Lineria   作:白燐乱

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「う、うわわわぁぁあああ!!!?」

 

「にゃ……?」

 

 

それはアスタが入団した翌日の朝の事だった。

 

 

ー

朝早く目を覚ましたアスタはリビングへと向かっていた。昨日できなかった案内をマグナがしてくれるためだ。待ち合わせ場所がリビングだったため。

 

そして、ソファに座ろうとしたその時、モゾ、と動いた物体を見てアスタは止まった。

 

オレンジ色の髪にそれを纏める白のリボン、黒のローブを着て寝返りを打つその人物を見てアスタは思わず叫んだ。

 

 

 

「う、うわわわぁぁあああ!!!?」

 

「にゃ……?」

 

 

 

「どうした!?」

 

まず最初にマグナが

 

「何事〜?」

 

次にバネッサが

 

「なになに?」

 

ラックが

 

「て、敵襲!?」

 

フィンラルが

 

「なにごとよ!!」

 

ノエルが

 

「ブツブツブツ……」

 

ゴードンが

 

順に来てそれぞれ叫んだ。

 

そして寝転んでいる人物に目をやるとフィンラルが「おーい」と言い頭をポカポカ叩きその人物を起こした。

 

 

「……?フィンラル?」

 

「そう、おはよう」

 

「おはよ……?」

 

眠気眼でフィンラルを見るその人物は次に周囲の人物を見て「なんでみんないるの…」と小さく言った。

 

「そこの可愛い坊やが朝早くから叫ぶから何があったのかしらって思ったらただ単に寝てた貴女に驚いてたみたいよ」

 

「坊や…?」

 

「そう、今年の新入団員よ。アスタにノエル」

そうバネッサが言うとアスタとノエルに目配せした。要は自己紹介しろ、だ。

 

「ハージ村から来たアスタです!!!よろしくお願いしヤァァす!!!」

 

「ノエル・シルヴァよ。」

 

 

「へぇ……君たちが今年の新入団員…?私、アイリス・ノートン。よろしくね、アスタさんにノエルさん」

 

 

「よろしくお願いします!!!」

 

「よろしく頼むわ」

 

「うん、わかりました。じゃ、私部屋行って寝てくる」

 

コクコクと船を漕ぎつつアイリスは部屋に戻ってしまった。それを見届けてフィンラルが口を開いた。

 

「アイリス、昨日は任務で帰ってきてそのまま寝てたみたいだね。」

 

「えぇ…いい加減部屋で寝ればいいのにね」

 

「環境が環境なんだから無理っすよ」

 

フィンラルがそう言うとアスタとノエルは首を傾げた。

 

「…?」

 

「あぁ…アイリスって少し変わった環境で過ごしてたからね」

 

「変わった…環境すか?」

そう言うフィンラルの顔はどこか暗かった。どことなく部屋の空気も淀んでいる気がする。するとコツコツと威圧的な足音と共に団長のヤミ・スケヒロが現れ、新人二人とマグナにイノシシ退治を命じたのだった。

 

 

 

 

「フィンラル、アンタらしくないわよ」

 

「すみません、バネッサさん。」

 

「謝ることじゃないわ、誰だってあんな話聞かされたら暗くなるわよ」

 

ソファに座りながら酒瓶を飲むバネッサの向こう側に座るフィンラルは未だに顔が暗かった。

 

 

ー

 

「お前ら、何しに来たんだ…!!」

 

「いや、君を保護しに……」

 

「保護…?捕まえるの間違いだろ!!」

 

ー

 

 

「はぁ……」

 

アイリスは一人ベットに寝転び先程の反省をしていた。新入団員だという二人に対して思わず素っ気なくしてしまった。

 

「(どーしよーていうか、あれノエルさまだよね…)」

 

ノエル・シルヴァ、王族シルヴァ家の末の娘でいとこを介して一度だけ見たことがある。キレイな銀髪を持ち兄弟は銀翼の大鷲に所属していた筈…

 

「明日からどーしよー」

 

 

すると部屋で飼っている猫のムーラが近寄ってきて腹の上に乗った。こういう時は部屋の前に誰かいる証拠だ。立ち上がり、扉を開けるとバネッサがいた。

 

「バネッサ…?」

 

「今から闇市(ブラックマーケット)行くわよ」

 

 

 

バネッサに手を引かれリビングに行くと新入二人とマグナがいた。任務帰りなのだろう

 

「お、おかえり。」

 

「おう……」

 

返事をしたマグナもアスタとノエルも顔が暗い。只のイノシシ刈りだったはずなのだが…?

 

「任務先の村で過激派か思想犯の犯行に出くわして倒したんだけど犯人が自害したのよ」

 

「なる程…ちなみになんで私連れてきたの」

 

それで浮かない顔をしていたのか、と納得しバネッサを見ると笑顔を浮かべていた。何か良からぬことを企む時の顔だ。

 

「だってさっきから浮かない顔してるもの。気分転換?」

 

「わかった、ちなみにアスタさんたちも?」

 

「えぇ、ほら行くわよ」

 

連れてこられたのは平界の上部中央にある城下町キッカ。

訪れる者のほとんどが平界に住む平民でたまに貴族がその更にたまに下民が訪れる。

 

 

アスタは先程から物珍しそうにはしゃいでいる。一方、ノエルは関心がないのかすましている。

 

「ノエルさん、キッカは初めてですか?」

 

「えぇ、こんな街来たこともないわ」

 

アイリスが話しかけるとノエルは目を見開くがすぐにすました表情になるが少しだけ顔が嬉しそうだ。

 

キッカの街で体力回復の薬草や消耗品の魔導具を買ったあとは目的の場所に行くのだろう。

 

 

路地裏の壁にバネッサとアイリスが入り、アスタとノエルも恐る恐る入る。そこは闇市だ。

 

「危ないお店もありますが、効果がすごい商品とかおいてたりするんですよ」

 

 

それから4人は賭博場など様々な場所をめぐるとナンパされた。

 

 

 

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