高校生からの物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
月島胡桃
白雪凪沙
立川絢梨
影山蒼(チャットのみの出演)
以上5名


第7話 心配

 俺は神保原を14:39に出発する伊東行きに乗り、藤沢までなぎを迎えに行った。

途中30駅以上停車し、藤沢には17:04。もう暗くなり始めている。

 

「柊くん!」

 

俺が改札の前に行くと、なぎが俺に突進してきた。嫌な訳じゃないよな?蒼が。

 

「はは、本当に仲いいんだな。俺たちも遊んでやったよ。凪沙、またおいで」

「うん!柊くん、帰ろ!」

 

蒼はまるで親戚の人みたいだった。実際は血も繋がってないし、関係もないし、同級生でもない。たまたまだったのに、今は親戚みたいだ。

 

「蒼たちと何したんだ」

「人生ゲームとか、カードゲーム!」

 

結構楽しそうだな。俺も…混ぜてもらえるわけないよな。

 

「柊くんともやりたかったなぁ。学校だった?」

「いや、釣り行ってた。明日火曜日だっけ」

「うん。明日は家にいるもんね」

 

月曜日だから、どこかの曜日から授業持ってきたな。5時間目が数学だったから、どこかの授業と交代したな。

 

「柊くん、1人暮らししないの?」

「ああ、昔はしてたよ。一時期ね」

「寂しかった?」

 

なぎがこういうことを聞いてくるってことは、不安なんだろう。

 

「いや、寂しくはないかな」

「会いたいって思わなかったの?」

「思ったさ。だけど、永遠の別れじゃないから」

 

俺は横にあったなぎの手を握った。

 

「大丈夫。いつでも来ていいよ」

「うん!なんか軽くなった気がする!」

 

それでいい。4月からなぎは1人暮らしなんだから。実行日は決めないとな。チャットでいっか。多分なぎが1人暮らし始める4/2に合わせるんだろうな。

 

「そっか。なぎの部屋は残しておくから。家ら辺に用があったら泊まっていけよ」

「うん。柊くんともお別れかぁ」

 

しかし、言い出したのは、なぎだった。俺が言うまもなく、すぐ言った。「柊くんにいつまでもくっついていられない」って。なぎはそういうところがしっかりしている。けど、不安なところもある。

 

「…やっぱり寂しいよ…」

「どこだっけ?引っ越し先」

「本厚木。郊外の方だよ…」

 

本厚木か。どこら辺だったかな。蒼だったらしってるか。

俺は蒼にチャットを送った。

 

〈本厚木って深谷からどういうルート?〉17:28

〈深谷→新宿→本厚木〉17:29

〈小田急?〉17:29

〈YES〉17:30

 

蒼からYESと送られるとき、電車は大船に停車した。俺は出発してから送信した。

 

〈藤沢からだと?〉17:32

〈藤沢→相模大野→本厚木〉17:32

〈JR使う?〉17:33

〈使わない〉17:33

〈全部小田急〉17:34

 

二回連続で送られてくる。

 

〈サンキュ〉17:35

〈Anytime please〉17:36

 

俺はチャットを閉じた。そして、なぎに言った。

 

「大丈夫。すぐいけるよ。俺も、蒼も」

「本当?週一でも?」

 

ちょっと厳しい状況だなぁ。でも、休日だったら。

 

「行けるよ」

「だったら安心」

 

電車は次の戸塚駅に着こうとしていた。

 

 深谷に着くと、俺はクーラーボックスに入れてあった魚を胡桃の前に出した。

 

「胡桃、調理頼む」

「え…こんなん釣ったの…?」

「無理そう?」

 

俺は胡桃に聞いてみた。しかし、胡桃は魚を両手で持って言った。

 

「できる!」

「そうか?無理しなくていいぞ。他の誰かとやってもいいし」

 

胡桃は魚をまな板の上において、包丁を持って目を光らせた。怖いっすよ、胡桃さん。

 

「あ、そうだ。5時間目の数学なんだけど、火曜4時間目の学活に変えたから、明日の4時間目変えてね?」

 

学活入れたのか。まぁ確かに入れやすいのそこだよな。

 

「了解」

 

それだと、1組数学を社会の授業にして、金曜1時間目の社会を数学に変えれば戻る。

 

「お風呂入ってていいよ」

「あぁ。わかった」

 

俺は自分の部屋に荷物を置き、着替えとバスタオルを持って風呂場に行った。途中で絢梨に会い、俺は廊下で話していた。

 

「おかえり」

「あ、ただいま」

 

絢梨の背中には剣が2本掛けられていて、綺麗に輝いていた。磨いて来たんだろうけど、それにしても、剣掛けまで作ったってすごいな。

 

「剣掛け作ったのか」

「作ってもらった。胡桃に」

 

へぇ、胡桃が作ったのか。黒っぽい鉄か?

 

「素材はなんだ」

「知らない。というか、仮想世界で作ったって言ってた」

 

なんだ、じゃあ多分ブルーストーンかブラックグリッターオアーだろうなぁ。

 

「そうか」

「うん。戻るよ」

「オッケー」

 

絢梨は自分の部屋に戻っていった。相変わらずの無表情だったが、なんとなく、感情は分かっていた。

 

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