高校生からの物語 完結   作:月島柊

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第一章 再会と新たな親友
第0話 高校生の時の記憶


「ちょっといい?」

 

急に人から話しかけられた。それは1回も話したことのない女子生徒。俺は高校3年だから先輩なのはまずあり得ないだろう。ということは同学年か後輩ってことだ。何て返せばいいか分からずに多分およそ15秒は過ぎた。俺は後輩かも同学年かも分からないまま返事をした。

 

「あぁ、いいけどどうかしたか」

「今度の文化祭なんだけど……」

 

文化祭は9月第2土・日曜日だ。今年は高校3年だから何か出すものはない。そうなると後輩か?

 

「一緒にまわらない?」

「え?」

 

俺は思わず聞き返す。女子生徒に話しかけられることはよくあったがこんな形で話しかけられたのは初めてだ。

 

「いいけど、君、名前は」

 

名前も知らない生徒とまわるのは少し気まずい。

 

「私は葉元胡桃(はもとくるみ)。高校3年生。君は?」

「俺は月島柊(つきしましゅう)。同じ高校3年だ」

 

俺はいつものような返事で答える。こんな返事で良かったのだろうか。俺はスマホのカレンダーをついでに見た。今日は9月1日。あと2週間だ。

 

そして当日を迎えた。

俺が通っている魔法高校では俺が1番遠距離通学だ。JR高崎線の籠原駅からJR南武線の鹿島田駅までの約1時間50分。朝、籠原を5:41に出発する、上野東京ライン熱海行き。いつも1号車のボックスシートに座っている。もちろん今日も。

これで南武線の乗換駅である、川崎まで向かう。

 

籠原まで家から歩いて10分。準備などで30分と考えて、いつも朝5時前に起きている。まぁ、その分寝る時間は早いのだが。

この電車は籠原始発ではなく新前橋始発で10両。朝早く、早朝だからか空いている。あとで聞いたのだが、葉元さんはどうやら鴻巣が最寄りらしく、この電車に鴻巣で乗ってくる。

途中、熊谷には5:47、鴻巣には6:02についた。その時、俺の頭に1つのことがよぎった。

 

(あっ)

 

そう、乗っている号車を伝え忘れたのだ。

10両だからそこまで長いわけではないが、それでも200mはある。

どうしたものかと思いながら座っていると、1号車の先頭から2つ目のドアから1人乗ってきた。

 

「ここであってたんだ」

 

あってたというのに少し疑問だったが、俺は謝る。

 

「あぁ、ごめん。号車伝えるのを忘れてた」

 

俺は顔を見て謝る。土下座まではいかないが、少し頭を下げる。

 

「うっ、ううん!全然大丈夫。それに」

 

このあとは小声で分からなかったが、何か言っていた。

 

「なんだ?」

「なんでもない!」

 

少し強い口調だった。俺も少し驚いて

 

「そ、そうか……?ならいい……」

 

と、少し戸惑ってしまった。

 

そして大宮6:26、上野6:54、東京7:01、品川を7:10に出発し、川崎に7:19についた。

次は7:23の南武線各駅停車稲城長沼行きに乗り換える。こっちは乗っている時間は短く、約10分でつく。

鹿島田には7:30。ここから5分ほど歩く。

 

「葉元さんはどんな魔法使えるんだ」

 

魔法高校なのだから少しは使えるはずだ。

 

「えぇっと、火炎魔法、水魔法、回復魔法、氷結魔法、シールド魔法。それくらい」

「攻撃系が多いな。俺は火炎魔法、水魔法、回復魔法、氷結魔法、シールド魔法に加えて、風魔法とか、あと氷魔法」

 

俺は使える魔法の一部を言った。

11月に対人戦(PVP)があるため、そこで確認する。

学校には8時少し前。学校に着いて、正門付近で葉元さんとは別れた。

文化祭は9時からなのだが、8時に着いたのは理由があった。

 

「やぁ、三咲ちゃん」

「月島先輩!待ってました」

 

2年生の後輩の七瀬三咲だ。4月に告白され、付き合っている。まだ先輩呼びだが。本人いわく、「まだ学校にいる間は先輩だから」だそうだ。

俺的には先輩付けしなくてもいいのだが、本人がそう言うのだから仕方ないのだろう。

 

「三咲は何のコーナーするんだ?」

「カフェです!パンケーキ、頑張って作りますよ!」

 

すごい意気込みだ。客を喜ばせたいのだろう。これは行かないと損だ。

 

「行ってやるから待ってろ。どこでやるんだ?」

「2年A組です。絶対来てくださいよ!」

「あっはは、分かってる」

 

9時になって文化祭が始まった。

俺は葉元さんと一緒に順番にまわる。サッカーや演劇など、結構あった。

次に、俺と葉元さんはコスプレをした。

 

「ねぇ、どう?これ」

 

試着した葉元さんが聞いてきた。ドレスみたいな感じの服だった。

 

「いいんじゃないか」

「えへへー、よかった」

 

そんなことを話していると、後ろから誰かから驚かされる。

 

「わっ」

 

視界が真っ暗になる。手で目を隠されているようだ。

 

「ちょっ、誰だ!」

「声でわからないかなぁ」

 

声?確かにどこかで聞いたことのある声だ。

 

「もしかして、彩?」

「ピンポーン!正解!」

 

葉元さんだけがポカーンとしていた。確かに知らないもんな。俺は2人にそれぞれ紹介する。

 

「3年B組の丸山彩だよ。こっちは葉元胡桃。何組だっけ」

「C組。よろしく、丸山さん」

「彩でいいよ。よろしくね。胡桃ちゃん」

 

相変わらずすぐに馴染めてる。俺はまだ苗字で読んでるのに。さすがだよな、彩は。まぁ……

 

「彩さーん、始まりますよー!」

「はーい!今いく!じゃあね、柊くん、胡桃ちゃん」

「あぁ、頑張れよ」

「頑張ってね、彩ちゃん」

 

彩が手を振りながら走っていく。

 

「彩ちゃんって何かやってるの」

 

葉元さんが聞いてきた。俺は質問に答える。

 

「あぁ、彩さ、pastel paletアイドルやってんだ。俺も2回目見に行こうかな」

 

ここから先は、何も覚えていない。

唯一覚えているのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三咲と別れたこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まだ0話ですからね。それでは、次回もお楽しみに!

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