高校生からの物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
上杉龍夜
戸田蒼真
以上3名


第6話 釣り

 俺と龍夜、蒼真で釣りに行っていた。なぎは蒼に預けて、マネージャーは暁依、先生は胡桃に任せた。男子3人だけの釣りで、なんか暑苦しくも感じたが、慣れると爽快だった。

 

「なんで野郎三人で釣りなんてしてるんだ?」

 

龍夜がド正論を言った。それ言っちゃあおしまいだ。

 

「たまにはいいんじゃないか。男だけで釣りも。それに、龍夜は無職だから暇だろう?」

 

蒼真がうまく話題を変えてくれた。しかし、龍夜はこれに対抗した。

 

「無職呼ばわりするな!これでもバイトはしてるんだぞ!」

 

そこで対抗するかよ。子どもじゃないんだからそのくらい冗談で流せよ。俺は仲裁に入った。

 

「はいはい、喧嘩はよせ。三人で釣りしてるんだから仲良くしようぜ」

 

俺は2人の間に入って言った。

 

「そうだな。お、俺引っ掛かったぞ」

 

蒼真が釣りざおを高くあげる。すると、川の中から何かが出てきた。しかし、シークレットは小さい。

 

「小さくね?」

 

俺は蒼真に言った。

 

「つーか、生き物でもないぞ、これ」

 

そう、蒼真がつり上げたものは捨てられていたフルーツの缶詰。

 

「魚釣れよ」

「いいだろ!別に!」

 

蒼真は恥ずかしくなったのかすぐに川に釣りざおの先を下ろした。

 

「なんか話さね?」

 

龍夜が提案した。蒼真は提案で言った。

 

「結婚話とか」

 

俺はともかく、2人は結婚すらしてない。どうやって話すんだよ。

 

「いいじゃないか。でも、まさか柊が結婚するとは」

 

龍夜が釣りざおを触りながら言った。なんか言い方が気に障るが。

 

「まさか柊に先越されるとはね~」

「お前らもいつか結婚するんだろ?というか、龍夜とつぼみは付き合ってないのかよ」

 

つぼみと龍夜は仲いいし、血も繋がってないから結婚できるとは思うが。

 

「あいつはただの幼馴染だ。それに、あいつはアイドルだろ」

 

そんなもんなのか?俺だってアイドルと同居してる身だから、そうでもないんだけど。

すると、蒼真が口を開いた。

 

「アイドルの前に、つぼみは女の子だ。つぼみも20代なんだから結婚してもおかしくない」

 

しかし、龍夜は意見を曲げようとしない。

 

「つぼみとは本当にただの幼馴染。そういうお前はジュンとどんな関係なんだよ」

 

蒼真は自慢げに言った。どうせ、かわいい妹だ。とか言うんだろ。

 

「ジュンは俺のかわいい妹だからな!恋愛感情はないかな!」

 

やっぱりそういうと思った。蒼真だったらそうだろ。

 

「蒼真は相変わらずだな…」

 

俺はあきれたように言った。

 

「ジュンももう20代なんだからさ、いい加減子ども扱いはやめたらどうだ」

「俺にとってジュンはいくつになってもかわいい妹さ!」

 

やべ、俺もこうならないといいけどな。かりなに対して、というか、8人の妹にこんな感じで接したくないよな。

 

「お前、さすがにキモいぞ……」

 

龍夜が少し引いて、俺の方に釣りざおを持ちながら近づいた。

 

「キモい言うな!?」

 

蒼真が口を大きく開けて言った。

 

「俺の気を付けよ…」

「そうだな。柊も妹いるし。蒼真みたくなるなよ」

 

龍夜は小声で俺に言った。あんな感じにはなりたくないな。

 

「おっ、引っ掛かった」

 

俺は釣りざおを引き上げる。

 

「どうせ柊も空き缶だろ」

 

俺は釣りざおを引き上げた。先にはちゃんと魚が付いていて、結構大きかった。

 

「川魚にしてはでかいな」

「だな。蒼真みたくなってなくてよかった」

 

さっきの話を聞くと、2つの意味に聞こえてくる。

 

「よし、じゃあ1人2匹釣ったら自分の家に持ち帰って調理してもらおうぜ」

「してもらうっていうか、俺たちは自炊なんだよ」

 

それもそうか。俺しかいないもんな、妻がいるの。

 

「つぼみとかジュンとか作れないのか」

「いや、ギャルが無理だろ」

「子どもがやったら危ない」

 

2人とも偏見だった。意外と作れると思うけど。

 

「まぁ、それだったら自炊だな。作れるだろ」

「俺は作れるさ。1人暮らしだし」

「…ジュンに任せるか…」

 

みんな釣りに集中し始めた。もう何を話しても反応しないほどだった。

 

「おっしゃ」

 

龍夜が釣り上げた。俺と同じものだった。それと同時に、蒼真も俺とは違う大きな魚を釣った。

 

全員2匹釣り終わり、俺はなぎの迎えで藤沢へ向かった。

 

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