月島柊
立川絢梨
4人
以上6名
俺は大宮に着くと高崎線に乗り換えた。通勤快速で、深谷に帰る。グリーン車で帰るため、俺と絢梨のsuicaにグリーン券情報を書き込んだ。2人合計で1560円。自由席だから座れるか分からないけど。
外は寒かったが、雪は降っていなかった。白い息が出て、寒さを証明していた。
「早く来ないかなぁ…」
「寒いの」
絢梨は俺の方を見ずに言った。
「まぁ、この服結構薄いし」
「じゃあ着て」
絢梨は着ていた上着を俺に被せた。絢梨の服の厚さが急に薄くなる。
「寒くないのか」
「すぐ電車来るし。大丈夫」
そう言った5分後、電車は入線してきた。俺が上着着させてもらったの久しぶりだな。
俺は4号車1階席の1番後ろの席に座った。絢梨は俺のとなり。絢梨は暖かくしたいからか手首をぐるぐる回している。
「絢梨、やっぱり悪いよ」
「柊くんまだ寒いでしょ。借りてていい」
絢梨は頑なに返されることを拒んだ。絢梨の上着、なんかいい匂いするし…
「…柊くん、なんか考えてる」
「は!?か、考えてないよ…」
いい匂いがしたなんて言えるはずがない。けど、確かなことだ。シャンプーの匂いかな、フードから匂ってくる。
「匂いじゃない?」
「……やめてくれ……」
「そうなんだ」
からかわれてるよな。というか、わざと匂いつけてるんじゃないか?
「もっと嗅いでいいんだよ?」
「だから変態じゃないって」
絢梨は俺の膝の上に、俺の方を向いて乗っかってきた。
「絢香と同じシャンプー使ってる」
「だからそれがなんだって…」
いい匂いが俺の周りを循環していた。どこかで嗅いだことがあると思ったらあーやもか。
「嗅ぎたいでしょ」
「うっ」
嗅ぎたくないとも言えないし、嗅ぎたいとも言えないこの状況…どうすればいいんだ…
「ほら」
絢梨は髪を手で靡かせた。さっきより匂いがする。濃くなったんだ。
「ちょっとくらいいいでしょ。甘えても」
「……」
俺は今までの我慢に耐えきれなかった。
「近づいていいかな」
「うん」
俺は絢梨に手をまわして抱きついてしまった。けど、後悔じゃない。よかった決断だったと思う。
「いい匂いする」
「当たり前でしょ」
絢梨と俺は大体吹上駅を通過するまで抱き合っていた。
しばらくして、電車は深谷駅に近づいた。俺と絢梨は降りる準備をしてそのままデッキに立っていた。
「もう終わりだね」
「牛タン持ってるしいいだろ」
俺と絢梨は一緒に降りた。ホームには誰も降りなかったが、ただ4人だけがホームにいた。高崎行きが出発すると、ホームには4人と俺と絢梨しかいなくなった。その4人とは…
第何話で二章終わりにした方がいい?
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