月島柊
月島胡桃
月島かりな
白雪凪沙
ナナニジ11名
事務所スタッフ150名
以上165名
9:15に合わせて、続々と人がやってきた。結構多くなる予定だ。俺はなぎにすぐ別れを告げ、ピアノの運搬を手伝った。
「ステージの装飾どうしますか?」
事務所のスタッフにも手伝ってもらっている。
「かりなが魔法でどうにかしてくれる。今はピアノ運んじゃおう」
「はい」
ピアノをゆっくりと運ぶ。その脇では、音響担当の人がスピーカーのチェックをしていたり、ステージ強度担当が骨組みの確認、セッティング担当がマイクスタンド、マイクの設置、俺と一緒にピアノの運搬、リーダーが仕切っている。リーダーは胡桃だ。
「ピアノは、ステージの脇の方でいい」
「はい。この辺ですか」
「えっと……胡桃!これでいいか!」
「うん!オッケー!」
俺は連携を取りながら設置していく。調律は前々日に終了済みだが、一応。
ドレミファソラシド♪
大丈夫っぽいな。
俺はステージ装飾のかりなを見に行った。
「ありがとうとかって書いてあるよ」
「おう、サンキュ」
俺はマイクスタンドを最初の人が歌う位置にセットした。最初は俺と蒼のフラジールだから、その身長に合わせる。
「胡桃ってステージ上るか?開会式の時」
「上らない。下で待機だよ」
「あれ、待機だっけ。じゃあ誰も上んないよな」
「うん」
俺は胡桃に聞き終わると、なぎのところに行った。
「な、なに、この大勢の人」
「9:30になれば分かるさ」
俺は9:30になると、大声で伝えた。もう防護フィールドや⁉️防音フィールドは俺が張った。
「時間だ!全員戻れ」
はじめの言葉担当の俺がステージに上る。さっきセットしたマイクで話す。
《これから、白雪凪沙お別れ会を始めます。なぎは、今日の午後7時半、この家から卒業します。その前に、みんなで、楽しく!送りましょう!》
俺はこれだけ言うと、なぎの隣に戻った。
なぎの近くのいくつもあるテーブルには白いテーブルクロスがかけられ、バイキング形式で食事が並んでいる。
《というわけで、5分後、最初の歌が始まります。凪沙ちゃんは食事取ってていいよ!みんなもいくらでも食べてね!いくらでもあるから!》
仮想世界の無限食料庫を貸しきっただけだけどな。24時間無限に入ってくる。同じ品だ。来る場所は仮想世界の俺の家に繋がるプライベート転移装置の横。防護フィールドによって他からは取られない。
ただ、今日の手伝い役である、事務所のスタッフが毎回なくなると持ってくる。
「さて、なぎ。次俺歌うから、聴いてて」
「うん。頑張って」
俺はステージの横に立った。蒼はもう隣にいた。
「行くか」
「おう」
俺と蒼はフラジールを歌うため、ステージに上った。
くしゃくしゃになった診察券を持って簡単な想像に日々を使っている
単調な風景にふと眠くなって回送列車に揺られ動いている
看板の照明が後ろめたくなって目を落とした先で笑っていた
通りを抜けて路地裏の方で
映画の上映はとうに終わっている
できれば遠くに行かないでくれ 出来るなら痛くしないで
構わないでないで 離れていて
報わないでないで 話をして
窓越しにじっと目を合わせて
退廃に暮れた劇場の角で眠らなかったはずが眠っている
アラベスクには触れなかったんだ 火がついたように街が光った
無頓着なあの子が傘を差したら それで救われるくらい単純でしょ
左手の指輪 右手に隠して 戸惑ってるふうにしてた
捜さないで いつの間にか
消えたことに気づく距離ならば
許さないで 最初だけは
悲しくもないはずにしたくて
構わないで 離れていて
軋轢にきゅっと目をつむって
報わないで 話をして
窓越しにじっと目を合わせて
眠らないで 言葉にして
照らした光に目を細めて
笑わないで 君に咲いた執着よ、僕を飲み込んでくれ
5分くらい歌ったかな。次は胡桃たちが歌う曲だったかな。「メランコリック」だったはずだ。
俺はそんなことを考えながらなぎの横に戻った。なぎは小さく拍手して、笑っていた。
「どうだった」
「すごい!上手だった!」
俺はなぎの隣に座った。次は「メランコリック」だ。それが終わると「恋愛裁判」、その次は俺のソロ、「Lemon」だ。その後は一人ずつソロを歌っていく。
「なぎ、自由に取ってきていいんだぞ」
「うん。あの、柊くんが一人暮らしした時って、どんな生活だった?」
一人暮らし始めるから不安な気持ちがあったんだろう。
「なぎは料理作れるから俺とは違うだろうけど、共通する点でいえば、あんまり人に会ってないと、精神がボロボロになっていく」
俺だってそうだった。1人でいると、コミュニケーションが取りづらくなり、会いたくなくなる。
「どういう風に?」
「会いたくなくなるっていう感じだな」
俺はなぎに険しい目をして言った。
「……」
「……そう黙るなよ、俺が会いに行くからさ」
「……」
なぎは俺を強く抱き締めた。なぎは俺の胸で泣く。
「柊くん……」
「大丈夫だから」
そうだ、歌う曲変えよう。ソロ曲は変えても俺にしか影響はない。あの曲に変えよう。
さて、何ていう曲になるんでしょう?ヒントはRADWIMPSの曲ですね。本編中に曲名が載ってますよ!最後の方に。
それでは!正解発表は次回の本編で!
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