高校生からの物語 完結   作:月島柊

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第10話 花火 後編

 俺がネズミ花火に火をつけると、紅葉はネズミ花火をじっと見ていた。来るぞ…俺は胡桃の耳元で囁いた。

 

「多分見ながら回るぜ」

「回る?」

「見てれば分かるよ」

 

俺はPCを持っている胡桃に言った。もうすぐだ。

やがてネズミ花火が激しく音を立てて回り始めた。紅葉は首をネズミ花火に合わせて回した。

 

「ふふっ、面白い」

《わぁ…速く回ってる…》

 

ネズミ花火が止まると、紅葉は目が回ったようにフラフラしていた。

 

《大丈夫?》

 

つぼみが紅葉に聞いた。

 

「大丈夫!」

 

紅葉はピースするが、まだふらついている。俺は1人でラストの花火を取り出した。線香花火だ。本数は4袋あるから大体30本くらい。1人10本はいける。

 

「線香花火やるぞー。」

「はーい!」

 

俺と胡桃、紅葉の3人は石に座った。バケツを用意して、この中に捨てる。

 

「誰が1番長いか勝負しよ」

「いいよ。」

 

俺は左に胡桃、右に紅葉を座らせて、ライターでつけた。今度は小さいし。

 

「スタート!」

 

俺は別に勝っても負けてもいいと思い、ボーッとしながら線香花火を持っていた。

 

(なんかBBQしたいなぁ。)

 

俺が実家に帰ってくると大体BBQやるからしたくなった。買ってくるかなぁ、肉。肉売ってる場所遠いんだよな。秋田駅前まで行かないとだし。まぁしょうがないよな。

 

「柊くん落ちたよ」

「え?あ、ホントだ」

 

俺は2本目を持った。もう18時も過ぎたのか。俺は線香花火を微妙に振って早く落とした。

 

「あ、ちょっと俺明日の計画立ててる」

 

俺はそんな振りをして家の中に入った。なぜか不思議な気持ちになった。なぜか、帰ってきたような感じじゃない。元々ここにいたような、そんな感じだった。

明日は俺一人か。肉買いにいって、3人だけのBBQだ。俺は秋田駅前の肉屋を調べた。まだあるらしい。

その時だった、突然外から2人の叫び声がした。何かと思い、俺が外を見ると、そこには…

 

(…っ!)

 

言葉を失った。熊が2人の所に向かっていたのだから。俺は助けようと力を入れた。

 

(あれ、動かない…)

 

俺の足は動かなかった。俺は前のドアを開けて靴下のまま外に飛び出た。もう熊は2人から2mほどの近さで、2人は追い詰められていた。

 

「freezingsorcery」

 

氷結魔法だ。熊の動きを止めるため、俺は氷結魔法を使った。熊は手を振り上げた状態で停止した。

 

『柊くん!』

 

紅葉と胡桃は俺に抱きついてきた。「うわぁあ」と泣いている2人を俺は2人を撫でた。

 

「よしよし、怖かったな」

 

俺は2人を撫でながら言った。固まっている時間はわずか3分。あと1分2分くらいだ。俺は召喚魔法を使ってハンドガンを出した。

 

「summon Hand gun」

 

日本語に直訳して「召喚、ハンドガン」だ。ハンドガンを持つような手の形をすると、それに合わせてハンドガンが召喚された。右人差し指で優しくタッチすると、データが表示された。

 

「弾数は20発か」

 

名称は「scale3 Hand gun」。ハンドガンの中だと5番目の強さだ。強い順に

scale NO.1 Hand gun

scale1 Hand gun top

scale2 Handgun

scale spaciality Hand gun

scale3 Hand gun

で5番目だ。弾数は全て20で変わらない。俺はハンドガンを構える。片手で溶けかけている熊に向ける。

 

「大丈夫?怪我しないでね?」

「任せろ」

 

俺は1発熊に銃弾を当てた。熊の心臓部に当たり、熊は声を出して倒れた。

 

「fire」

 

熊を火で燃やして、熊はいなくなった。紅葉と胡桃はまた泣き出して強く抱きついてきた。思わず俺もバランスを崩すほどだ。

 

「よかった…柊くん」

「ありがとう、助けてくれて」

 

2人は顔を俺にくっつけたまま言った。

 

「大丈夫。守るから」

「やっぱり、昔からそう」

 

紅葉が言った。そうか、小学校の頃は紅葉を守ってたっけ。俺の1つ下だから、同学年からだと守れたんだ。

 

「ねぇ、今だから聞くんだけど、なんであの時は年上でも守ってくれたの?」

 

そう、俺は1回だけ当時中学2年の時、3年から苛められているところに俺は立ち向かった。

 

「あれは…2人で話そう」

「え、うん」

 

俺は紅葉を部屋に連れていった。胡桃は居間にいるように指示した。

 

「それで、どうして?」

「紅葉が傷つくと思った」

 

あの時、俺は暗い性格で、紅葉が周りから苛められていることをどうしても許すことができなかった。

 

「許せなかった。紅葉の体を触るのが」

「じゃあ、今触る?」

「いいのか?」

「うん!」

 

俺は紅葉の髪を触った。サラサラしていて、少しの風でなびくような髪だ。

 

「サラサラしてる」

「毎日リンスしてるし」

 

紅葉は髪を手でなびかせた。

 

「匂いもいいでしょ?」

「あぁ、確かに」

 

シャンプーの匂いとリンスの柔らかさが両方あった。いい髪だ。

 

「おいで、柊くん」

「あぁ」

 

俺は紅葉に抱きついた。俺の体にフィットして、柔らかく俺の体に合った。

 

「包み込むからね」

「安心するよ」

 

年下に安心させられたのは久しぶりだな。

 

「絶対、私も守るから」

 




20:18開始
22:54~6:43就寝
7:07~18:24学校
20:02終了

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