柿野今里はマネージャーとして落ち着いていたが、なんか厳しかった。
「1、2、…なんだ、河野。やる気あんのか!」
いつもこんなのだ。柿野今里はなんでなったんだろう。
「佐藤、なんだその目。文句あんのか!」
なんなんだこの態度。もう聞きあきた。月島柊さん戻ってこないかな。
「言っておくが、俺から見て月島は戻ってこなくていいと思ってる。」
衝撃の発言だった。月島柊さんが戻ってこないと死んでしまうのに。
「あんな下手な教えのどこがいいんだ。分かりやすく厳しくだろ?」
空気は悪くなっていくばかりだった。いつもそうだけど。しかし、今日に限っては違かった。
「いいか、この部屋には今、有害な空気が充満している。マスクせずに話したらしぬぞー」
一酸化炭素だろう。窓も締め切っている。
「なんで!」
ニコルが口を開いてしまった。
「ニコル!」
わたしも開いてしまった。このままじゃ…
「バカだなあ。開くなって言ったのに」
その途端に苦しくなっていく。窓を開けないと、死んじゃう…私は窓を開けようとする。
「開けちゃダメだよ!」
蹴り飛ばしてくる。死んじゃう…ダメだ、このままじゃ
「ゲホッ」
ニコルが苦しさの余り咳き込む。やっぱり、もう…
「あぁうぅ…」
全員死ぬの?嫌だ、まだ死にたくない!まだ、死にたく…ない…
「柿野!」
誰かが柿野今里を強く呼ぶ声がした。
「月島、どうしてここに」
「全治しなくても来れるさ。」
マネージャーだ!
「君みたいなマネージャーはいらない。さっさと帰れ」
「お前に命令される立場じゃない!お前が出ていけ!」
つらい言い合いだ。私的には柊くんの方が残ってほしい。
「いいか柿野、今やっていることはパワハラ、虐待だ」
「これほどしないとみんな分からないだろ?だからだ」
「一酸化炭素中毒にさせようとしてもか。見てたぞ、全てな」
防犯カメラがついているからそれで見てたんだろう。
「見てたって、見れるわけないだろう?」
「知らないのか、防犯カメラあるの」
「は?」
柿野が上を見る。しっかり防犯カメラはついている。
「柿野、お前は今日付けで解雇だ。出ていけ」
「ぐっ、覚えてろよ!」
走って出ていく柿野。これで安全なんだ。
「さて、レッスンを、の前に、ニコル、麗華、都。来なさい」
呼び出されて何があるのかと思い、緊張しながらマネージャーのあとを追った。
小さい部屋につくと、私たち3人の背中を触る。
「んなっ、何してるんですか!」
「外傷はないそうだな。痛いところはないか」
なんだ、傷の確認か。
「はい。どこも」
「都も外傷はないな。」
都もなかったらしい。これで大丈夫かな。そういえばニコルはどうなんだろう。
「ニコル、呼吸荒くないか」
「大丈夫よ。このくらい」
「ちょっと喉見せてくれ」
マネージャーがニコルの喉を見る。
「なんだ、この白いの」
「レントゲン撮ったらどう?魔法で使えるでしょ」
「なんで知ってるんだ、教えた覚えないが」
あっ!言っちゃった。まさかマネージャーのこと1日調べてたなんて言えない!どういう言い訳すればいいの!
「たっ、たまたま!」
「そうか…じゃあニコル、動かないでね」
レントゲンが出てきてニコルの体内が見える。胃までみると白い塊みたいなのがあった。
「なんだこれ。白い飲み物か?」
「けど消化されてるんじゃない?」
消化まで10分かからないはずだ。
「なんか直近5分くらいで白い飲み物飲んだか」
「飲んでない。最後に飲んだの昨日の牛乳」
やっぱりなんか物体が入ってるんだ。
「柿野になんか飲まされたか」
「水だって言われて飲んだだけ。でも一気に飲めって言われた」
一気に飲むっておかしいと思う。ありえないから。
「500mlのか」
「多分550mlくらいの」
550mlって多くない?普通のより50ml多いよ。
「ニコル、俺の家今日来て。治療する」
「練習は」
「中止だな。今から迎え呼ぶから、ついていって」
【月島柊視点】
彩に連絡し、上野まで来てくれるよう言った。上野駅までは俺が連れていく。レッスンの先生にでも頼もうか。
「10:09につくからそれを狙って行こうか。レッスンは俺がついてるから休もう」
「はい。分かった」
素直でよかった。あと1時間半くらいか
10:00。事務所を出た俺とニコルは上野駅に向かった。10:09着の上野東京ライン普通小田原行きを出迎え、彩にニコルを引き渡すためだ。
「ニコル、違和感ないか」
「なんかドキドキする」
ドキドキ?なんでだ?そんな作用あるのかよ。
10:09上野東京ライン小田原行きが到着した。
「この人?」
「あぁ。けど一回みてみてくれ」
何が入っているのか分かるんだったら知りたい。
俺はニコルのレントゲンを見せる。
「これって、個体の惚れ薬じゃない?」
「惚れ薬って液体じゃないのか?」
「液体より強力なの。柿野はそんなに惚れさせたかったのかな」
だからドキドキしてたのか。けど個体ってことは角ばってるよな。痛いかも。
「消化されないのかよ」
「1日経てば消化されるけど、1日は安静にしてないとだよ」
俺は5番線に向かいながら今日のことを考えた。
ニコルと1日一緒なのか?
第何話で二章終わりにした方がいい?
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