高校生からの物語 完結   作:月島柊

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第6話 デート 3日目

10月10日、平日の金曜日。彩以外は皆休日にデートしていたが、彩だけは平日だった。しかも1番時間の早い6時半。結構遠くまで行くのだろう。豊田駅からは始発の電車もあるが、それほどたくさんはない。しかし5時に出たのにも関わらず、駅前で時間を潰す。

 

「何で5時に出たんだよ」

「ちょっと来てみて」

 

彩が俺の手を引く。俺は身を彩に任せる。

数分歩くと中央線の車庫、豊田車両センターが見えてくる。

 

「朝にここ来るとね、電車がすこしづつ出てくんだ。私、こういうの見るの好きなの」

 

確かに電車がどんどん出ていく。今は5時過ぎのため朝ラッシュの少し前。だから出ていくのだ。逆に9時を過ぎると入ってくる、というのが平日だ。

 

「確かに、気持ちいいよな。それで、どこ行くんだ」

「遠いんだけど、ひたちなか海浜公園ってとこ」

 

ひたちなかってことは茨城だ。茨城に行くんだったらこれほど早くないとダメだろう。

 

6時になって駅に向かう。朝ラッシュ真っ只中のため駅に人が吸い込まれていく。そんななかで俺たち2人は旅行。何か変な感じがする。

 

「ごめんね、こんな早くて」

「いや、別にいいよ。」

 

豊田も通勤ラッシュ時間帯になるとかなり混んでくる。特に今回乗る6時25分の中央特快は大月始発で優等列車のため混んでいるだろう。

ホームにつき、中央特快が15分遅れて到着。八王子で人立ち入りがあったそうだ。遅れていることもあり、普段より明らか混んでいる。しかしまだ空いているスペースはあり、まだマシだ。

 

「乗り換えは大丈夫か」

「うん。本来は新宿から山手線半周で上野まで行く予定だったんだけど、東京まで行けばいいだけ」

 

半周は時間調整だったのだろう。

 

国分寺で前を走っていた快速を追い越し、更に混んでくる。彩がドアに寄りかかっているため、俺がその前にいる状態だ。必死で耐えるが、ドアに手を付けないと少し厳しい。

 

「彩、ドアに手ついていいかな」

「うん。いいよ」

 

俺は右手をドアにつく。次は三鷹に停車する。

 

十数分遅れて三鷹に到着。降りる客もいるが、その大半はもう一回乗ってくる。ホームにも駅員が押して乗るようなかなり混んでいる状態になる。

俺は後ろから押されて少し前に出る。またぶつかられると俺はバランスを崩し、彩にぶつかる寸前になる。焦って俺の手は下にある。ドアも閉まりづらいらしく、何回も開閉している。

 

「ん?なんか股に当たってる・・・?」

 

【丸山彩視点】

 

結構近くなって私も少しドキドキし始める。周りに聞こえてしまうのではないかと思うくらいに大きく鳴る。そこに何か股の部分に固いものが当たってるのに気付く。

 

「ん?なんか股に当たってる・・・?」

 

私は痴漢かと思ったが、前には柊くんしかいない。柊くんの何かが当たっているのだろう。

 

「柊くん、手、何かに当たってない?」

「俺の手か。ちょっと指を動かすぞ。」

 

柊くんが指を動かす。股にやっぱり違和感がある。すると、どうしても声が出てしまう感じになってしまう。

 

「あんっ、しゅ、柊くんっ、股に当たってるから・・・離してぇっ・・・」

「離せって言われても、こっちだって動けないし」

 

後ろにも前にも動けないのは私もだけど、動かないと私、我慢できなくなっちゃう・・・

その時、

むにゅっ

私の股を柊くんが優しく掴んだ。

 

「柊くん!?つ、掴まないでよ・・・」

「ご、ごめん・・・うっ」

 

柊くんが前に急に来る。後ろから押されたのだろう。だけど私の股がもっと強く掴まれちゃってる・・・

 

「彩、少し我慢してくれないか」

「む、無理だよぉ、声出ちゃうもん・・・」

 

電車が揺れる度に股も擦れる。

 

「あんっ」

「彩、静かにしてくれ」

 

【月島柊視点】

 

「彩、静かにしてくれ」

 

俺は口を口で塞ぐ。

 

「んにゅっ」

 

お願いだから静かにしてくれよ

 

「ん、はむん、んっ」

 

キスしてるだけだと思ってるのか?

 

「はぁ、彩、静かにしてくれ」

「どこまで?」

「東京まで。痴漢と間違われる」

「はぁい・・・」

 

そして東京には10分遅れて7時8分につく。このあとは7時13分発山手線に乗車。上野には7時21分につく。

「次は常磐線なんだよな?」

「うん。地平ホームからね」

在来線に乗るのかと思ったら8時丁度発のひたち3号だった。

 

「勝田まで行くんだ。」

 

彩がワクワクしながら言った。

ひたちなか海浜公園につくと2人で漕ぐタイプの自転車を借りる。1日券があり、いろんな所へ行った。

 

「柊くん、みてみて!サークルがあるよ!」

 

先頭は彩だった。後ろからだと見える筈がない。

 

「俺は見えないけどなっ」

 

俺は思いっきり強く漕ぐ。グンと速くなる。

 

「アッハハ、はやいはやい!」

 

子供のようにはしゃぐ彩。俺は思いっきり漕いだままいた。

 

海辺のエリアまで来た。俺は芝生に横になる。

 

「疲れたー・・・無理言うなよ、彩」

「ごめーん、けど楽しかったよ?」

 

そういう問題じゃない。

 

「風気持ちいいね」

 

急に話題を反らしてくる。

 

「あぁ、そうだな。ここにずっといようかな」

「ダメだよ、柊くん。ちゃんと運動しないと」

 

お前に言われたくない。と心のなかで思っていた。

 

 

 

 

 

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