Lineria   作:白燐乱

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「何が起きて…!」

 

「罠(トラップ)魔法、成功ですね…!!」

 

「いつの間に、あんな罠を」

悪戯が成功したかのような笑顔を浮かべるアイリスに流石のユノも驚きの声を上げた。

 

「念には念に、罠を仕掛けておきました。」

 

「だが、成功するかどうかは…それに我々は魔導書を封じられている。あんな高度な罠魔法を」

 

「皆さんが、宝物に夢中な間一定の条件下で発動するように仕掛けました、ただ魔力の消耗も激しいし、足止めにしかならないから状況的にはあんまり変わってないんですけどね…!これがホントムカツク…!!!」

 

心底鬱陶しいと言わんばかりにアイリスはそう吐き捨てる。

 

 罠魔法とは、一定の条件下で発動する魔法のことを指す。最悪の場合を想定し、アイリスは宝物殿に入った直後『敵がとあるポイントまで来たら発動する』と言うアバウトな条件で罠を設置した。ただし、不慣れな罠魔法に加え広範囲に魔法を設置したおかけで回復魔法とこの拘束を解く魔力しか残っていない上に炎庭の猫を今度こそ本当に解除してしまった

 

 

「(クラウスさんの言うとおり、この拘束は魔導書じゃ壊せない、それにもう罠も突破される…!!)」 

 

その考えは当ったのか敵を呑み込んでいた罠魔法は鉱石魔法により跡形もなく消え去り、敵の姿が見えた。

 

 

「オレは一人でいい……オレには強大な魔力があるのだから……魔力のないヤツは弱い……弱いヤツはいらない…!弱いヤツは…………消えるんだ…!!」

 

治療途中のノエルとそれを施していたミモザの前に敵の攻撃が迫ってくる、が、衝撃は来ず代わりにアスタが二人の前に立ち攻撃を斬った。

 

 

「オマエの相手は……オレだァァ!!!!!」

そう言いアスタが敵に向かって走り、攻撃を捌くしかし回復魔法がある限り自分には勝機がない、とアスタが考えていたときノエルがか細い声でアスタに向かって声を出す。

 

「……なにやってるのよ…バカスカ………」

 

「ノエルさん…!」

 

「ノエル…!!」

 

「アンタは王族の私が……認めてあげた下民よ、あんなヤツ……さっさと倒しちゃいなさいよ…アスタ…!!!」

 

 

「おう、任せとけ」

 

 

「どけ……そいつを消してやる…!!」

 

「そんなことさせるかァァ!!」

 

「オレには魔力がない…!!だけどオレには………仲間がいる!!!!」

 

水の魔力の斬撃で敵を攻撃したアスタ、その事実に皆が驚く。本人を含めて

 

 

「((どういう事だ…!?ヤツには魔力が無いはず…!!)」

「(これは……ノエルの魔力を借りた……!?何なんだあの剣は………)」

 

 

敵は敵で必死で攻撃を止めようとするが歯が立たずまともに攻撃を喰らった。

 

「へへ、よくわかんねーけど、やったぜ…………!!」

 

アスタは途中で自身の異変に気づいた、腹部に刺さる敵の魔法の破片が刺さり血を流す。そうして彼はそのまま倒れてしまいノエルが彼の名を叫んだ。

皆がアスタが倒れたとことに驚く間もなく敵はノロノロと起き上がってしまう。

 

「ダメだ……オマエみたいな甘いヤツが……オレに勝ってはダメなんだ…!!死ね…!!」

敵の攻撃に対しこちらは拘束それ身動きができず何もできない、しかし無情にも敵はアスタを殺そうとする

 

「(ヤツの炎回復魔法は先程の斬撃で解除されている…!今なら止めを指せるというのに……!!)」

 

「(もう少し…!もう少しでこの拘束を解ける…のに………!!)」

 

「(仲間なんでしょう…!あと少しでこの魔法を解けるのに……これじゃ…!!)」

 

(((間に合わな…………)))

 

 

振り下ろされる剣に対して間に合わない、追いつけない、しかしユノだけは無理矢理拘束を解いた。

 

「アスタぁぁーーー!!」

 

 

 

「(オレの魔導書のどの魔法を使っても間に合わない……こんなところで……死なせない!!!!)」

 

 

ユノの気持ちに答えるかのように小さな女の子が現れ、そして息をふぅと敵に向けて吹きかけるととてつもない威力の攻撃が敵を襲った。壁にはクレーターが出来敵はそのまま気絶した。

 

 

「ユノがやったのか…!?一体何を……!!」

敵が倒されたことにより拘束魔法が解け3人は開放された。

 

「今度こそ、倒した…!!」

 

「何なの、あのデタラメな強さは……(これがダイヤモンドの力、これに毎回手間取ってちゃクローバー王国は負ける……)」

 

 

ユノとアスタの魔導書にはそれぞれ新しいページが追加された、それ自体は喜ばしいのだが…。魔宮全体が地響をお越し、亀裂が地面を走り始めた。

 

「ミモザ…!私はもういいから…アスタをお願い…!」

 

「は、はい!」

 

ミモザはアスタの治療のために走り出すその瞬間、浮いていた岩が崩壊を始めた。

 

「これ……は…!!」

 

「魔宮が……崩壊する…!!」

 

 

風創成魔法 “天つ風の方舟”

 

「みんな乗れ…脱出する!!」

 

ラックがアスタを抱え、アイリスがノエルを運びユノの魔法が浮上を始めた。アイリスはノエルの側で治りかけのケガを見た。

 

「ノエルさん、まだケガを…!」

 

「アスタ程じゃないわ、平気よ…」

 

「いえ、ケガを甘く見ないでください!!」

 

炎回復魔法 “燈灼ノ城”

 

ノエルを包み込むように薄い膜が張られノエルを治療し始めた。

 

「これは回復魔法…?」

 

「はい、ミモザさんよりは劣るけどこのケガなら治せますっ」

 

安心させるために笑うアイリス、その隣では治療をしているアスタがいる。アスタは辛うじて残っている意識で敵である筈の彼を心配する旨の言葉を発する。

 

「あ……いつを……」

 

「喋らない方が……!」

 

「…アイツも助けてやってくれ………」

 

「な…何を言っているのだ!?ヤツは我々を殺そうとした敵国の者だぞ…!?」

 

「……オレ達は……魔宮を攻略しに…来たんだ…敵を……殺しに来たんじゃ……ない……」

 

それだけ言うとアスタは寝息を立てて寝てしまった。ユノがこちらに向けて視線を向けるがアイリスは「ムリ」と言う意味で視線を向けて首を振る。それだけで頭のいい彼は前を向いて魔法を進ませた。

 

「もうムリだ!間に合わん……行くぞーーー!」

 

しかしクラウスの声も虚しく魔宮は崩壊を始めどこへ行けばいいのかわからないほど崩壊が進んでいた。

 

「右だよ…!!僕が案内する!!」

 

「はい!」

魔力感知が得意なラックの元ユノは魔法を操作する。崩壊する瓦礫がアイリス達を襲うが、それを前に立つクラウスとラックが魔法で壊す。

 

鋼創成魔法 “旋貫の激槍”

 

雷魔法 “迅雷の崩玉”

 

 

 

((((絶対に………アスタを……死なせまん………!!生かしてここから出る…………!!!!))))

 

 

 

 

 

 

 

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