高校生からの物語 完結   作:月島柊

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さて、第4話が始まる前に報告です
人物紹介ですが、第6話から行います。感想欄では、ナナニジは全員完了しています。それ以外でお願いします。
今回の登場人物
月島柊
月島胡桃
美鈴陽菜(画面内のみ)
以上3名


第4話 旅行 4日目

 やがて、18:52発秋田行きがやって来た。秋田まで戻り、すぐにホテルに向かう予定だ。

 

 秋田駅を出て、ホテルの中に入ると、ベットが2つある洋室の部屋が俺たちを迎えてくれた。この部屋にはエアコンがついていたが、あまり気温は高くなかった。外の気温が低いこともあるだろう。

 

「毛布…寒い…」

 

胡桃は厚い毛布を首まで掛け、俺は先にリモートの仕事を行った。30分くらいで終わるが、内容はかなり濃い。

 

「柊くん…寒い…」

「30分待ってくれ」

 

俺はパソコンに向かってタイピングを始め、資料をまとめた。パソコンの中では6人が同じ仕事を行っている。もちろん俺が仕切っている訳じゃないが、みんなが考えて見やすいように作っている。その中に、俺へのメッセージを送る人がいた。

 

「旅行どうですか、マネージャー」

 

美鈴さんだ。最後にやり取りしたのはドームライブ(第一章第21話参照)だったよな。

 

「いい感じだよ。」

 

仕事とは無関係だから、俺は個人チャットで美鈴さんと会話した。

 

〈今どこにいるんですか〉

〈秋田のホテル〉

〈明日の行程は〉

〈秋田から新潟方面戻って、海を見る。その後は新潟から車運転して山形の方行くよ〉

 

整理すると、

秋田→越後寒川→新潟→酒田→山形

になる。山形で泊まり、明後日は車で盛岡まで行き、盛岡からまた田沢湖線と奥羽本線で秋田へ戻り、リゾートしらかみ。青森から第3セクターを通り盛岡。盛岡で泊まる。整理すると

山形→盛岡→大曲→秋田→東能代→深浦→青森→八戸→盛岡

になる。東北を中心とした旅行だ。

 

〈帰ってきたら、少し相談したいですが〉

〈あぁ。分かった〉

 

俺は個人チャットを閉じた。胡桃が肩まで毛布を掛けて、こちらをうるうるとした目で見ている。

 

「胡桃、どうしたんだ」

「寒い…」

 

胡桃は寒がりなのかな。俺もだけど、保温魔法を覚えちゃったから大変じゃない。

ぎゅっ

ギシッとベットの軋む音がして、俺は胡桃の横に寝た。

 

「暖かいか」

「うん。こうしてて」

 

俺は胡桃から離れないように抱きしめた。まだ19:30だからか眠くはない。でも、このままだと胡桃が寝ちゃいそうだな。

 

「胡桃、眠くない?」

「眠くない。」

 

胡桃は俺の耳元で言った。囁き声で俺に言う。

 

「柊くん、私の心臓、どうなってる」

 

俺は胡桃の左胸を触る。すると、とくん、とくん、と、少し早い鼓動が俺に伝わってきた。触っている間に、とくん、とくんから、とく、とく、とく、に変わっていき、テンポだと78から120に上がったみたいだった。

 

「ドキドキしてるの。」

 

俺は胡桃にまた近づき、胡桃の頭を撫でた。胡桃は顔を真っ赤にして、下を向いた。

 

【月島胡桃視点】

 

 柊くんがますます近づいてきて、私は恥ずかしさとドキドキで暑くなってしまった。こんなにドキドキしたこと無いのに。

 

(近い…うぅ…心臓が飛び出そう…)

 

ものすごく早い心臓の鼓動。破裂してしまいそうなほど激しく、早かった。

 

(胸くっついてるよね。伝わっちゃってるかな)

 

少し不安だった。柊くんにこれが伝わってしまったら、こんなことでドキドキする私を嫌うのではないかと。

 

「胡桃、心臓の鼓動速くないか」

 

まずい…もう私は柊くんといれないのかもしれない。

 

「俺も速いからさ…無理すんなよ」

 

私の心臓の鼓動が少し落ち着いた。共感してるの?柊くん。

 

「え、そうなの?」

「…こんな長い時間2人きりで抱きついてたこと無いから…緊張するだろ…」

 

なんだ、私だけじゃなかったんだ。

 

「柊くん、克服しよ?一緒に」

「…あぁ。そうだな」

 

私と柊くんはいろんなことをして、ドキドキしないようにとか、慣れるだとかしていた。いつの間にか私の心臓の鼓動はゆっくりになっていた。

 

【月島柊視点】

 

 2人で緊張しないように練習していると、いつの間にか鼓動がゆっくりになっていた。そして、時間も21:20。もう21時を過ぎていたんだ。

 

「柊くん…大好き」

「じゃあ、最後にするか」

 

俺は胡桃とキスした。緊張しないための最後に行うことだ。

 

「んっ、んちゅっ」

 

胡桃は壊れたかのように、「柊くんっ、大好き!大好き」と言おうとしていたのか、少し暴れていた。

 

「はぁ、はぁ、大好きぃ」

 

胡桃は全ての力を抜いてベットに寝た。

 

 ベットが2つあり、別々で寝れるのにも関わらず、俺と胡桃は同じベット、同じ毛布で寝ていた。俺はなかなか寝付けずにいて、胡桃はすぐに寝てしまった。今はもう4時過ぎ。一回は寝たが、再び起きてしまったのだ。

 

「すー、すー…」

 

いびきをかかずに、胡桃は静かに吐息だけが聞こえて眠っている。俺は胡桃の寝顔を見る。

 

(かわいい…頬って触ったら柔らかいのか)

 

俺は胡桃の頬に指を近づけた。いや待て、胡桃が起きちゃうだろ。俺はその場にとどまった。すると、胡桃が寝ぼけているのか知らないが、俺の指を掴み、頬に当てた。

 

(自分から!?って、柔らかい…)

 

高級なクッションのような柔らかさだ。今までこんなに柔らかいものを触ったことがないほどだ。俺は夢中になって頬をつついていた。

 

「柊くん、気付いてるよ。柔らかい?」

 

なんだ、起きてたのか。

 

「すごく柔らかいよ」

「よかった。ピチピチな女の子のほっぺなんて触れないでしょ」

 

確かにそうだ。やる人がいないし。

 

「私だったらいつでもいいよ。」

 

胡桃は俺を少し笑って見つめて言った。

 




21:48開始
22:48~6:45就寝
7:25暫定終了

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