「って、どうするのよ!?私達、探索系の魔法なんて使えないのよ!?」
「しらみ潰しにすべての道を行くーー!!!」
「馬鹿じゃないの!?このままじゃ宝物殿に行くどころか迷子になるわよ!?あと、貴女も手伝いなさい!!」
「あー、魔力感知下手なんですよねー(実は探索系の魔法使えるんだけどねぇ……ま、だんちょーに新人しごけって言わてるしもしもの時には助けますか……)」
「はあぁぁ!?このままじゃ本当に迷子じゃないの!!」
魔力がないアスタ、魔法がろくに使えないノエル、使えるけど団長命令に従うアイリスたちは罠が発動しまくる魔宮を延々と歩いていた。するとアスタの頭の上にいたネロが頭から飛び去り翼を広げしゅばっと道案内をしてくれた。
「何、…ここ」
ネロが案内してくれたのは重力が滅茶苦茶な場所。臓器が入った宝物をアスタが見つけたりと新人二人は興奮しながらも楽しそうに行動している。
「アイリス先輩…?」
「え、な、何?」
「先輩、何かあったんすか?」
「どうして、そう思うんですか?」
「何か楽しそうな顔じゃないんで不安に思っただけっす!!!」
「そ、そう……(ラックが戦闘を開始した、それに金色の3人もラックのところ以上の魔力の人と戦ってる。私はどこに行けば……)」
重力が滅茶苦茶な場所を抜けた3人は走っていた。
「よっしゃァァー!!この道は行きやすーい!!」
「もしかして、本当にこの先に宝物殿が…!!」
ドォォン
「ラック…!」
「何だ何だ!?」
「この魔力、おそらくラックが何者かと交戦してる!」
ノエルの読みどおりラックは今ダイヤモンドの敵と戦っている。
「マジでか!加勢しに行かねーと!」
「別に行く必要ないんじゃないかしらあの人が勝手な事してるだけだし。それに他にこの魔宮の宝物殿を狙ってる者達がいるのなら急がないと」
その言葉にアスタがグッ、と押し黙る。確かにと、ユノとどっちが宝物殿に行くか勝負をした。けれど仲間を助けたい、その思いがアスタを揺さぶるのだ。
「あ、あの!!」
「アイリス?」
「アスタさん、今この魔宮ではラックが一人で戦ってる。後は金色の3人が誰かと戦っています。
あなたは、どちらを助けたいですか…!」
「あなた、何を言って!」
「本当なら…この先に宝物殿があります。そしてその付近で金色の3人が戦ってる。攻略を優先するなら金色の方へ行ったほうが確実です。
でも、私にはどちらを選択すればいいのかわからない。だから、あなたに問います。アスタさん」
その言葉にアスタは顔を俯かせるがそれも一瞬だった。するとノエルが声を荒げアイリスに食いついた。
「ちょ、ちょっと待って!あなた、探索系の魔法が使えるっていうの?」
「はい、だんちょー命令で新人二人をしごけって言われてわざと言いませんでした。」
「使えるなら最初から使ってよね!?」
「以後、気をつけます。」
「(ユノはきっと大丈夫だ!!そして俺は仲間を救いたい!!)
アイリス先輩!!ラックのところへ!!」
その言葉に一瞬驚くアイリスだったがすぐに魔導書を構えた。
「わかりました。私のこの魔法はスピードに特化し過ぎたせいで壁を破壊する程度の攻撃力しかありません。アスタさん!ラックの所へついたら攻撃できる準備お願いします」
「わかりましたぁぁ!!!」
炎創成魔法 “緋来の靴”
「アスタさん、ノエルさん!捕まってください!!」
アイリスのふくらはぎを覆うように炎を纏った靴が現れ装着される。二人は言われたとおりアイリスに捕まると「行きますよ」と言う声でアイリスは宙を蹴った。
めまぐるしく変わる風景に二人は目を回るすがそんなことはお構いなしにアイリスはスピードを上げる。
そして猫耳が反応し、アスタに向かって声を上げた。
「(この先にラックが…!)この先にラックがいます!!!」
「任せてくださいぃぃ!!!」
それを聞きアスタは剣を構える。スピードはそのままにアイリスの靴は壁を破壊して進んだ。ドコォンと到底女子が放つ音とは無縁の音を放ちながら壁を破壊しアスタはアイリスから離れると敵の魔法を斬りつける。
「こりゃまた、威勢のイイのが来たね〜〜〜、何だい君は……?」
「仲間だ!!!!」