高校生からの物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
月島胡桃
以上2名


第49話 就任

 俺は駅前のベンチで寝てしまい、その後はずっと寝てしまっていた。俺が目を覚ますと、そこは見たことのない部屋だった。横には俺を抱き締めている冬菜がいて、冬菜が家まで運んできてくれたんだろうと思った。時間はまだ21:00。俺は胡桃を呼んで、歯を磨かせた。動けないからしょうがない。

 

「全く、こき使っちゃって」

「しょうがないだろ?動けないんだから」

「はいはい。じゃあ私の言うことも受け止めてよ?」

 

歯磨きが終わると、ゆっくり冬菜の手を胡桃が退け、うがいしに行った。胡桃はそれが終わると、「おやすみ」と言ってキスした。

 

「おやすみのチュー」

「じゃあ俺もだな」

 

お返しのキス。そのあとハグしてしばらくいた。

 

「なかなか寝に行かないねぇ」

「胡桃とハグしたら離れられなくなった」

「柊くんったら♪最近話さないなーって思ったら、急に甘えるんだから」

「いいだろ、別に」

 

急に恥ずかしくなって俺は言った。

 

「いいよぉ」

 

まだしばらくハグしていた。

そして、気づくと15分以上ハグしていた。

 

「じゃあ寝に行こっか。私と寝る?」

「そうしようかな」

「じゃあ行こっか」

 

俺は胡桃と一緒にベットに入った。ベットでは一緒にハグしあったり、たまにキスしたりした。

 

「柊くん、私のこと好き?」

「嫌いって言ったら?」

「泣いちゃうよ?」

 

胡桃は目をうるうるさせた。泣いてもらっちゃうと困るし、嘘ついて泣かせたくないし。

 

「大好き」

「そっか。じゃあ伝えれる」

 

胡桃は俺に顔を寄せて言った。

 

「私、最近帰るの遅かったじゃん?」

「そうだね。どうかしたのか」

「お仕事辞めたの。その変わり、柊くんの学校の先生に、1週間前からなってるの」

 

学校の先生?俺の学校の?なんでそんな。しかも会ってないし。

 

「ただ休暇してただけなんだけど、江山先生、副担任大変って言うから、柊くんのクラスの副担任になったの」

「へぇ、担当教科は」

「1年数学。柊くんのお手伝い」

 

胡桃は俺の頬をペロペロ舐めてくる。

 

「明日から一緒に通勤か?」

「そゆこと!大好きな柊くんのとこにいれるよ!」

 

俺はとても嬉しかった。俺の人生に胡桃は不可欠だから。胡桃のような人がいてくれれば俺はいい。

 

「にゃーお」

「胡桃?猫のまねしなくてもいいぞ」

「?してないよ?」

 

いやいや、さっき猫の鳴き声したし。

 

「にゃーっ」

 

小さな舌が俺の頬と首を舐める。胡桃の舌の大きさじゃない。俺が舌を見ると、そこには

 

「ねっ、猫!?」

 

本物の猫だった。黒猫で、ピンクの舌と、ほんのり白とピンクの耳。

 

「んぐにゅぅ…」

「どうしたんだ?」

 

俺が撫でていると、急に煙が出て、煙が止むとそこには全裸の美女がいた。全裸だが、恥じらいは何もないし、なんか猫耳がある。

 

「ええっ!」

「久しぶりですー」

 

いや誰だよ。俺は突っ込みそうになった。

 

「えっと、どちら様で」

「新幹線の中の美女ですよ」

 

新幹線?あ、もしかしてあの時の

 

「手が柔らかかった人?」

「そうそう!久しぶりだったね。私、猫と人間のハイブリット?みたいなんだ」

 

肉球みたいな柔らかさって、本当の肉球だったのか。

 

「あ、服着るね」

 

美女は持っていた黒のパーカーを着た。すぐにフードを被って、俺をペロペロ舐めた。

 

「なんか眠い…」

「その前に、離れるのと、名前は」

「美沙。猫塚美沙」

 

胡桃は俺の片方に潜ってくる。美沙は床で寝ることになったらしい。

 

「あ、そうそう、俺、月島柊な。なんか魔法使えるか?」

「大得意!仮想世界ではケットシー魔術師って呼ばれてたよ!」

「じゃあさ、土曜日に宇都宮駅前来てくれ。それまではホテルに泊まってなさい」

 

美沙は窓から猫になって出ていった。胡桃はやっと出ていったかのように俺に抱きついた。

 

「胡桃、あの──」

 

胡桃はもう寝息を俺にかけて寝ていた。もう疲れてたか。

 

「おやすみ。頑張ろうな、明日から」

 

俺は胡桃に抱かれたまま眠った。

 

 俺は翌日、混んでいない少し早めの電車で鴻巣に向かった。いつもは6:54平塚行きだが、少し早い6:37発大船行きに乗った。座れこそしなかったが、熊谷に着いてもドアに壁ドンするくらいで済んだ。

 

「空いてるね」

「時間が早いし。そういっても上野には8:05だからラッシュの電車だぞ」

 

俺は胡桃の両方に手をつきながら言った。

熊谷から先で乗ってくる駅はなく、混雑は変わらないまま鴻巣に着いた。

 

「学校行くぞ」

 

俺は胡桃と手を繋いで学校へ。学校に着くと、俺は早速6組に入った。胡桃もやってきて、木曜日の時間割を見た。

 

「1時間目は1組数学だな」

「1番最初の生徒が来る時間って何分くらい?」

「大体早い人は7:45とかに着くから、あと10分」

「そっか。じゃあ…密着できるね…」

「何を言ってるんだ、黒板に挨拶書いてないじゃん」

 

胡桃と俺で書き始めた。そして、2人で分担して進めることにした。今週からは1年数学が5人いるから結構楽。

 

「1時間目は俺が行く」

「2時間目は休んでて。私が行くから」

「3時間目は6組だから俺が」

 

3時間目までと、6時間目が7組。せっかくだったら2人で行くか。

 

「2人で行こうか。6時間目」

「そうしよ!」

 

俺たちは話し合いが終わると、すぐに各自のところへ向かった。

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