俺は血を吸った木葉を掴み、491階層に入った。489階層や490階層とは違く、薄暗いどころか真っ暗で何も見えなかった。ライト魔法でミナトが照らしてくれたが、付近しか照らせない。
「これで敵とか出てきたら怖いね」
「そうだな」
俺は敵の関知レーダーを見た。491階層の高さには敵がたくさんいた。
「うわぁ…俺が先頭で行くよ」
俺は先頭に変わり、ミナトは俺の後ろから照らす。
「ぐがぁぁっ!」
敵が俺に飛び込んでくる。俺は「Firemagic」と唱え、敵を焼き尽くした。
「柊くん、右!」
俺が右を向いた瞬間、柚木の方から矢が飛んできた。柚木が撃ってくれたんだ。
「私も参戦するよ」
柚木はもう俺には慣れたそうだった。俺はうなずいて前に進む。右側は柚木、前は俺、左は琴葉が担当した。
バンッ
ヒュッ
結構な勢いで銃声や矢の音が聞こえてくる。前には恐れをなしたか全く来ない。
「地雷!」
俺はそう避けんで咄嗟に地雷魔法を唱えた。急に前に出てきたためビックリした。
「柊くん大丈夫?」
「多分」
すると、琴葉が俺に抱きついた。地雷魔法は発動者に電気が流れるのだ。
「ビリビリしてない?」
「あ、あぁ…」
俺は少し恥ずかしくなった。ミナト以外のみんなが俺をジーッと見ていたんだから。
「いくよ」
ちょっと機嫌を損ねたようにかりなが言った。
「大丈夫っぽいね。じゃあ行こ」
琴葉は俺からはなれて前に走った。そのところについていこうとすると、木葉とゆかり、柚木、かりながそこにいた。隠れてるみたいだった。
「柊くん、私たちにもハグさせて」
「私…色っぽくないですが…」
ゆかりが遠慮気味に言った。俺は4人をまとめてハグした。
「好きだよ、みんな。」
柚木が俺の頬をつついた。
「どうした」
「ぺとーっ」
柚木が俺の頬と柚木の頬を当ててくる。俺は焦って柚木を離した。
「なんで離すの?慣れたいの、男の人に」
「私も…慣れたいです…」
ゆかりと柚木が男性を嫌っていたのは分かるが、なんで俺なんだ…
「ぺ、ぺとっ」
ゆかりが俺にゆっくりと頬を当てた。柚木も同じように頬をつける。
「ふふっ、満員電車みたーい」
「じゃあしちゃお!みんなぎゅうぎゅうにくっつけー!」
琴葉の指示に、俺の四方八方を塞ぐようにくっついた。
「むにゅーっ」
柚木とゆかりは頬をつけたまま、それ以外は俺の身体に自分の身体をピッタリくっつけている。
その時、地面が急に揺れて壁が俺たちに近づいてきた。俺たちのすぐ後ろは壁だ。
「きゃーっ!」
逃げようにも逃げられずにいると、潰されることはなかったが、満員電車よりピッタリくっついているようになった。
「うっ、うごけないぃ…」
「キツいな…抜け出さないと…」
俺は爆発魔法を使い、全てのダメージを俺に受けるようにした。
ドンッ
爆発して、壁が全て消え去った。俺は全員を連れて出ると、ミナトが待っていた。
「柊、出てくるときもう少し安全に出てこいよ…」
「面倒だからさ。」
俺は492階層への階段の目の前でかりなに回復をたのみ、その場で動かずにいた。俺が動かなかった理由は、回復中なのもあるし、492階層の階段の前だったことから、492階層の風が身体に当たる。それがやけに冷たく、みんなに上着を羽織るように指示したからだった。
「寒くない?」
「なんか階段の真ん中あたりから急に見えなくなるし」
女の3人くらいが言っていたが、ミナトに俺は耳打ちした。
「覚えてるよな」
「あぁ。環境が変わるやつだろ」
この階段を上ると環境が急に変わるはずだ。今回は氷河地帯かな。
「俺とミナトが先に行こう」
「気をつけて」
俺とミナトは階段を上った。
急に寒い空気が俺たちを覆い、身体全体が凍えた。気温は18℃から-5℃まで下がった。
【月島暁依視点】
俺は上野駅で降りると、絢梨に言われた通り上野公園の方に歩き、事務所に入った。事務所では柊のことを知っていると言う絢香と麗香がいた。
「髪の色を変えた柊くんみたいな感じかなぁ」
髪の色が灰色から黒に変わっただけか。柊も黒に染めてた時期があったんだけど。
「よろしく。絢梨から聞いてるから、もうレッスン始めていい。ちょっと見せてくれ」
「うん。いいわよ」
麗香がレッスン部屋に案内してくれた。レッスン部屋にはもう全員揃っていて、先生もいた。
「レッスン始めるよ。暁依さんは脇で見ててね」
「あぁ。わかった」
俺は部屋のすみに座ってレッスンを見ていた。
レッスンが終わると、桜がこっちに来て言った。
「どのくらいマネージャーするの?」
「あぁ、大体柊が戻ってくるまで」
「ねぇねぇ暁依くん、昔の話とかないの!」
つぼみだ。明るい系のメンバーから「確かにないの?」と聞かれ、俺は仕方なく自分の過去を話すことにした。
「じゃあみんな集めて。大広間で話す」
俺は先に大広間に向かった。俺の過去か。柊とは3つ下なことぐらいかな。
全員揃って、俺は話し始めた。
「柊とは3つ違いの弟なんだけど、これでも10人の兄妹だと1番上でね。一応柊を入れれば2番目なんだけど、俺のひとつしたの冬菜は今年大学卒業なんだ。」
「大学は柊くんと同じ?」
ニコルが聞いてきた。俺は少し空けて言った。
「あぁ。しかも俺と柊が結構似てるんだ。理数系で音楽出来るから。ただ、冬菜を仕切るのは俺になってて、柊は仕切らないんだ」
続きはスペシャル編で!
【月島柊視点】
-5℃の492階層は普通の世界のように見えたが、全てが凍っていて、地面や水面は氷に覆われていた。
「呼んでくるか」
「柊行ってきて」
俺はミナトに頼まれて俺は女たちを呼びに行った。俺がさっきまでいたところと琴葉たちがいたところは気温の差があって、結構つらい。
「早く来て。寒いから気をつけて」
俺はすぐに戻った。寒いのに慣れてしまったからか寒く感じない。俺は琴葉たちが来るまで待っていた。
その時、横から敵がやってくる。倒そうと思うが、寒くて魔法が使えずに、ミナトも剣が動いていなかった。
「ミナト!」
俺とミナトは遠くのスケルトンから弓で撃たれた。HPがどんどん減っていき、俺はHP減少で動けなくなった。
「柊くん!」
琴葉が助けに来てくれた。すぐにみんな来て、スケルトンを銃で倒した。
「大丈夫!?」
琴葉が俺のところに来る。
「あぁ、大丈夫…493階層の階段は」
「あそこ。早く寒いところ抜けよ」
琴葉は俺を背中にのせて493階層への階段を上った。一段上る度に上下に揺れる。少し眠くなってきて、俺はゆっくりと目を閉じた。
【織音琴葉視点】
私は493階層にたどり着くと、柊くんを下ろそうとした。柊くんは私の久比に手をまわして離れようとしない。
「柊くん、着いたよ」
「…………」
降りようとしない。何してるんだろう。私は柊くんのことを見た。目を瞑って私の肩に顔を乗せていた。
「ああ、柊くん…」
「こんなところで寝たかよ」
ミナトもちょっと呆れたっぽい。そう言えば柊くん寝顔見たことなかったなぁ。ちょっとかわいいな。
「494階層に行っちゃう?」
「そうするか」
私は先頭に立って494階層に向かった。落とさないように気を付けないと。
「琴葉ちゃん、494階層なんだよね、次」
「そうだよ。なんかあった」
「いや、まだ半分も進んでないから」
それもそっか。じゃあちょっと急ごうかな。
「じゃあ急ご。」
私はちょっとペースを上げた。ゴールは500階層。あと6階層だ。
結局強い敵もいなくて、ペースを上げると結構あっという間に498階層。次は499階層だ。私は499階層への階段の前で柊くんを起こした。
「柊くん、もう499階層よ」
「あ……なんだ、琴葉か…」
柊くんはゆっくりと起き上がった。かりなちゃんと木葉ちゃんが周りを警戒している。
「あ、寝てたからHP減った…」
「かりなちゃん、警備変わるから回復お願い」
「オッケー!」
かりなちゃんは柊くんの回復をした。私は木葉ちゃんと一緒に警備していた。ミナトは499階層の偵察だ。
「ミナト遅いね」
「呼んだか」
私の後ろにはミナトがいた。もう偵察から帰ってきてたんだ。
「帰ってきてたのね」
「あぁ。遅いと時間かかるからな。もうルートの確保はできてるから行けるぞ」
「分かった。じゃあ行こう」
私は柊くんにその事を言いに行った。ここまで誰も被害になってないし、死んでいない。
「柊くん、499階層行ける?」
「悪い…少し休ませてくれ」
「HPの回復が間に合わなくて。なんかHP減少のデバフがついてるらしくて」
じゃあここでまってよう。私がこれを言おうとした瞬間、柊くんは言った。
「先に行ってていい。あとから追いかける」
「え…いいの?」
「行っててくれ」
私は柊くんをおいて先に進んだ。499階層にミナト、木葉ちゃんがいるから。
「柊くんは後から来るって。先に500階層行っちゃおう」
498階層から「500階層のボス倒しちゃっていいぞ」と柊くんの声が聞こえた。
「だって。行こう」
「うん」
私たちはミナトが引いてくれたルートの上を歩いて500階層の階段の前に向かった。
500階層の手前で、私たちは改めて準備した。回復が使える人はこの3人だといない。少ないダメージで済ませないとすぐにゲームオーバー。現実世界に帰れなくなってしまう人が出てくる。
「なるべく攻撃受けないでね」
「大丈夫。自信はあるから」
そっか。自信があるんだったら大丈夫だ。
「じゃあ行くよ!」
『おーっ!』
私たちは500階層に入った。
【丸山彩視点】
私は今日、満員電車の中で告白して、キスしてしまった。この事を思い出す度に私はボッと熱くなる。学校に着いて、私は今年1年生の担任として授業することになった。私のクラスは1年5組だ。
「みんなおはよう!今日から担任を勤める、丸山彩です!よろしくね」
私は生徒に挨拶した。1クラス約50人の学年で、今年は1番多く、7クラスになった。7クラスの教室に、49人から51人の生徒が入っている。
1年1組が50人
1年2組が50人
1年3組が50人
1年4組が50人
1年5組が51人
1年6組が51人
1年7組が49人だ。合計で…
「今回の人数は1から4組が50人、5、6組が51人、7組が49人。合計は何人かな」
すると、たった一人の男の子が手を挙げた。まだ名簿も配ってないのに。
「50×4+51×2+49で、351人です」
すごい、合ってる。私は平常心で続けた。
「正解。教室は去年も50人クラスだったので。頑張りましょう」
『はい』
去年も50人クラスだったが、クラスが4だったため教室が3クラスだけ3階ではなく4階になっている。
今年は1年生が7クラス、2年生が4クラス、3年生が5クラスだ。3年生は1クラス35人と少ないが、去年まで3クラスだった。1クラスは2クラス58人の、1クラス59人で175人。今年は受験があるため5クラスだ。
「私は社会を担当するからね」
「最初って地理ですか」
地理だよね。教科書はみどりの教科書からだし。
「地理からだよ。じゃあ、1時間目の数字も頑張って。おわります」
中学校の頃の先生がやってた風にした。
私は1時間目に授業はなく、2時間目に6組である。
2時間目に6組
3時間目に5組
4時間目は3年2組
5時間目は5組で道徳
6時間目は3組。
今日の5組の時間割は、数字、英語、社会、体育、道徳、国語。7組は臨時時間割で明日1時間目と4時間目にある。
「彩先生、月島さんはまだですか」
「はい。今年から先生なんですがね」
柊くんも今年から音楽と数字の先生として来る予定だったのだ。
「江山先生も大変ですしね」
1年生の数字の先生だ。授業数があるから大変だろう。
第何話で二章終わりにした方がいい?
-
70話
-
80話
-
90話
-
100話
-
101話以上