだ。この試験いきなり始まるんだった

俺は伸縮自在の触手を伸ばし一足先に試験場へと乗り込んだ

 

その光景を見ていた他の受験生達は何が起きたかわからないっと言った顔

 

「どうしたあ!?実戦じゃカウントなんざねえんだよ!!走れ走れぇ!!」

 試験官の声を聞き、受験生達は大慌てで市街地に駆け込む。

一足先に市街地に飛び込んでいた。市街地内の一番高い建物に着地し、演習場入口の反対側の角までまず向かう。

 

奥地まで行った俺は仮想敵を見つけ次第確実に破壊していった。

 

仮想敵を破壊しながら、入口から離れているもうひとつの場所に向かう

5分ほど経過しただろうか。受験生の何人かは演習場の奥の方まで進攻していた

 

(思いのほか早い……このままでは1位なんか取れそうにないな)

 

ここまで倒した仮装敵の数は約79体。ラスト3分までには80体は破壊しておきたい。 

ビル群を抜け演習場のさっきとは反対側の角に到着する。そこには既に何人かの受験生がおり、仮装敵と戦っている

何人かが仮想敵に苦戦していので獲物を横取りするついでに助けてやることにした。ポイントが欲しいし

獲物を奪われたと思った他の受験生達は嫌な顔をしつつも他の獲物を求めて走り出す。その時だった

 

ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!

強い地震が起こったのかと勘違いするような地鳴りが響く。彼を含む全ての受験生は一斉に強い地鳴りの発生源に目を向ける。そこに居たのは数十メートルはあろうかと言うくらいとてつもないデカさの仮想敵が出現していた。これが説明会の時言っていた0Pの仮想敵だろう

 

(ほー。あれが例の……ここで暴れられたら面倒だ。

荒事は苦手だが……片付けるとしよう)

 

不意にその巨大仮想敵が巨大な腕を振り上げ、その腕を目の前の道路に勢いよく叩きつける。その刹那、すさまじい土煙と衝撃が受験生達を襲う。衝撃に耐えれず崩れる建物すらある。

多くの受験生が悲鳴を上げ、その場から逃げ出した。受験生達の頭の中に浮かんでいた言葉は一つだけ。

 

 【逃げなければ、死んでしまう】

 

今の一撃だけで多くの受験生は感じてしまった。頭よりも先に身体がわかってしまった。こんな相手に勝てるわけがないと。それに仮にこの仮想敵を倒したとしても、得られるポイントはない。勝てる勝てない以前に戦う意味が無い。逃げることは恥などでは無くむしろ合理的だと言える

 

「うぐっ……!」

逃げ惑う受験生の悲鳴の中に微かに聞こえた声。景は辺りを見渡す。そしてその声の主を見つける。そこに居たのはオレンジ髪でポニーテールの女子生徒が瓦礫に足が挟まって身動きが取れなくなっていた。

その後ろから巨大敵が少しづつ彼女に近づいていた、巨大敵はゆっくりと右腕を振り上げる。

(近くにいるやつは助けようともしないのか……我が身可愛さに他者を助けず逃げるとはヒーローを目指す者が情けない。)

そして巨大敵は振り上げた剛腕を大気を切り裂くように豪快に振り下ろした。

 

(嘘っ…!?ヤバッ…!だ、誰か助けて……!)

女子生徒は迫り来る剛腕に為す術もなく、迫り来る"死"に絶望し、目を閉じる

 

ドゴォンッ!!!

 

土煙と衝撃が再び辺りを襲う

 

(あ、れ…?痛くない?)

女子生徒はゆっくりと目を開けると自分が死んでいないことを確認し、目の前の光景を見て驚いた。

彼女の目の前にいた男は巨大敵の拳をしっかりと受け止めていた。何かにイラついてるのか異様な威圧感を放っていた

 

徐々に現在の状況を理解し始める。この目の前の人が自分のことを助けてくれたのだ。

不意に目の前の男が消えたかと思うと巨大仮想敵の頭部へと飛び上がり

「…貴様の動きは単調でわかりやすいな」

 

彼の腕から巨大なガトリング砲が出現すると巨大敵に向かって乱射する。巨大敵はあちこちがショートし、最後には大爆発を起こした。

「怪我はーー。いや、その足では動けそうにないか……」

「あ、あの。さっきは助けてくれてーーッ痛!」

お礼を言おうとしたが足に激痛が走る

何より目の前の彼は驚く行動を取った

「ふぇっ!?えっ!?な、何しーーーッ////!?」

突然のことに驚きを隠せなかった。なぜなら腰に手を回され、抱き上げられたからだ

 

「とりあえず、命に別状はなさそうで何よりだ……だが、あぁ…だがもう時間切れのようだ」

「……えっ?」

目の前の彼がそう呟く突然聞き覚えのある声が響き渡る

 

 

 「試験終了ーーー!!!!!」

  雄英高校ヒーロー科の入試は幕を閉じた。

 

 

 




BLEACHのBG9を知らない人は調べてね(´・ω・`)
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