高校生からの物語 完結   作:月島柊

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今回の登場人物
月島柊
白雪凪沙
立川絢香
立川絢梨
以上4名


第16話 前々日

 俺は4/2、学校を休んだ。勿論嫌だった訳じゃない。やることがあったからだ。

今日はお別れ会の2日前。最後の平日でもあった。なぎは小雪ときなこと遊んでいる。俺は今家にいるあーやと絢梨を外に出した。

 

「あーや、今のままだと曲数が足りないんだ。ナナニジの曲入れてくれないかな」

 

このままだと1時間以上早く終わってしまう。

 

「いいけど、何人で歌うの」

「7人しかいない……」

 

確かに11人で歌うものだから足りないはずだ。

 

「ふーん……ちょっと事務所行ってくる。他の人今日いるでしょ」

「え!?あ、いるけど……って、おい!」

 

もうあーやは行ってしまっていた。絢梨と俺だけが取り残される。

 

「……なんかする?」

「……することない」

 

確かに。

 

「じゃあ、ドライブでも行く?」

「何のために休んだの」

 

そう言われるとなぁ。じゃあ……ピアノ練習しておくか。なぎにバレないように、平均律クラヴィーアとかの音楽家の曲弾いとけばいい。

俺は早速ピアノのところに向かった。久しぶりに家で弾くから、調律から始めるかな。

俺はファ#の音を鳴らす。

ちょっと違和感あるな。高くしてみるか。

もう一度ファ#の音を鳴らす。

あ、さっきの高かったか。じゃあ下げよう。

この繰り返しで、全ての音の調律を行った。

 

 俺は調律が終わると、平均律クラヴィーアを弾いた。

 

 ♪♪♪♪~~

 

 弾いている途中に、凪が入ってきた。小雪ときなこを連れている。

 

「どうだ、俺だって弾けるんだぞ」

「いい音……」

 

明後日のお別れ会で、恋愛裁判のピアノ演奏を任せられたから、少し位は練習しておきたかった。

 

「柊くん、ピアノ、上手……」

「ありがとう」

 

俺は弾くのを止めた。そして、きなこを抱き抱えた。

 

「なぎ、お別れ会やりたいって言ったな」

「うん。だって、最後に思い出残しておきたいから」

「そうだったか。ごめん、明日俺部活行かないとだから、できないかもしれない」

 

俺はなぎが言った真逆の事を言った。ちなみに、さっき言ったことは全部嘘。お別れ会はやるし、明日は部活じゃなくて事務所と蒼の家に行って最終確認をする。もちろんなぎには何も言っていない。言ってあったとしても、どうにか明後日までは貫き通す。

 

「明後日は何時に出ていくんだっけ」

「え?えっとね、確か20:01発快速アーバン」

「そうか」

 

今のままので大丈夫だった。

本厚木か……週一で会いに行けるかな……

 

 あーやは3時間後に帰ってきた。時刻は12:00。俺はあーやに何をして来たのか聞いた。

 

「何してきたんだ」

「別にー。つっきー」

 

あーやは絢梨との部屋に入った。あーやはベットに座って話した。

 

「『僕が持ってるものなら』の曲、練習してきた」

「だけど、全員が来る訳じゃないだろう?」

「まだ信じてたんだ、つっきー。みんな来るよ」

 

そんなこと、聞いてなかったし……いや、何となくそう思ってたのかな。

 

「それで、練習してきたのか」

「うん。明日歌えるでしょ。エリザベスが交渉したって言ってたし」

 

ニコル……連携してたのかよ……気付かなかった俺も俺だけど。

 

「ああ、交渉されてた。明日の10時くらいだな。なぎには何も言っていないけど」

「言った方がいいでしょ」

「分かった。行ってくるよ」

 

俺はあーやに手を振って部屋を出た。

なぎは冷蔵庫をこっそり開けていた。何かあったか?

 

「なーぎー?」

「ひゃいっ!」

 

いや、別に何も悪いことで言ったりしてないんだけど。

 

「って、おい!これ!」

 

それ、胡桃が作ったやつじゃないか。

 

「美味しかったか」

「うん!美味しかった……!」

 

なぎは気付いたらしく、慌てて口を塞ぐ。もうバレてるんだよなぁ。

 

「そうかそうか。そういえばさ、明後日の9:15に外で待ってて」

「明後日の9:15?いいよ」

 

なぎは気付かずに戻っていった。

 

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