高校生からの物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
月島胡桃
以上2名


第3話 旅行 3日目

 俺と胡桃は新潟駅で蕎麦を食べ、ホームに降りた。今度乗る14:57発いなほ7号秋田行きは2階の5番線から出発する。途中停車駅は、豊栄、新発田、中条、坂町、村上、府屋、あつみ温泉、鶴岡、余目、酒田、遊佐、象潟、仁賀保、羽後本荘、秋田。3時間40分ほどで秋田駅に到着する。秋田駅にホテルが取ってあるため、秋田駅まで電車で行くのだ。

 

「14:57発いなほ7号秋田行き、発車します」

 

駅にアナウンスが鳴り響く。俺も車内に入った。胡桃は席でだらけている。

そして出発した。主な駅の到着時刻は

新発田15:21

村上15:46

余目17:02

酒田17:12

秋田には18:41に到着する。

 

「寝ていい?」

「いいぞ。俺も寝ようかな」

 

俺は1番後ろの席なのもあって、自由にリクライニングできる。胡桃は限界まで寝た。一方俺は限界の半分でやめて寝た。

 

【月島胡桃視点】

 

 私はリクライニングを限界まで倒し、寝た振りをする。ある作戦があるためだ。丁度、豊栄駅を発車したとき、私は目を開けた。寝る気はないのだ。柊くんはもうぐっすり寝ているようだった。

 

(寝てる…)

 

私は作戦そのまま、柊くんの膝の上に乗っかった。顔との距離は20cmくらい。もうほとんど無い。

 

(今日、くっついてないから、くっつこうかな)

 

私は柊くんの近くまで体を倒し、キスはしないで肩に頭を乗っける。それ以外は全て密着させる。

 

(温かい…)

 

私は柊くんから離れたくなかった。温かいし、気持ちいい。

 

「きゃっ」

 

電車の揺れでバランスを崩してしまった。

 

(危なかったぁ。ちゃんとした体制でいないと)

 

私は柊くんを両手で壁ドンするようにして、キス直前まで近づく。柊くんとの距離は1cmも無いかもしれない。

 

(さすがに近いかな…けど、離れちゃまた崩すし…)

 

私は柊くんにドキドキしながらも、心を落ち着かせる。

 

(キスしたら、柊くん起きちゃうよね。)

 

人はいないからいいけど、柊くんが起きちゃう。

キィッ!

一瞬だけ急ブレーキがかかった。その弾みで、私の右腕が耐えきれずに、間接で曲がった。

 

「んんっ!」

 

したくなかったキスをした。起きちゃうのに、早く離れたいのに、離れられない。どうして…

 

「んぐっ」

 

柊くんが起きてしまった。目を見開いている。しかし、すぐ戻した。そして、私を離す。

 

「ハグ、するか」

「…うん」

 

私は柊くんにハグされる。密着して、全てが柊くんにくっついているみたいだった。

 

「大好き…柊くん…」

「俺もだよ、大好きだ、胡桃」

 

私は柊くんの背中に手をつける。私もハグしたのだ。

 

【月島柊視点】

 

 羽後本荘を出発し、新屋駅を通過すると、車掌による肉声放送が入った。

 

「まもなく終点秋田です。」

 

乗り換えの案内で、以下の電車が説明された。

奥羽本線湯沢行きは6番線から18:46

男鹿線男鹿行きは1番線から18:47

奥羽本線快速秋田行きは8番線から19:25

秋田新幹線こまち48号東京行きは12番線から19:10

以上4路線。

秋田には定刻通り18:14に到着。駅前のホテルで宿泊する。俺は胡桃と手を繋いで出た。改札は中央改札から。階段を登り、右側の在来線改札から出る。左側は11、12番線の新幹線ホーム。改札も新幹線専用だった。

 

「眠いなぁ。ホテル行こ」

「部屋は別々じゃないけど、いいか」

 

部屋は別々に取りたかったんだけど、部屋が空いてなくて1部屋だけだった。

 

「うん!というか、柊くん寒くないの?」

「あぁ…保温魔法つけてるから。」

 

外の気温はこの時期、この時間だと10℃前後か。

 

「なぁ、行きたいところあるんだけどいいかな」

「近いの?」

 

うーん、遠いって訳じゃないけど、そんなに近くないかな。

 

「そんな遠くもないかな」

「じゃあ行く!」

 

俺は改札をもう一回通り、6番線に向かった。放送でもあった18:46発奥羽本線湯沢行き。この電車で大張野まで行きたかったのだ。

 

 

 18:46に出発し、19:04に到着する。単線の線路にある棒線駅だ。

 

「真っ暗…」

「ここなんだ。懐かしいなぁ」

「懐かしいって、どうして?」

 

言ってなかったっけ。俺が元々、

 

「秋田出身なんだ」

 

ってことを。俺の実家はここから車で30分、歩いて2時間くらいかかる。

 

「ちょっと待ってて」

 

俺は無人の改札を出た。駅前は何もなく、シャッターが閉まった店が1つある。

 

(変わってないな。実家は1人で来ようかな)

 

実家は結構な山奥にある。歩くと熊が出るような山道だ。俺は大張野駅に入り、跨線橋を渡る。蜘蛛の巣がところどころにあり、古い感じがしてくる。

 

「電車いつ?」

「20時くらいじゃないか」

 

奥羽本線は本数が少なく、上下線それぞれ1時間当たり1本しかない。朝なんて、深谷駅は6:18の次が6:23。大張野は6:02の次は6:50。48分空くんだ。

 

「まぁ、寒かったら俺に抱きついていいから。寝ないでね」

「はーい。」

 

胡桃は早速俺に抱きついた。寒いのを我慢していたんだろう。

 




失敗したためなし…

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