高校生からの物語 完結   作:月島柊

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海を見にいく場面からの続きです。
次回からは彩、胡桃、かりな、彩夏の主役になります。新メンバーは俺のリア友。


第47話 海と日の入り

 俺たちは結局16:57発東海道線普通熱海行きに乗って行った。4号車グリーン車の平屋席で座った。ここは6シートが2つある12人定員の部屋だ。12人席に11人座るため1席しか余らない。丁度いいかもしれない。

 

「みう、そこでいいのか」

 

みうは1番後ろの進行方向右側、通路側に座っていた。

 

「はい…1番隅っこな気がするので…」

「そう考えたらとなりにいる桜は大丈夫なのか」

「仲良いから…」

「イェーイ!みうちゃんうれしいっ!」

 

ほんとに大丈夫かよ。俺はというと余った1席の通路側にいた。俺の隣は誰もいない。通路を挟んでニコルがいるけど。

 

「根府川って駅だからな。寝てたら起こして」

 

俺はメンバーに言うと目を瞑った。疲れは溜まっていないはずだけど急にねむくなったからだ。

 

 そして俺は自然に自分で起きた。起きた時にはLED掲示板に「次は早川」と書かれていた。危ない危ない。あと1駅じゃないか。早川の次が根府川になる。

根府川駅は無人駅で、JR東日本の東海道線では珍しい無人駅だ。ナンバリングはJT17。熱海駅から3駅目、東京駅から16駅目だ。

 

「まもなく、根府川、根府川、お出口は左側です」

 

自動放送が近づいてなった。あと少しだ。

 

「マネージャー、着くよ。」

「起きてるから気付くさ、桜」

 

俺は荷物をもって降りる準備をした。そんなに時間がかかってないような気もするけど。

 

「降りるぞー」

 

根府川駅に降り立った時刻は18:28。日の入りまであと21分。18:49が日の入りだ。

 

「海だ…オレンジ…」

 

もう夕日でオレンジになっているが、目的はこれじゃない。

 

「あと20分くらいですごいのが見れるから」

 

なにこの自分の語彙力。

 

「20分かー。」

 

 

 18:49、日の入りだ。水平線に陽が沈む。オレンジ色から紫に近い感じになる。

 

「こんなに変わるんだね…」

「ライブ成功を祝ってるみたいですね」

 

俺たちは静に沈む太陽をみていた。

 

「また来たいね」

「今度は何を成功させるんだ」

「ライブ?たくさんしよ」

 

ライブで成功したら毎回来るか。俺は心の中でそう思った。

 

「あれ、月島?」

「ん?」

 

またヤンキーみたいなやつにあったのかと思ったら、実際にあったのは高校時代一緒だった佐々木碧だった。碧って女の子っぽい名前だと思ってたけど意外と男も使ってるんだ。碧は俺と同じくいじめられていたのに、ヤンキーを倒したことがある、俺の恩人だ。ちなみに俺の1つ先輩。今は25だったはず。

 

「佐々木先輩!」

「もう先輩じゃなくていいから。久しぶり、月島」

「今も同じとこ住んでるんですか?」

「引っ越してないからな。」

 

そうだったんだ。っていうかまだ鉄道好きなんだな。

 

「鉄道好きなんですね」

「あぁ。もう俺次の上りで帰るけど、君らも帰るか」

「え?いいんですか」

「俺1人だからいいよ。別に」

 

マジか!佐々木先輩と帰れるのか!?最高!

 

「是非!」

「おう!えっと、君たちは」

「22/7です。11人で」

「そうだったか。じゃあ俺の秘密の席教えよう」

 

秘密の席?気になりながらも俺は佐々木先輩…碧についていった。

 

「15号車が先頭なんだけど、実は1号車が1番空いてるんだよ。東京までは」

「そうなんですか!」

 

地元路線の形式はおなじなのに知らなかった。

 

「さて、じゃあ俺はロングシートでいいから。大船で降りるし」

「はい。じゃあ俺はここで」

 

ボックスシートをとった。

 

「あれ、どこ行きだっけこれ」

「黒磯行きとか言ってましたよ」

「そうなの!?じゃあ東大宮まで乗ってく。これね、1日1本の最長距離電車なんだよ」

 

熱海始発黒磯行きは知っている。たしか2019年くらいまで昼にもあったはずだ。

 

「それで昼にあったのが折り返し通勤快速ってやつですよね」

「そう。」

 

 

 神保原についた俺はそのまま家に直行した。もう22時を過ぎていた。上野でナナニジメンバーと別れてから、大宮で碧と別れ、籠原でかりなと彩夏が合流した。彩とは2回目なはずだ。

 

「失礼します…」

「大丈夫よ。これからは暮らすから」

 

俺は今日からこの家に戻ってきたのだ。

 

「じゃあ胡桃のところ行こうかな。胡桃の部屋にいるよな」

「多分ね。」

 

俺は胡桃の部屋に向かった。風邪でまだ寝込んでいるはずだ。俺は部屋の前に着くなり部屋の中に入った。胡桃は外にはいなかった。どこいるんだ?

 

「胡桃、どこいるんだ」

 

返事がない。下にでも降りたのか?でもすれ違わなかったし。

ドンッ

後ろから急に誰かから押され、ベットの上に倒れた。

 

「胡桃!?んぐっ」

 

口を塞がれて話せなくなる。なんで押さえられないといけないんだよ。俺なにもしてないだろ。

 

「静かにして。バレちゃいけないから」

「バレるって、誰にだよ」

「元カレ」

 

元カレって、彼氏いたのかよ。ってかなんで家に入ってきてるんだよ。

 

「なんでいるんだ」

「分かんない。裏から入ってきた」

 

明らか不審者じゃん。警察に言わないとじゃないのか。

 

「警察には」

「ケータイ下だから」

 

俺は自分がいつも身に付けているスマホが入っているポケットを触った。

 

「あれ、入ってない…」

 

周りをみてみるとベットの下にスマホが落ちていた。さっきの衝撃で落ちたんだろう。

 

「あそこか…ちょっと取ってくる」

「うん…」

 

俺がベットから降りると、外から足音がした。重い音で彩や妹だとは思わない。元カレか。

 

「柊くん!来て!」

 

胡桃に手を掴まれて俺はベットに逆戻りしてしまった。「ここかな」と声がすると、元カレが入ってくる。俺たちは布団の中で黙っていた。状態としては胡桃が俺を抱いている状態だった。

 

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