高校生からの物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
月島かりな
月島胡桃
織音琴葉
ミナト
五月女舞菜香
琴葉の父親
以上7名



第16話 紛らわしい

 2回目で戻ったときのタイムは7分。171km/hで飛行したことになる。

 

「まぁ、いいか。」

 

俺は舞菜香を置いて下に降りた。

 

「え、私は…?」

「帰ればいいさ。今日は終わり」

 

俺は地面に降りて、琴葉の家の中に入った。その時、耳を貫くような激しい音が聞こえてきた。

 

「何をやっている!」

 

男性の声だ。父親か何かだろう。怒られてるのかな。

ドンッ

床に叩きつけられるような音。俺は急いで部屋の中に入った。そこには、無惨に投げ捨てられていたたくさんの銃と、それを守ろうとしたのか、琴葉が床に倒れている。さらには俺の妻や妹の胡桃とかりなにまで被害が及んでいた。

 

「なんだ、これ…」

 

ミナトはまだ帰る前なのか、ミナトだけがいなかった。倒した本人もその場にはいなかった。なぜだろう。逃走でもしたか。今はそんなことより胡桃たちの救護が先だ。

 

「大丈夫か、琴葉」

「銃…」

 

かなりの打撃を受けたか。じゃあ胡桃はどうなんだ。

 

「胡桃、痛いとこあるか」

「…背中…」

 

話すことがままならないほどか。

 

「かりなも、痛いとこあるか」

「背中から首にかけてかな」

 

かりなは自分の回復魔法で治っていた。それ以外は全くだ。

 

【織音琴葉視点】

 

 父親に叩かれ、銃を捨てられるとき、私は咄嗟に体を動かした。しかし、重い系統の狙撃銃が頭に直撃し、床に倒れこんだ。私の意識が朦朧(もうろう)としていると、気づかぬうちに父親はどこかに行っていた。

 

「大丈夫か、琴葉」

 

柊くんに話しかけられた。私は「銃…」と答えるだけだった。話す力がなくて。柊くんは他の2人も状態を確認していた。すると、隠れていた父親が出てきて、柊くんの後ろにナイフを突きつけたのだ。

 

「柊くん、後ろ」

 

私はありったけの力で言った。柊くんは後ろを向いたが、それと同時に父親が柊くんを刺した。HPゲージがみるみる減っていく。そして、カーソルがグリーンからブルーに変わる。父親のカーソルはイエローからレッドに変わる。

カーソルは、何も犯していない、HPも正常値だとグリーン、HPが半分を切るとブルー、HPが残り2割でピンク、HPが10%を切ると消える。柊くんは半分以下2割以上の状態。

父親は、人を怪我させたためイエローカーソル。そして、今は刃物で刺し、殺人未遂のためレッドカーソル。レッドカーソルは3日以上残ると、普段は強制送還。しかし、今は仮想世界の刑務所へ送られる。

柊くんのHPはまだ減っていく。やがてピンクカーソルになった。柊くんのMAXHPは148210。2割を切ったから残りは29642。

父親は逃げ出した。あとで警察に通報しておこう。私は柊くんに寄った。

ピンクカーソルの点滅だ。あと15%くらい。

 

「ヒール」

 

かりなちゃんが私に治癒魔法をかけた。私が「なんなら柊くんにも!」と言うと、かりなちゃんは首を横に振った。

 

「ランクが合わない。無理なの」

 

じゃあ、どうすればいいの…カーソルが消え、14821に減る。もう、出来ない。

 

「柊くん…最後くらい、抱いてあげるから…」

 

私は生きてほしいという気持ちで柊くんを抱きしめた。

 

「生きてよ…」

 

すると、抱きしめていた柊くんがゆっくりと動いた。

 

「んぐ?まだ眠いから…」

「へ?」

 

眠い?何が?

 

「あぁ、俺さ、寝てる間HP減るんだよ。大丈夫、500で止まるから」

「はああぁぁぁ…」

 

私は思いっきりため息をついた。なんだ、寝てただけかぁ。

 

「じゃ、じゃあお父さんに刺されたのは?」

「あれは防護魔法で弾いた。眠いから寝た。以上!」

 

「以上!」じゃないの!

 

「もうっ、心配させないでよ…私、本気で心配したんだから」

「ごめん。じゃあ、みんな。お詫びに、ハグしてあげるよ。おいで」

 

俺はみんなを呼んだ。ミナトは「ハーレムになっとけ」と言って外に出ていった。ハーレムって…そんなんじゃないし…

胡桃は俺にゆっくりと優しく包み込むようにハグしてきた。かりなは走ってきて、俺に飛び込んでくる。ばふっと音がしそうなくらい強い。

 

「柊くん、言うことは?」

 

みんなは納得したようだったけど、俺には分からなかった。言うことだと、あのくらいかな。

 

「ごめん」

「それじゃなくて、ハグして言うことは」

 

ハグして言うこと?そんなのあったっけ。

 

「もう、私たちは言えないからね」

「え?」

 

ヤバイ…何を言えばいいんだ…あ、そうだ

 

「大好きだよ」

「分かったか」

 

これだったの?というか欲しがるっておかしくない?俺はそう思いながらもハグしていた。

 

第何話で二章終わりにした方がいい?

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