高校生からの物語 完結   作:月島柊

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第39話 2人きり

 俺は旅行しているときに言われた帰省を今日する。北海道の札幌までの帰省だが、大宮から新幹線で行き、帰りは新千歳空港から飛行機だ。

彩と胡桃も誘ったが、胡桃は「家の警備しておきます!」と言って出てこようとしなかった。ただゲームやりたいだけだとは思うけど。

一方の彩は喜んでついてきた。前に抱きつかれていて、少し歩きづらいけど。しかし、ピンクの髪が風でなびくと、彩専用のシャンプーのいい匂いがする。風が唯一の至福だった。

彩は恥ずかしくないのかミニスカートで来ていた。だっこしているのだからスカートの中が見えないのか心配だった。けど、全く気にしてないんだったらズボンも履いてるんだろ。

スカートと髪が風で揺れる。またシャンプーの匂いがした。スカートは完全にめくれている。やっぱりズボン履いてるんだろう。

そして集中をそらすと俺の体に柔らかいものと少し固い出っ張っているものが当たっている感触があった。俺は歩いてるからか体が上下に動いている。

すると彩の顔があかくなる。スカートか?

 

「あんっ」

 

違うっぽいな。スカートで喘がないもんな。

 

「あぁっ」

 

何で喘いでるんだ。何もないはずだけど。

 

「胸がぁっ」

 

胸?確かに俺にくっついてるけど、だっこしてたら普通だろ。

 

「あっ、擦れ…あぁん」

「だっこしてるんだから普通だろ」

「そこじゃなくて、ココ…あんっ!」

 

そう言って彩が触ったのは自分の胸の先。胸の先…あっ!

 

「うわあっ、ごっ、ごめん!って、あっ」

「あっ、ちょっ、柊くん!」

 

俺は前の石にこけて道に倒れる。そしてそのままの勢いで彩に激しいキスをする。

 

「んんんんん!」

「んあっ!ちゅっ、しゅうく、んっ」

 

他の道端から家族に「お母さんあの人たちちゅうしてるー」と言われている。しょうがないだろ!お母さんが「こら見ちゃダメよ」と言ってるのも聞こえてるからな!

 

「柊くん…こんなところで」

「わざとじゃない!違う!」

 

俺はすぐに立ち上がった。そして駅まで全速力で走る。彩はもう置いていっていた。

 

 「早いよぉ柊くん」

「うぅ…見られるとは…」

 

高崎線5:39発普通小田原行き。大宮まで乗車する。

 

 大宮6:45。次は6:58発はやぶさ1号新函館北斗行き。途中仙台、盛岡、二戸、八戸、七戸十和田、新青森、奥津軽いまべつ、木古内、新函館北斗に停車する。このはやぶさは盛岡から各駅に停車するパターン。中には仙台、盛岡、新青森、新函館北斗と最速達の電車もいる。俺たちは遠いのでグリーン車に乗った。後ろの2席だ。

 

「なんで後ろ?前じゃダメなの?」

「前で自由にできなくて、後ろだと自由にできることは?」

「後ろだと自由?……あっ!リクライニング!」

「そう。遠いから少しでも楽なようにね。リクライニングが自由な席を選んだんだ。」

 

 グランクラスでもよかったけど、あそこは逆に疲れそうだから。

 

「柊くん優しいっ!」

「このくらい普通だ。」

 

照れ隠しで少し口調が変わる。

 

「じゃあ私は通路側かな?」

「窓側の方がいいと思う。通路側だと他人と近いから」

「ふうん、柊くん私を他の人に触らせたくないんだ」

「そっ、そんなこと!」

 

彩は俺の口に人差し指を当ててくる。

 

「優しいからいいよ」

 

その言葉に俺は固まってしまった。

 

「ふふっ、何顔赤くしてるの?」

「え、赤い?」

「真っ赤だよ。」

 

なんで赤くしてるんだ俺!相手は彩だ。ただの恋人!

 

「ふわあっ、私眠いからちょっと寝るね」

「あぁ。おやすみ」

 

彩は目を閉じてしまった。そのときには小山駅を通過していた。

 

 

 「くぅ…くぅ…」

 

彩は犬みたいなかわいい鳴き声で寝ている。気持ち良さそうだ。たまに「んにゅ」とか「くぅんにゅ」とかかわいい声を出すから段々恥ずかしくなってきた。「んにゅ」と声を出すときは俺に体を寄せてくる。「くぅんにゅ」で戻すみたいだった。

 

「んにゅ…」

 

体を寄せてくる。今までだったらすぐ戻るんだが、今回は全く離れない。

 

「んん」

 

声を少し出しながら寝ている。起きてるのか?

俺は彩の頬を優しくつついてみる。

 

「…くぅ…」

 

起きない。寝てたのか。だったらかわいいな。

 

「彩…」

 

俺は少し恐れながらも彩にハグした。

 

「んんっ、にゅう…」

 

起きないのか、こんなことしても

 

「ちゅっ」

「んんっ」

 

ちょっと反応したかな。終わりにしてやるか。

 

 新函館北斗10:53。ここからスーパー北斗9号札幌行きに乗車。札幌まで行くラストバッターだ。

 

「あと何分くらい?」

「210分」

「要するに何時間!」

「3時間半」

 

ちょっといじわるしてみただけだ。

 

「最初からそれで言ってよ」

「ちょっと意地悪してみたくて」

「もう、意地悪…」

 

かわいいのになんでダメなんだ。

 

「そう言う彩もかわいいよ」

「もうっ!」

 

彩は両手で俺を叩いてきた。優しくだけど。

 

「あはは、ごめんって。」

「かわいいって言ってくれたから許すけど…」

 

彩はそう言って叩くのをやめた。

このスーパー北斗9号は途中、大沼公園、森、八雲、長万部、洞爺、伊達紋別、東室蘭、登別、白老、苫小牧、南千歳、新札幌、札幌に停車する。単線のことや、ディーゼル、駅間の長さもあり、結構時間はかかってしまう。着いたら何しようかな。

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