2月13日夜8時、結構帰りが遅くなった俺は事務所を20時5分に出た。ナナニジのメンバーはとっくに帰っていて、最後の方に出た。
上野には20時10分頃着いたのだが、いつもはナナニジのメンバーと帰るから17時前後に着くから大宮で胡桃と合流できる。しかし今日は3時間程遅く出ている。いつもは17時31分高崎行きだが、今日は20時33分通勤快速高崎行き。通勤快速に乗れたし、15番線からの始発。普通車でも座れた。そのくらい空いていたが、これから混むだろうと思い、グリーン車に乗ることにした。
20時33分、定刻通り出発した。尾久、赤羽、浦和、大宮、鴻巣、熊谷と停車し、籠原には21時34分。切り離しは無く、深谷、岡部、本庄と停車。神保原には21時54分。いつもは彩が迎えに来てくれてるが、今日は誰も来ていなかった。
(しょうがない、歩いて帰るか・・・)
車で7分だが、歩いたら20分かかる。
こんな道を歩いてやっと家に着いた。
「お帰りなさい、柊くん」
「帰り遅かったね」
2人が出迎えてくれた。これが至福。
「あぁ。明日は仕事じゃないんだが、呼ばれたから行くよ」
「何で呼ばれたの?」
「なんか渡したい物があるとか」
10連チャンで仕事なんだから休ませてほしいところだが、結局行くことにした。
翌日上野に昼頃着いた俺は、待ち合わせのナナニジのメンバーが入ってるシェアハウスに向かう。
「確かここだったよな」
俺は呼び鈴を押すと、ドアがガチャリと開く。
「入って。」
出てきたのはニコル。クールに落ち着いた感じだが、俺は気づいていた。中身では恥ずかしがっていることに。
「ニコル、中に入ろうか」
落ち着かせてから中に入る。そこにはメンバー全員がいた。全員手を後ろにして、何か隠し持っているような感じだった。
「マネージャー!きょ、今日、何の日?」
「今日か?2月14日・・・」
別にただの平日だと思っていたが、違うのか?
「ただの平日じゃ?」
メンバー全員が頬を膨らませて怒るようにする。
「もうっ、バレンタイン!」
バレンタインって、俺にチョコか?
「俺にか?」
「うん!いつも頑張ってるから」
そう言われると嬉しいな。こっちも仕事をやるかいがある。
『ハッピーバレンタイン!マネージャー!』
全員が声を合わせて言った。合計11個、結構な数だ。
「そうだ、4人くらい俺の家来ないか?」
歩いていくには駅から20分かかる。だから車で4人にした。さすがにアイドルに20分も歩かせられない。
「全員はダメなの?」
ジュンが聞いてきた。
「20分以上歩くんだったらいいんだが」
「歩けるわ。ね、みんな」
「レッスンかと思えばどうってことないよ」
20分歩く覚悟があるらしいな。
「歩くの嫌ってメンバーはいるか」
1人だけ然り気無く手を挙げる。みうだ。
「分かった。同居してる奴に頼んでもらおう。それ以外にはいるか」
誰も手をあげない。
「分かった。じゃあ上野まで移動しようか」
昼間の電車にのるのは久しぶりだ。
神保原に着いた俺は胡桃の車にみうを乗せ、残り10人を連れていく。
「本当に行くのか。結構遠いけど」
「なんかあったら!」
あーやが背中に乗ってきた。
「こうするから大丈夫」
軽いから別に余裕だけど・・・
「これじゃあ1人だけだろ」
そのままあーやは乗っていた。周りは遊びながら歩いたり、話ながら歩いたり。様々だった。
家に着くなりリビングで全員横になった。
『はぁー』
あーやと俺が同時に息を吐いた。
「ホント、仲良いわね。」
「何?昔からの友達なんだから」
全然仲良いから恋人じゃないかって疑われるんだよな。正直、確かに少し恋人っぽいが。
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