高校生からの物語 完結   作:月島柊

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第54話 指輪

 その日の夜20時、東京駅丸の内口から出た道にいた。あたりはクリスマスカラー一色だった。

 

「話って?」

「胡桃」

 

俺はポケットから指輪の箱を取り出した。そして胡桃の前で箱を開ける。

 

「胡桃、結婚してくれないか」

「…私と…?」

「あぁ。ダメかな」

 

胡桃は下を向いてくらい表情に見えた。あぁ、ダメだったか。すると胡桃が俺の耳に口を近づけて言った。

 

「いいよ。結婚」

「いいのか、俺でも」

「いいよ。前から一緒だったし」

 

俺は胡桃の右薬指に指輪をはめた。ピッタリよりほんの少し緩いくらいで丁度よかった。

 

「わあっ、指輪…ありがとう!柊くん!」

「仕事で会えないかもだけど、なるべく早く帰るから」

「絶対ね!柊くん、私もね」

 

胡桃は指輪を俺の右薬指にはめた。俺の方も少し緩いくらいで丁度いい。

 

「胡桃…」

「お揃いじゃないけど、指輪は2人しないとねっ」

「胡桃、ありがとう。」

 

俺たちは夜だからかホテルに入っていた。なにもしないがなんか雑談しかしていなかった。

 

「指輪いつ買ったの?」

「スワンボート俺が降りてから」

「それで思ったんだけどさ、真ん中に行ったときに渡そうと思ってた?」

「なんだ気づいてたか。けど夜の方がいいだろ?雰囲気とかさ」

 

夜だったら雰囲気もよくなると思っただけだ。それ以外の理由はなにもない。

 

「柊くん、寝よ。来て」

 

指輪を渡してからかただの恋人じゃなくなった気がした。なんと言うか、夫婦?みたいな感じで。

 

「私の旦那さん♪」

「まだ式もあげてないけどな。」

「明日婚姻届出すんでしょ?柊くんの事だから」

 

なんだ、分かってたか。俺の性格まで胡桃にはバレていたらしい。

 

「よく分かったね。じゃあ、寝ようか」

「うん。ぎゅっ」

 

胡桃が言ったと同時に抱きついてくる。しかし、もう恥ずかしい気はしない。胡桃はもう俺の妻だから。

 

「胡桃、かわいい」

「柊くんこそ、かっこいいよ」

 

そういって、俺たちは目を瞑った。明日は朝から忙しくなりそうだ。

 

 翌日、神保原まで行くと、町役場に向かった。婚姻届を出すためだ。名前のところに、月島柊、葉元胡桃と書いて提出した。ここで俺と胡桃は正式に結婚したのだ。12月26日だった。

 

「柊くん、家帰ろ?」

「え、まだ終わってないけど」

「もう大丈夫。これで私は幸せだから」

 

俺たちは家に帰った。今は誰もいないんだろうな。時間も10時を過ぎてるし。

家に着くと居間で俺と胡桃は寝転がった。2人で抱きついて笑い合っていた。

 

「柊くん…」

「胡桃…」

 

俺たちは抱きついたままで2人見合っていた。

 

「柊くん、キス、しよ」

「あぁ。しよう」

 

結婚してからはじめてのキスだ。いつもしているキスとはなにかが違う。

 

「柊くん、好き」

「俺も。」

 

俺と胡桃は抱きついたままでいた。

 

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