月島柊
立川絢梨
以上2名
俺は仙台から深谷に向かう、深谷22時頃に着けるような電車を選んだ。飛行機も予約しようと思ったが、成田空港行きが2本しかいないし、最終が13:50だから電車にした。
「20:30発はやぶさ46号かな。深谷に22:42だから」
「じゃあ切符取ってくる?」
「そうだね。お願いできるかな。大宮までのはやぶさ46号で、2人分グリーン車ね。17000円あれば足りるだろ」
「じゃあ、行ってくる」
絢梨に17000円を渡して向かわせた。スマホも持ってるし、メモしておいたから大丈夫だろう。
絢梨は15分ほどで戻ってきた。はやぶさ46号9号車グリーン車、1番C席と1番D席を取ってきていた。
「CD取ったのか。前に取ってこいって言ったらBC取ってきたやついたから安心したよ」
「BC取るって、通路側だよね」
BCは両方通路側。ADが窓側だからだ。絢梨はグリーン車でBCを取るようなことはしない。したら笑ってたけど。
「じゃあ、20:30までは仙台にいれるね。20:00には仙台駅着いてるように、土産とか買っておこう」
「絢香にも牛タン食べさせたい」
牛タン好きになったよなぁ。だったら、ひもを引っ張ると暖かくなるタイプの駅弁買ってくか。
「あと胡桃にも牛タン弁当買ってくか。全員分買ってっちゃうか?俺、月に100万貰ってるから」
7つ買っても大体10000円くらいしかしないだろう。
「じゃあ全員分買お。美味しいし」
「7人分でいいのか」
「柊くん食べるんだったら7」
食べないんだったら6なんだろ。じゃあ俺も買っちゃおうかな。
「じゃあ7買いにいこうか。俺もいくよ」
俺は仙台駅の駅弁屋に向かった。どうせ後で来ることになるけど、今のうちに勝っておきたかったから。
「牛タン弁当7個ください」
「え、7ですか?……11000円です」
俺は12000を出して、1000円のお釣りをもらった。
「なんか行きたいところあるか?」
「……魔法禁止の勝負……」
クリスマスに何を言ってるんだ。確かにいいけど。
「また後でだな。他は」
「…世間話…」
話したいだけじゃないの?俺はまたホテルに戻った。
「あーやがいない時は何してるんだ?」
「いろんなことしてる。自慰もしてる」
それは聞きたくなかった。でも、自慰だけじゃないだろう。
「あとは剣のネタ。たまに仮想世界で練習する」
「偉いな、絢梨は」
俺なんてなにもしてないのに。胡桃がいないとなにもしないからなぁ。
「柊くんは1人で何かしないの」
「しない。胡桃とだったら何でもするけど、1人だとなにもしないな」
絢梨は細い目で俺を見てくる。おいおい、なんだよその視線は。
「意外。柊くんだったら魔法覚えてると思った」
「魔法は全部胡桃がいるときとか、高校で覚えてるからそこまで今になって覚えないんだ」
けど、あの本で結構覚えそうだな。便利系とか、攻撃系もあるだろうし。
「あの本で覚えそうだけどな」
「また互角で戦おう」
絢梨はニコッと笑って俺に言った。今は10:40。あと9時間くらい仙台にいる。
20:00になり、俺は仙台駅に戻った。20:30発はやぶさ46号東京行きに乗るため。はやぶさは固定の停車駅で、仙台と大宮に停車する。46号は上野に停車するが、一部電車で通過する電車がいる。
一方の俺と絢梨は、仙台の街にお別れを告げ、仙台駅の新幹線ホーム13番線に立っていた。はやぶさ46号が出発する30分前、13番線からはやまびこ66号東京行きが出発した。やまびこ66号は、福島、郡山、宇都宮、大宮に停車する、やまびこでは一般的な停車パターン。一方のはやぶさ46号は、さっきも言った通り大宮までノンストップ。大宮には、はやぶさ46号が21:38、やまびこ66号が21:34。仙台では30分差だが、大宮では4分差。26分縮めている。
俺と絢梨ははやぶさ46号が来ると9号車1番CDに座った。俺が通路側、絢梨が窓側だった。
20:30、はやぶさ46号が定刻通り出発。絢梨は窓の外を見ている。
「どうだった?仙台は」
「また来たいって思った」
それが普通だと思う。俺も来たときにはまた来たいと思った。
「今度はみんなつれて来ようか」
「みんなは厳しくない?席の数とか」
「じゃあ別々に来て合流かな」
もう次来るときのことを考えていた。早かったな、まだ。
「絢梨、またクリスマス、祝おうな」
「うん。絶対」
俺は絢梨を撫でながら言った。
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