月島柊
月島かりな
白雪凪沙
立川絢香
立川絢梨
以上5名
俺はあーやに手伝ってもらって人数調整を行った。片寄ってるところだと、6組女子、1組男子くらい。
「1組入る予定だった中本を6組に移すから、何人?」
「あと、関合くんも、1組から」
「5人かな」
俺は即答した。女子が5人いるはずだから、男子は2人少ないはずだ。
「じゃあちょうどいいね」
「あとは……時間割か」
今回の時間割の決め方は1年生の時と変わり、先に先生の予定を入れて、それを元に製作することになった。
来年の俺の担当は2年数学、2年理科(一部)、全学年音楽の3つだ。担任は2年6組。そのまま学年だけ上がっただけだ。
「月曜1は6組スタートがいいな」
「ふぅん……つっきーに教えてもらう人、いいなぁ」
あーやは羨ましそうに見つめた。
「楽じゃないぞ。人気だけどさ」
「柊くんの授業だけ受けたいなぁ」
「そんなこと言うな」
俺は2時間目の授業を入れる、全学年音楽担当だから、1年5組音楽、3時間目は胡桃で、4時間目は1組数学、5時間目は4組数学、6時間目は1年4組音楽。結構授業が多くなるが、今年入った人たちが俺の仕事を休みの日はやってくれる。実際、今年度もしてくれた。
ただ、このままじゃブラックだから、返しに一緒に飲みに行ったり、食事、あまりの仕事をやってたりしている。
「あーやはなんか得意教科ないのか」
「うーん…美術…とか」
そうか、確かに漫画描いてたら美術は得意になるか。美術担当は、江坂先生か。美大卒だから絵は上手い。
「江坂先生と勝負したらいい勝負しそうだな」
「江坂先生?」
「美術の先生。美大卒だから」
あーやは微笑んで、キッチンに向かった。俺は時間割の確定枠を周りの先生のチャットで確かめた。
〈夜分遅くにすみません。2年6組月曜時間割確定してる人いますか〉19:15
〈俺は月曜日だけ確定してるんでいいですよ〉19:17
そう言ったのは
〈1が1組、2が6組、3が4組、4が休み、5が7組、6が2組です〉19:20
〈了解です。ありがとうございます〉19:21
ということは、1が数学、2が国語か。3はなんだろうな。
〈江坂です。3時間目6組美術ですよ〉19:22
〈了解です。3時間目だけですか〉19:23
〈はい。別の日に一回入ってますが〉19:24
〈わかりました。いつですか〉19:24
〈水曜日の4時間目です〉19:26
〈ありがとうございます〉19:26
だったら3までわかったな。胡桃も俺が音楽やってる時に数学入れてくれてるだろう。
「絢香、疲れた」
絢梨がこっちに来て言った。俺はあーやじゃないんだがと思いながらも俺はPCを魔法ストレージにしまった。明日は6時間目に魔法教室がある。主役は──まぁ、明日になってからにしよう。
「ん?絢梨か。じゃあ一緒に横になるか」
「なる」
キッチンの方では忙しさもありながら、楽しそうだった。俺はそんなところを見ていると、どうしても嫌な過去を思い出してしまう。さらに、考えすぎてしまう。
俺は何故思い出しているんだろう。
俺は何故こんなことを思っているんだろう。
世界に何故過去はあるんだろう。
そもそも、俺は何故いるのだろう。
俺は、なぜ生きている。
そんなことは考えてはいけないはずなのに
生きている意味を
教えてほしい
誰でもいい。
誰か
教えてくれ……
俺はそう思ってしまった。過去の事なんて忘れられないのだ。中学で苛められていたことなんて、今になっても引きずっている。しかも、俺の方が強いはずなのに、俺が最弱になる。
どうしてだろう。
俺が弱いんだ。
ならどうすれば強くなれる。
過去を捨て去るしかない。
どうやって。
分からない。
自問自答の繰り返しだ。何も分からない、弱い人間なんだ。
その時
呼び鈴が夜の廊下に鳴り響いた。何回も反響して、まるでホラーのような。謎の冷たい風も当たった。
それに、胡桃は出た。微かにドアの向こうから聞こえる、エコーのかかった胡桃の声。やはり反響している。
そのあと、ノイズのかかった野太い声がした。その声は、反響どころか、俺の耳に直接入った。
「月島はいるか。柊だ」
聞き覚えはない。だが、声変わりした俺の中学の同級生。
あぁ、もう俺は終わった。俺は気付かれていると思い、呼び鈴から話した。
「はい」
「久しぶりだな、柊。お前みたいなやつでも妻はできるんだな」
スピーカーでノイズの混ざっている声。しかし、俺には聞こえていた。はっきりと。胡桃は怒って言った。
「みたいなやつって、なにその言い方!」
「俺が外に出て話そう」
俺は外に出た。胡桃は置いていった。俺の問題だから。
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