高校生からの物語 完結   作:月島柊

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第62話 夜

 俺はゆいを部屋に寝かせると、胡桃となぎ、かりなを連れて外に出た。俺は久しぶりにこの3人だけで飲もうと思ったんだ。俺はもう夜なのにも関わらず缶のお酒を持ってきた。

 

「柊くん!そこの高台にしよ!」

「あぁ、いいよ」

 

俺は胡桃の走っていくところに向かった。ってあれ、ここら辺って確か…

 

「胡桃!止まれ!」

「え!」

 

胡桃は落ちていく。ここら辺、俺が地形変更魔法とか地形破壊魔法をしたところだから凹んでたりした。俺はすぐにSpider's thread magicで胡桃を宙に浮かせた。

 

「きゃぁっ!」

「悪い!怖いよな!」

 

俺は大きな声で胡桃と話した。多分高さ10m前後。俺が手を前に突き出すのをやめる、もしくは魔力を解放すると胡桃は落ちていく。多分背中から落ちて即死だろう。

 

「柊くん!助けてぇっ!」

「今ゆっくり降ろすから!待ってて!」

 

俺は糸状のもので胡桃をかこんだまま下にゆっくり降ろした。

 

「柊くん!」

「あ、わりぃ」

 

俺は糸状の物を胡桃に囲ませたままだった。

 

「胡桃、降りてこい」

「降りてこいって言ったってぇ、これ、ネバネバしててとれないだもぉん」

 

胡桃はネバネバした糸から離れようとする。

 

「分かった。手は付いてないな。俺に抱きつけ」

 

胡桃は俺にハグした。俺はspider's thread magicを解いた。

 

「にゃう!?」

「お任せください、お姫様」

 

俺は少し冗談混じりで言った。お姫様のようだっていうのは本当だし。

 

「ふふ、じゃあお任せしちゃおっかな。王子様♪」

 

なんか会話おかしくないか?まぁいいか。俺は胡桃を抱き上げてなぎのところに歩いた。

 

「あ、またイチャラブしてる!」

「いやいや、夫婦でこれくらい良いだろ」

「嫌だったら凪沙ちゃんもすれば良いの。私も拒否しないから」

 

それもそれで困るんだけど。というか、まだ今日の目的果たしてないし。

 

「後でな。とりあえず飲もうぜ」

「1月8日に12日にどうしてこんな?」

「元日は忙しかったからその代わり」

 

俺は少し離れた高台で便利系魔法、Constructionを使ってテーブルと椅子を置いた。Constructionは建設という意味で、今回はテーブルと椅子を建設した。

 

「じゃあ雑談でもするの?」

「それしかないよな。」

 

俺はかりな以外に缶の酒をあげた。かりなにはただのジュース缶。飲めないし。

 

「柊くん、今日の偵察、どうだった?」

「ああ、収穫はあったな。トラップも分かったしな」

「あれトラップでいいの?柊くんが引っ掛かったらダメだからね?」

 

引っ掛かるほどどんくさくないし大丈夫だろ。

 

「大丈夫。カメラもあるしさ」

「私も一緒に行きたい!」

「危険だからだめ」

 

胡桃は「えーっ」と不満げに言った後、缶の酒を一気に飲み干した。というか、度数高いからそんなに一気に飲んだら…

 

「あ、私も!」

 

なぎも一気に飲み干した。いや、もう酔うどころじゃないだろ…

 

「あれぇ…なんか、暑い…脱ぐ…」

「私もぉ、あつぅい…」

 

2人は上に着ていた服を脱いだ。胡桃は白い服、なぎは水色の服だった。

 

「胡桃!?ちょっ、汗で透けてる!」

「えぇ?あぁ、ほんとだぁ」

「胡桃ちゃんのおっぱいおっきー」

 

なぎが胡桃の胸を揉んでいた。この場に居づらいのが俺なんだけど?

 

「お兄ちゃん、来て」

 

そう言ったのはかりなだった。

 

「なんだ、というか呼び方変えなくても」

「柊くんって言ったら反応しちゃうから、あの2人」

 

そういうことか。

 

「それで、何の用だ」

「お兄ちゃん、一緒に散歩しない?」

「え?いいけど、あの2人は」

「放っておいて良いんじゃない?酔ってるし」

 

それもそうか。俺はかりなから手を繋ぐように招かれ、手を繋いだ。

 

 少し歩いたところで、かりなは急に足を止めた。

 

「どうした、急に止まって」

「…私さ、怪しかったんだ」

 

怪しかったって何が怪しかったんだ。

 

「何が怪しかったんだ?」

「気付いてるでしょ…私たち、血繋がってるんだったら血液型も繋がってるはずだよね」

 

確かにそうだ。俺の血液型は母さんがA型、父さんがB型だったが、母さんの血液型が強く、俺はA型。

 

「そうだよ。だからかりなだってAが入ってるはずだろ?」

「……ホントに、気付いてない?」

 

気付いてないって…あ、そういえば、彩夏の血液型A型だったよな?それでかりなの血液型は…あれ、Aにならない。

 

かりなと彩夏は一卵性なはずだから同じ血液型になることが多い。というかなるはずだ。だから彩夏がAだとかりなもAなはずだ。なのに、かりなの血液型はO。AどころかBも入ってない。俺は母親の血液型であるA。彩夏もA。暁依がAB、冬菜がB。それなのに、唯一AもBも入っていないのはかりなだけ。

一応、従妹の紅葉もAだけど、俺の祖母が双子を産み、両方A。だけど、祖母が産んだもう1人の人がO型の人と結婚。子供を産んだ結果、父親の血液型が入ったが、O型が弱くなり、A型になった。だから血が繋がっていると言える。要するに、

 

       祖母A┳祖父A

      柊母A━┻━紅母A

   柊父B┳┛     ┗┳紅父O

      柊A     紅葉A

     暁依AB

     冬菜B

      :

      :

    かりなO?

 

という形。かりながO型ってことは…

 

「かりな、もしかして」

「分かったでしょ。私、血液型不思議なの。だから、この家の子じゃないんだって。だから、もう、私」

 

かりなは俺の肩に手をつけて言った。

 

「バイバイ、柊くん。またいつか会えたら会おうね」

 

かりなは俺の肩につけていた手に力を入れ、俺を倒した。俺が立ち上がっている内に、真っ暗な暗闇にかりなの姿は飲み込まれていた。

 

「かりな、かりな。どこだよ、かりな!」

 

俺はくらい森に向けて叫んだ。

 

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