高校生からの物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島暁依
丸山彩
月島柊
月島胡桃
以上4名


第67話 授業

 俺は5組の子どもたちと一緒に昇降口前に向かった。メントスコーラをするらしく、柊は2Lのコーラと、メントスを糸に通した物を両手に持っていた。

 

 

 

「先生、靴置きましょうか?」

 

「ああ、鈴鹿。悪いね」

 

 

 

鈴鹿さんっていうのか。女子生徒が柊の靴を置いた。柊は靴を履いて外に出た。俺も後に続いて外に出た。

 

 

 

「えぇっと、見えるか分からないんだけど、このキャップに直径が糸と同じ大きさの穴が空いてるんだ」

 

 

 

みんながキャップを見る。多分直径0.5mmくらいじゃないかな。そこに音が通してある。

 

 

 

「これに蓋するとメントスがコーラに付くから吹き出す。さて、吹き出させようか」

 

 

 

柊はメントスの通ったキャップで蓋を閉めた。少しすると、みるみるうちに泡が上がってきて、吹き上がった。

 

 

 

『おぉっ』

 

「これが火山と同じ原理。教室に戻って解説しよう」

 

 

 

柊とみんなは教室に戻った。俺も後ろに続いて教室に戻る。

 

教室に戻るとみんなが静かに座っていた。そこに柊が入ってきて、さっきの解説を始める。

 

 

 

「コーラの炭酸は二酸化炭素であることは知ってるね」

 

「シュワシュワのやつですよね」

 

「そう。その炭酸の二酸化炭素がメントスに触れると、二酸化炭素が反応して吹き出すんだ。これも同じで、火山のマグマが耐えきれなくなると火口から吹き出る。だからメントスコーラをやったんだね」

 

 

 

メントスコーラか。やったことないからどこかでやってみたいな。

 

 

 

「あ、メントスコーラは今回細い穴でやったから高く狭かったけど、空けてからメントス入れると一気に吹き出すから気をつけてね」

 

「他のクラスではやるんですか?」

 

「俺の担当が来たらね。大体上西teacherだからここだけかも」

 

 

 

あれ、じゃあたまたまだったのかな。

 

 

 

 50分の授業が終わってから俺は柊に聞いた。

 

 

 

「数字じゃなかったのか?」

 

「たまに理科も入るよ。あとは2年音楽」

 

 

 

音楽も入るのか。結構忙しい先生だな。

 

 

 

「無理するなよ」

 

「何人かに手分けしてるから大丈夫。休みの時間も出来たくらいだし」

 

 

 

だったら大丈夫か。えっと、次は給食か。だったら彩にネタバレするのもいいかもしれないな。

 

 

 

「じゃあ俺このまま5組にいるかな」

 

「彩にネタバレか。驚かせろよ」

 

「分かってる」

 

 

 

柊は1つ隣の6組に戻っていった。俺は1番後ろの席の横に膝立ちしていた。

 

「少しだけよろしく」

「はい」

 

男子は優しく受け答えた。落ち着いてる男子だな。将来モテるかも。

 

「落ち着いてるな。将来モテるぞ」

「そんなことないですよ。話すの苦手なので」

「そうか。俺も小・中学校の頃はそうだったぞ」

 

挽回も出来ることを俺は伝えた。顔と性格が良ければどうにかなる。

 

「さーて、給食食べますよー」

「先生!今日の給食51人分あります!」

 

おぉ、この中学校は俺の分まで用意してくれるのか。

 

「月島って書いてあります」

「じゃあ6組と間違えたのかな」

「けど5組って書いてあります」

 

確かにマーカーで「5」と書かれている。

 

「彩」

「うん?なに?」

「俺どこで食えばいい?」

「自分の席で食べるの」

 

そんなに常識が分からない人じゃないし、ダウン症じゃないんですが。

 

「じゃあこの床で食うか」

「席で食べるって──」

 

彩は固まった。後ろがつまり始めている。

 

「暁依!?」

「だからどこで食うんだって。床で食うぞ?」

「じゃあ教卓の横の机使って!」

 

彩は机を指差すと、そそくさと給食を取って教卓に置いた。

 

「暁依さん、給食よそっておきました」

 

さっきの男子だ。

 

「おっ、サンキュ」

 

俺は彩の横の机に給食を置いた。

 

「それで、なんで暁依がいるの」

「前に言ってたろ。いつか行くって」

 

今日だとは言ってなかったけど。彩は不機嫌そうに頬を膨らませ、口を尖らせた。

 

「ダメだったか?」

「別にいいもん…」

 

彩は給食を食べ始める。俺も横で食べ始めた。

 

 5時間目は6組に行った。数学の授業だが、黒板に

「5時間目の数学は胡桃が来るよ By柊」

と書かれていた。音楽の授業でも行ってるんかな。音楽もやってるって言ってたし。

 

「やっほー!」

「胡桃先生は音楽行かないんですか?」

「残念ながら免許持ってないの。暁依くんだったら──」

 

俺に降るのかよ、胡桃。

 

「持ってない」

「ありゃ。まぁ今日は私が担当するからね」

 

そう言って胡桃は授業を始めた。

 

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