「オレはすべてを壊すだけだ……!」
「すべてを壊すだァー!?魔法帝はすべてを守る存在だぞ!!そんなヤツに負けてたまるかァァー!!!」
「邪魔だ………消えろ、石コロ!!!」
「石コロは石コロでもオレはァァダイヤモンドを砕く石コロだ!!!!」
敵が攻撃を仕掛けるよりも早くアスタの剣の攻撃が早かった。攻撃は敵を気絶させるほどの威力を持ち、同時に敵の魔法の人形は敵が倒れたことにより停止し崩壊した。
「宝物殿に行くのはオレ達クローバー王国の魔法騎士団だァァー!!!」
宝物殿の入り口でクラウスの拘束魔法により拘束された敵の周りを取り囲むアスタたち。
「動いて大丈夫なの?」
「だいぶ回復しましたわ」
「うおおお、オレのローブがァァァ」
「帰ったらバネッサが直してくれるさ」
「これでよし…!」
「わたしの拘束魔法じゃあ、縛るだけですしねー」
各々が好き放題に喋る空間でユノは目が死んでいる。と、クラウスに対しアスタが疑問を投げかける。
「この拘束魔法、大丈夫か?」
「大丈夫に決まっているだろうが!手負いの者に解かれるほど脆くなどないわ!それにデイジーさんにお墨付きを頂いた魔法だぞ!」
「まぁ、そうカリカリしなさんな。所でデイジーさんって誰だ?」
「金色の夜明け団で古参のメンバーに入る実力者ですよ。王都に行く度にわたしにまとわりつく迷惑な方ですけどね」
「なっ!貴様、デイジーさんと知り合いか!!」
「あんな人、知り合いとは思いたくありませんけどねっ!」
心底羨ましいという表情のクラウスに対してアイリスはそっぽを向きながら言葉を放つ。それを見てミモザは既視感を覚え顔色を悪くし、ノエルがそれを見て心配している。
「古参ってことは強い人なんすね!!」
「そ、そうだ!!あの人の拘束魔法からは誰も逃れなれないのだ!!」
そんな空気の中アスタがデイジーと言う人物に対しクラウスに質問をすると嬉しそうにクラウスが答える。
「ハッ!さ、先に宝物殿に辿り着き勝負に勝ったのは我々だが特別に宝物殿に入ることを許そうーーーー!」
「何でそんなエラソーなんだこのメガネはァァ!?どーもありがとうございますコノヤロォォー!!!」
「(君たち、いちいち大声出さないと死ぬ気病なわけ……)」
「いざ、宝物殿へーーーー!」
と、歩を進めたはいいが
(どうやって、入るんだろう………)
「おそらくどこかに暗号か何か…………」
「ガンバレ!考えろ!メガネ!」
「やかましい!」
アスタとクラウスがぎゃあぎゃあと騒いでいるとラックが宝物殿の扉を触ると、アスタの方へ向き口を開けた。
「この扉、魔法でできてるからアスタ。斬っちゃいなよ」
「うらァァーーーー!!」
ラックの言葉通り、アスタが扉を斬ると魔法でできた扉は消滅し、宝物殿の内部が見えた。それはキラキラと光る宝物の山だった。
「うおおおぉ!!すげぇぇ〜〜〜〜お宝の山だァァァァ!!!!」
宝物の山を見ると皆が思い思いに好きな場所へと行き、魔道具を触っている。アイリスはそれを苦笑いで見ながら歩を進める。
見たこともない魔道具に視線を向けながら自身は書物を探す。古代の人が残した貴重な書物を持ち帰り解析する。それが本職である魔法騎士団の仕事以外の内容、最も無理のない範囲での労働なのでそこまで苦ではない。
そして、ポツンと置かれた一つの書物を見つけ手に取る。それを慎重に仕舞う。そういえば、と思い炎庭の猫を解除しようとした矢先膨れ上がる魔力を感じ解除を辞めた。
「みんな、逃げ…………」
ラックの言葉よりも早く拘束されていたはずの敵が魔法で攻撃を仕掛けてきた。ユノ、ラック、クラウス、アイリスは敵の攻撃で身動きが取れなくなった。そして敵は炎属性の回復魔法を使いながら攻撃を仕掛けていた。
「うそ…!何あの高度な回復魔法は…それに炎属性!?」
魔道士には、火、風、水、地の四大原則のいずれかの魔が宿っていてその魔からもしくはそこから派生した属性の一種類しか使うことができない
「(さっきのダイヤモンドの秘密兵器、あれは単に強いから言ってたのかと、でも違う!あの人は…これがダイヤモンドの研究結果ってこと……)」
クラウスとアイリスが敵について考えをしていたその時ノエルが水魔法で炎の回復魔法を消そうと前に立った。ただあらぬ殺気を感じて止めようと口を開く
「待っ…!」
「その炎、私が消すわ!!」
ノエルは敵の攻撃で胸元から大怪我を負い、ミモザの目の前で倒れた。
「ノエルさん!!」
「ノエルーー!!!!」
「ノエルさま…!!!」
仲間を傷つけられたアスタは無我夢中で攻撃を仕掛けよと走る
「オマエの能力はわかった、
その剣があらゆる魔法を砕くなら剣より速い魔法はどうだ?」
剣で相殺できないほどに速い敵の魔法、それを必死に躱していたが敵の魔法のほうが早くアスタは壁に向かってぶっ飛ばされ壁が崩壊した。
「アスタさん…!」
アイリスの悲鳴に近い声とミモザの声で敵はアスタから興味を外しミモザとノエルに狙いを変え歩いていく、その間にミモザはノエルに回復を魔法をかけている。それを見てアイリスは敵に向けて口を開いた。
「ねぇ!」
「何を…!」
突然のアイリスの奇行にクラウスが驚きの声を上げる、それを無視しアイリスは敵に向けて話す。
「そこ、危ないよ…」
何を言っているのかわからないのは味方も同じで訝しげにアイリスを見ている、そうしている間にも敵はノエル達に向けて歩いている。
と、突如敵の足元に魔法陣が出現し、炎の渦が敵を呑み込んだ。
「引っかかってくれて、ありがとう…!」