前回と同じ
第一章では彩ちゃんの主役回でしたね。
俺は銃を使わない理由も話したことだし、家の中でゆっくりしていた。友達同士っぽい二人も話している。男性が苦手なのか、俺とミナトには頑なに近寄ろうとしないけど。
「俺とかりなはともかく、489階層までどうやっていく」
俺がミナトに聞いた。ミナトはこういうときに役立つ。
「俺も魔法は使えるけど、そんな上位魔法は使えないからね」
「転移魔法だったら使えるんじゃないか」
「柊達が行ってからってことだろう?それだったら行けるだろうけど、胡桃さんはどうするんだい」
それが一番の課題だ。何も使えないし、役職も不明だと何をしたらいいかも分からない。
「それなんだよ、置いていくわけにはいかないし」
「魔法を教えていたら時間がかかるしね」
どうするかをミナトと話していると、後ろから琴葉が話しかけてきた。
「胡桃ちゃんをどうするかね。」
「あぁ。今のところは何も出来ないし」
俺は言った。ミナトは琴葉に向けて言った。
「置いていくわけにはいかないだろう?」
「そうね。どうにかしてつれてきたいね」
どうするかなぁ。
「なんかいい方法ないの?」
「うーん、最悪カプセルに入れて無理やり連れてくのはあるけど」
さすがに辛いだろ。暑苦しいし。
「壁よじ登るのは?」
「凹凸のない壁だよ。出来ないよ」
ミナトが言った。
「今は保留にしようか?」
「そうだね」
俺はミナトとは反対方向の部屋に向かって、ベットに寝た。
今日は一歩進んだかな。あと1ヶ月で現実世界に戻りたいよ。君はこっちに来る必要はない。俺たちでなんとかするから。
有希
俺は翌日、もう一回魔法搭へ向かった。どうやって上るかだ。人数はいた方がいいのだから、一番いいのは全員まとめて489階層に行ってしまうことだ。だが、どうするか。全員が飛行魔法を使えるとは限らない。
「あの、なんで私だけ…」
俺は連れてきたのは柚木たった一人だけ。他のみんなは家に置いてきた。
「なんとなく」
本当に理由なんてない。ただ連れてきたかったから。それより、ここからもう一回飛んでみようかな。
「落ちてきたら掴まえて」
「はい」
俺は垂直に飛んだ。489階層まで行けるはずだ。俺は限界まで飛んだ。
「着いた!」
その瞬間に、飛行魔法が解除された。それと同時に、俺は火炎魔法を火炎魔法を発動させた。489階層に見えない壁があり、全てが弾き返された。全ての炎は俺に当たった。
「熱っ」
HPが急に減少した。これほどひどい魔法だったんだ。俺はHPが下がっているまま落下した。柚木が拾ってくれるはずだ。
「おっと」
柚木が俺をキャッチした。
「ナイスキャッチ」
「HP減ってます…」
「空中でやったから大丈夫」
俺は柚木を抱き抱えた。俺とは反対方向に抱いた。
「へ?」
「行くよ」
俺は柚木と一緒に489階層まで上がって行った。ギリギリ488階層で止める。
488階層で俺は上がるのをやめた。
「どうだ、柚木」
「こんな景色を見てるんですか、柊さん」
こんな景色というか、いつもはこれより10m以上低いところ飛行してる。ざっとここの高さは2256m。俺がいつも飛んでいる平均高度は100mから200m。これより2000m以上低い。
「結構低いところだよ。」
「飛べるって、楽しいですか?」
楽しいって、考えたことないな。多分楽しいのかな。
「多分。じゃあ、降りるよ」
「帰りはゆっくりお願いします…」
だろうな。俺はゆっくり地面まで降りた。
地面に到達すると、俺は柚木と分かれた。柚木は先に帰り、俺はある用事があったから一回店に寄って、家に帰った。家ではかりなが俺の帰りを待っていた。
「おかえり、お兄ちゃん」
お兄ちゃんって、かりながそう呼ぶの久しぶりだな。
「どうした?」
「久しぶりに呼んでみたかったの。」
へぇ、だったら俺も久しぶりにしたいな。
「胡桃呼んできて。」
「分かった!」
かりなは胡桃を呼びに行った。2人に伝えることがあったんだ。かりなは胡桃を横に連れてきた。
「どうしたの?」
「あぁ、いつまでも借りてるのも悪いと思ってね」
俺が寄ってきた店はログハウスの店だった。場所はサーリートの真ん中より。サーリートはサンドスペニアの北西に位置する。サンドスペニアは砂漠だが、サーリートは湖などもある自然豊かな場所だ。
「来てくれ」
まだ誰にも教えていない。知っているのは俺と琴葉だけだった。琴葉とは昨日話した。
【昨日の深夜】
俺は琴葉に話しかけた。ログハウスに引っ越すことを話すためだった。
「明日!?」
「あぁ。長くいるのも悪いからね」
「そっか。気をつけてね」
琴葉はそう言って戻っていった。内心では寂しく思っていたはずだ。
【現在】
俺はログハウスに向かい始めた。ログハウスは湖から少しはなれた場所にあった。立地もいい感じだ。
「ベットは1つで大きいんだね」
「だな。かりなは真ん中に挟まれるか」
「安心だね」
安心設計ではないけど、たしかにかりなは安心かもしれない。俺はログハウスの中に入った。ベットはうっすら見えていただけだ。
「木のいい匂い」
胡桃が鼻をくんくんさせた。
「森の中に続く木製の道もあるんだな」
「今度行こっか」
俺はベットに倒れ込んだ。胡桃もとなりに来て、みんなで寝転がった。
今日も色々あったな。早く来ればいいのにさ、
有希
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